1ヶ月ほど、ほぼ毎日使い、音は絶好調です。このちっぽけな函にはまるで似合わない「堂々たる音」が鳴ってます。一つひとつの音の粒立ちの良さ。その音が決っしてばらばらではなく、有機的に全体の音楽を編みあげてゆく、その美しさ。音楽が鳴っている空間の媒体、空気が澄んで、透明度が増す、というと近いでしょうか。結果、音楽全体の姿、動きが生き生きとしてきます。すべてが洗われた感じ。Go-Vibe にもどると、どうも音が「くすんで」ます。ほんとうにくすんでいるわけではないのですが、鮮度が落ちる。うーん、これはやはりチップそのものの新しさ、回路の新しさ、なんでしょうか。

例えば、ソウル・フラワー・ユニオンの《カンテ・ディアスポラ》。音楽のイメージがよりはっきりします。Go-Vibe ではやや濁ってました。音が団子のところがありました。E5 では楽器のひとつひとつ、効果音のひとつひとつが自然に聴き分けられます。

加えて、ヴォーカルがより際立ちます。中川敬の声がセンター前面にしっかりと立ってます。コーラスも脇でやや退って、一人ひとりがはっきり聴こえます。

バッテリーの保ち時間はきちんと計ったわけではないですが20時間ぐらいでしょうか。切れるときはブチといきなり切れます。音が小さくなるとか、前兆はありません。

それから、バッテリーを充電した直後は音量が最大またはそれに近いヴォリュームになっています。最初の時は EarPhone M で聞いていたので、驚きました。

欠点も出てきました。この価格ではやはりどこかで手を抜かなくてはならないわけで、どうやらそれはコネクタ類のようです。入力用のミニ・ジャックが少しゆるんできたらしく、挿しこみっぱなしだと、左チャンネルの音が切れるようになりました。今のところはまだ、挿しこみなおすと治ります。

Go-Vibe V5、今の GoVibe ではなく、カナダの個人メーカーが作っていた頃の版ですが、挿しこみっぱなしでいたら、やはり入力用コネクタがゆるみました。最後には片方まったく音が出なくなってしました。Fiio E5もそうなる危険はあるとみて、とりあえず、使わないときは入力ジャックは空けるようにしています。

小さいことはいいこと、なんですが、iPod touch の裏にくっつけて使うにはちょっと小さすぎると感じるときもあります。全体の作りも華奢。もう少し大きくてもいいから、かっちりしていて、安心して使えて、音はこのままという上位モデルが出たら、買っちまうでしょう。価格が倍になっても6,000円ですからね。円高でもっと安くなるかもしれない。でも、その前に、この E5 をもう一個、買っちゃうかなあ。それくらい、この音は魅力です。(ゆ)


2009.01.13追記
上に書いた、左チャンネルの音が時々聞こえなくなる件ですが、E5 のせいではどうやらなかったようです。ドック・コネクタの DS-AUGpt がまずいらしい。それもアンプにつなぐミニ・ジャックのプラグ内部があやしい。今日、届いたばかりの PHA(これについてはまた後日)につないでみたら、E5 と同じ症状が出ました。Go-Vibe Petite につないだ時には出なかったんですが、そうするとあちらもまずいかも。

左チャンネルが聞こえなくなるのとは別に、iPod の再生音が時折り、一瞬切れる現象もしばらく前から出ていて、サウンド・ファイルが不完全か壊れたのかと思っていたのですが、ひょっとするとこれもドック・コネクタが原因であるかもしれません。

Go-Vibe 5 の時はまず最初に ALO のドック・コネクタを疑ったらアンプの方だったし、これはまたか、と思ったのですが、早とちりでした。代わりのドック・コネクタがないので、最終判断はまだですが、まずはお詫びと訂正をします。