8時に目覚しでむりやり起床。
朝食はグレープフルーツ・ジュース、ハム・トースト、珈琲。
家事をかたづけ、子どもたちの昼のご飯をしかけて10時に家を出る。郵便局でヒューレット・パッカードにトラブったカートリッジを投函。そのまま10分 ほど歩いて下のバス停。ちょうど来たバスに乗る。どうやら目指したバスの1本前だったらしい。文化会館前で降り、志の輔のチケットをピックアップ。
まっすぐ銀座に出て伊東屋。筆記具売り場を残らず見るが、トンボの新製品 in+put は影も形もない。9階の手帳フェアの会場で来年の年間スケジュール・リフィルを物色。モールスキンの後ろのポケットに入るサイズでかつ小さすぎずというと ミニ6穴しかない。ダ・ヴィンチとファイロファックスのものを買ってみる。そこで金を払おうとして、万札を落としたことに気づく。胸ポケットに入れて おいたのが、一緒に入れていた iPod をとりだした拍子に一緒に出てしまったのに気がつかなかったのだ。猛烈にへこむ。
食欲までなくなったが、ここで食べねば後で響くと思いなおし、「はしご」で搾菜坦々麺。ちょうど昼時で少し列ができていたが、10分も待たずに入れる。
近くの公衆電話で1本電話をかけ、時間があるので、「はしご」の奥の「カルネ」で珈琲。そこで『ザ・ディグ』用の原稿の下書きを書きはじめる。メモを取り、ラフを書きだしたところで確認のため iPod に入れていた対象のアルバムを聞こうとした。
ない。
iPod がない。
バッグを全部ひっくり返しても、ない。
ない。ない。ない。
電話をかけた時、iPod に入れておいたアドレスブックのデータを見たのだが、ひょっとしてあの時電話の横に置きわすれたのではあるまいな。電話の横に置いた iPod を、これを忘れてはいけないと見た記憶はある。が、バッグの中に入れた記憶はない。
まさか、何かの病気の兆候だろうか。一瞬前まで意識していたことを、次の瞬間ひょいと忘れるというのは。それとも正常な老化現象の一部なのだろうか。
あわてて喫茶店を飛びだすが、公衆電話の横にそんなものが置いてあったとして、残っているはずがない。あれから15分は経っているのだ。まいった。もう一度同じところへ電話をかけねばならないが、その番号もわからない。
虎の子の金を落としたショックがあらためて蘇り、衝撃の相乗効果でもう今日は帰ろうかと思うくらい、落込む。いささか、怖い。このまま外にいると、また何か忘れそうだ。
しかし、アポがある以上、帰るわけにはいかない。いつもより歩く距離が増えて、そろそろ痛くなり出した脚を引きずって先方へ向かう。ビルに着いてもまだ時間があるので、1階のファミレスに入る。
カフェオレを飲みながら、鬱々としてこれまでの顛末を日記につける。文字に書いていると、少しおちついてきた。やはり書く行為には癒しの力があるのか。
気をとりなおしてもう一度先ほどのメモを確認しようとバッグを探ってノートを取りだす。ペンケースも出そうとバッグに手を入れる。何か丸っこいものが指に触れる。
バッグの中のポケットの底にある、これは何だ。急いで手をつっこむと……あるではないか。クッション付きケースに入れたわが愛機。
なあんだ、おまえ、そこにいたのか。はあああ。
もう、帰りにアップル・ストアに寄って、代わりに iPod mini でも買うしかないかと思ってたとこだぜ。とにかくこいつなしにはもう生きていけない体なんだから。
ン、こっちがそう考えたんで出てきたのかな。
あらためて電車の中から伊東屋までずっと聞いていた問題のアルバムを聞きはじめる。アンディ・アーヴァインにしてもめったにないほどの〈Moreton Bay〉を聞いていると、うれしさがふつふつと湧きあがってきた。
おかげでアポがキャンセルになってもぜんぜん気にならず、また聞きながらまっすぐ帰る。
夕食のおかずは鯵の開きだというので、大根の葉の味噌汁を作り、トマトを一人一個あて切る。ご飯は子どもたちが仕掛けていた。漬物は胡瓜醪漬け。デザートは梨。
食後、『ザ・ディグ』の原稿を一通り書きあげる。今一つ納得がゆかないが、とにかく一晩寝かせてみよう。(ゆ)
朝食はグレープフルーツ・ジュース、ハム・トースト、珈琲。
家事をかたづけ、子どもたちの昼のご飯をしかけて10時に家を出る。郵便局でヒューレット・パッカードにトラブったカートリッジを投函。そのまま10分 ほど歩いて下のバス停。ちょうど来たバスに乗る。どうやら目指したバスの1本前だったらしい。文化会館前で降り、志の輔のチケットをピックアップ。
まっすぐ銀座に出て伊東屋。筆記具売り場を残らず見るが、トンボの新製品 in+put は影も形もない。9階の手帳フェアの会場で来年の年間スケジュール・リフィルを物色。モールスキンの後ろのポケットに入るサイズでかつ小さすぎずというと ミニ6穴しかない。ダ・ヴィンチとファイロファックスのものを買ってみる。そこで金を払おうとして、万札を落としたことに気づく。胸ポケットに入れて おいたのが、一緒に入れていた iPod をとりだした拍子に一緒に出てしまったのに気がつかなかったのだ。猛烈にへこむ。
食欲までなくなったが、ここで食べねば後で響くと思いなおし、「はしご」で搾菜坦々麺。ちょうど昼時で少し列ができていたが、10分も待たずに入れる。
近くの公衆電話で1本電話をかけ、時間があるので、「はしご」の奥の「カルネ」で珈琲。そこで『ザ・ディグ』用の原稿の下書きを書きはじめる。メモを取り、ラフを書きだしたところで確認のため iPod に入れていた対象のアルバムを聞こうとした。
ない。
iPod がない。
バッグを全部ひっくり返しても、ない。
ない。ない。ない。
電話をかけた時、iPod に入れておいたアドレスブックのデータを見たのだが、ひょっとしてあの時電話の横に置きわすれたのではあるまいな。電話の横に置いた iPod を、これを忘れてはいけないと見た記憶はある。が、バッグの中に入れた記憶はない。
まさか、何かの病気の兆候だろうか。一瞬前まで意識していたことを、次の瞬間ひょいと忘れるというのは。それとも正常な老化現象の一部なのだろうか。
あわてて喫茶店を飛びだすが、公衆電話の横にそんなものが置いてあったとして、残っているはずがない。あれから15分は経っているのだ。まいった。もう一度同じところへ電話をかけねばならないが、その番号もわからない。
虎の子の金を落としたショックがあらためて蘇り、衝撃の相乗効果でもう今日は帰ろうかと思うくらい、落込む。いささか、怖い。このまま外にいると、また何か忘れそうだ。
しかし、アポがある以上、帰るわけにはいかない。いつもより歩く距離が増えて、そろそろ痛くなり出した脚を引きずって先方へ向かう。ビルに着いてもまだ時間があるので、1階のファミレスに入る。
カフェオレを飲みながら、鬱々としてこれまでの顛末を日記につける。文字に書いていると、少しおちついてきた。やはり書く行為には癒しの力があるのか。
気をとりなおしてもう一度先ほどのメモを確認しようとバッグを探ってノートを取りだす。ペンケースも出そうとバッグに手を入れる。何か丸っこいものが指に触れる。
バッグの中のポケットの底にある、これは何だ。急いで手をつっこむと……あるではないか。クッション付きケースに入れたわが愛機。
なあんだ、おまえ、そこにいたのか。はあああ。
もう、帰りにアップル・ストアに寄って、代わりに iPod mini でも買うしかないかと思ってたとこだぜ。とにかくこいつなしにはもう生きていけない体なんだから。
ン、こっちがそう考えたんで出てきたのかな。
あらためて電車の中から伊東屋までずっと聞いていた問題のアルバムを聞きはじめる。アンディ・アーヴァインにしてもめったにないほどの〈Moreton Bay〉を聞いていると、うれしさがふつふつと湧きあがってきた。
おかげでアポがキャンセルになってもぜんぜん気にならず、また聞きながらまっすぐ帰る。
夕食のおかずは鯵の開きだというので、大根の葉の味噌汁を作り、トマトを一人一個あて切る。ご飯は子どもたちが仕掛けていた。漬物は胡瓜醪漬け。デザートは梨。
食後、『ザ・ディグ』の原稿を一通り書きあげる。今一つ納得がゆかないが、とにかく一晩寝かせてみよう。(ゆ)
