17日に迫った Winds Cafe 134 のための準備に精出す毎日。

  二週間に一度の資源ゴミ回収日で、集積所までいつものように裸足で何度か往復したのが油断だったらしい。30分程してぐわあと気分が悪くなる。体が裏返るような不快感。このまま眠ったら二度と目覚めないのではないかと思える睡魔。どう対処のしようもない閉塞感。とにかく耐えるしかない。まずはエネルギー補給だと、テーブルの上にあったバナナを食べ、水を飲み、ネットのニュースをブラウジングして気をまぎらす。そうしているうちにようやく足の冷たさが後退し、胸のあたりも楽になった。

  EGBridge が滅んだので、以前からかじっていた AquaSKK を本格的に試している。企業による商用製品よりも、オープン・ソースによるフリーウェアの方が信頼性が高くなるのは、自然の流れなのかもしれない。工業製品であるハードウェアはなかなかそうはいかないが。

  育った文化の違いからか、とまどうところもあるが、当面十分実用になる。というよりも、ひらがなは変換操作がいらないので、親指シフトにより近い感覚で使える。Tab による入力の補完機能は商用の IM にはない快適さ。「補完」や「履歴」の記録と利用は UNIX の伝統だろう。Mac にはこれまでなかった発想で、システム全体でもっとどんどん採り入れてもらいたい。辞書への登録にいちいち別アプリを立ち上げる必要がないのもうれしい。ただ辞書自体を管理する方法がわからない。一方、基礎となるシステム辞書は常に改訂されていて、しかもそれが定期的に自動的にダウンロード・インストールされるのも、商用 IM に無い便利な機能だ。これもフリーウェアならでは実装できまい。

  総じて、整ったマニュアルがないのが一番困るか。SKK 本体のマニュアルは充実しているが、あちらは Emacs での使用が前提なので、AquaSKK には適用できないことが多い。サポートが2ちゃんねるメインというのもいささかマイナス。2ちゃんねるがどうこうよりも掲示板というシステムそのものが性に合わない。言論の自由の保証度が低いわが国では2ちゃんねるは必要なメディアではある。むしろ、世界全体にとって、必要ではないかとすら思う。『グーグル詰め』に描かれた世界が実現すれば、不可欠になるだろう。ついでに言えば、そういう時代が来ることは時間の問題でしかない。あの話の通りになることはないとしても。ひょっとするともう半分は実現しているのかもしれない。その意味でも2ちゃんねるもまず中国語版や朝鮮語版やビルマ語版やアラビア語版やをつくるべきではある。今でもこういう言語で書こうと思えば書けるのかしらん。

  Dvorak で使っているせいか、キーボード・ショートカットでの設定がぶつかっているのか、キー操作による入力モードの切り替えがうまくいかないのと、全角スペースの入力ができない、あるいはわからない他はまずまず快適。

  EGBridge や ATOK では長い文章を一気に入力・変換することが推奨されているが、SKK では文節区切りをユーザが明示するために、基本的に文節ごとの入力・変換作業になる。この違いが文章の上にどのように現れるか、現れないか。

  それにしてもこの週末の雪はたいしたことがないことを祈る。日曜日には三鷹まで行って帰ってこなくてはならないのだ。

  それにしても来年の11月まで世界がもってくれることを祈る。マーティン・ヘイズ&デニス・カヒルの来日が決まっているのだ。(ゆ)