音楽出版社からCDジャーナルムックの1冊として明日10/29発売です。
B5判、160頁、定価1,905円+税。ISBN978-4-86171-035-3。
表紙のイラストは山下セイジ氏。ちなみに、右端の青年が抱えているレコードはニック・ドレイクの《FIVE LEAVES LEFT》。
内容はまずこちらをどうぞ。
細かいことは言いますまい。松平さんの「代表作」が活字で読めます。個人的にはボシィ・バンドの《OUT OF THE WIND, INTO THE SUN》のライナーがベスト。もっともこれは「すぎひらこれはる」名義なので、いつもの語り口とは様子が違います。むしろそれだけに、松平さんの詩人としての魂が爆発しています。
「ブラック・ホークの選んだ99枚のレコード」の中のものも含めて、ぼくら(と言っていいと思う)はなによりも松平さんのこうした文章に導かれ、決定的な影響を受けていたのでした。店というハードウエアだけでは、「ブラック・ホーク」の影響力はありえなかった。松平維秋という「作家」、ソフトウェアがそこで動いていたからこそ、例えば「名盤探検隊」が生れ、「ブリティッシュ・トラッド」からアイリッシュのブームにつながり、そして、世紀が変わってからこういう本が生れたのです。
この本で松平さんの文業の一端に触れ、もっと他のものも読みたくなった時には、こちらをどうぞ。ここには、およそ公に発表されたものが網羅されています。
あれ、「すぎひらこれはる」名義のものが、一部抜けてるのかな。
余談ですが、オーナーだった水上氏へのインタヴューの中で、「ブラック・ホークといえばトラッドという人がいる」趣旨の発言がありますが、巻末のエッセイで船津潔さんも強調しているように、「ブラック・ホーク」のなかでも英国やアイルランドのトラディショナル音楽はマイナーでした。「ブリティッシュ・トラッド愛好会」を松平さんや森能文さんたちが作ったのも、少数かつばらばらだったファンを集めようというのが意図の一つだったはず。「ブラック・ホーク」で聞ける音楽の主流はやはりアメリカン・ミュージックで、ザ・バンドやジャクソン・ブラウンが頂点にいたのです。
ただ、「ブラック・ホークといえば(ブリティッシュ・)トラッド」というイメージが、もし世の中の一部にあるとすれば、それもまた興味深いことではあります。(ゆ)
B5判、160頁、定価1,905円+税。ISBN978-4-86171-035-3。
表紙のイラストは山下セイジ氏。ちなみに、右端の青年が抱えているレコードはニック・ドレイクの《FIVE LEAVES LEFT》。
内容はまずこちらをどうぞ。
細かいことは言いますまい。松平さんの「代表作」が活字で読めます。個人的にはボシィ・バンドの《OUT OF THE WIND, INTO THE SUN》のライナーがベスト。もっともこれは「すぎひらこれはる」名義なので、いつもの語り口とは様子が違います。むしろそれだけに、松平さんの詩人としての魂が爆発しています。
「ブラック・ホークの選んだ99枚のレコード」の中のものも含めて、ぼくら(と言っていいと思う)はなによりも松平さんのこうした文章に導かれ、決定的な影響を受けていたのでした。店というハードウエアだけでは、「ブラック・ホーク」の影響力はありえなかった。松平維秋という「作家」、ソフトウェアがそこで動いていたからこそ、例えば「名盤探検隊」が生れ、「ブリティッシュ・トラッド」からアイリッシュのブームにつながり、そして、世紀が変わってからこういう本が生れたのです。
この本で松平さんの文業の一端に触れ、もっと他のものも読みたくなった時には、こちらをどうぞ。ここには、およそ公に発表されたものが網羅されています。
あれ、「すぎひらこれはる」名義のものが、一部抜けてるのかな。
余談ですが、オーナーだった水上氏へのインタヴューの中で、「ブラック・ホークといえばトラッドという人がいる」趣旨の発言がありますが、巻末のエッセイで船津潔さんも強調しているように、「ブラック・ホーク」のなかでも英国やアイルランドのトラディショナル音楽はマイナーでした。「ブリティッシュ・トラッド愛好会」を松平さんや森能文さんたちが作ったのも、少数かつばらばらだったファンを集めようというのが意図の一つだったはず。「ブラック・ホーク」で聞ける音楽の主流はやはりアメリカン・ミュージックで、ザ・バンドやジャクソン・ブラウンが頂点にいたのです。
ただ、「ブラック・ホークといえば(ブリティッシュ・)トラッド」というイメージが、もし世の中の一部にあるとすれば、それもまた興味深いことではあります。(ゆ)
コメント