本日は本誌7月情報号配信予定日ですが、諸般の事情により、遅れます。なんとか、明日には配信したいところです。
昨日は岡大介・小林寛明&かんからバンドのライヴ@浅草・木馬亭でした。かんからバンドは傑作《かんからそんぐ 添田唖蝉坊・知道をうたう》のサポート・バンドで、中尾勘二(ドラムス、クラリネット)、 関島岳郎(チューバ、ホイッスル)、熊坂路得子(アコーディオン)、戸次和歌子(トランペット、ゴロス)。
アルバム・リリース以来、全員が一堂に会するのは初めてだそうですが、さすが皆さんヴェテランで、息の合ったアンサンブルでフロントの二人を盛りあげていました。なかでも熊坂さん(薄い桃色の和服がよく似合ってきれい)と戸次さんはそれぞれに個性を発揮して、聞かせます。それが最高潮に逹っしたのは高田渡の〈生活の柄〉で、ここでの戸次さんのトランペットはこの夜のハイライト。聴きながら、うたいながら、涙が出てきました。
小林さんの二胡とラッパ二胡の嫋嫋たる音色は、一方でしたたかさも秘め、アドリブもよろしく、岡さんのうたの相棒にふさわしい。一方で、これだけ弾ける人ならばと、ジグのひとつも聞いてみたくなりました。
共演者のみごとさもさることながら、とはいえ、この晩の音楽のすばらしさの中心には岡さんのヴォーカルの進境があります。岡さんの声は太くはなく、ともすれば伴奏に喰われるところもあったように思いますが、昨夜はちがいました。太くなったわけではありませんが、芯の強さが増した感じです。なにがどうあれ、自分はこのうたをうたってゆくのだ、という決意が、力むことなく、より自然なかたちで伝わってきます。同時に今このうたをうたえる歓びもまたはじけんばかり。それが最も端的な形で出たのは、小林さんとふたりだけでのアンコール〈東京〉でした。あえてノーPAでうたいのけて聴かせたその姿に、シンガー岡大介も一皮剥けたことがはっきり見えました。
岡さんの広い人脈のおかげもあってか、木馬亭は満員、後ろにはぎっしり立ち見も出る盛況。旧式のエアコンがフル稼動でも場内はむんむん。武道館、カーネギー・ホールも近いぞと思わせる勢いでした。NHKもカメラも入っていて、これは唖蝉坊についての番組の一環だそうですが、岡大介&かんからバンドのライヴ映像が全国に広まることになるのでしょう。この組合せで日本語のうたを聴ける幸せにひたった夜でした。(ゆ)
昨日は岡大介・小林寛明&かんからバンドのライヴ@浅草・木馬亭でした。かんからバンドは傑作《かんからそんぐ 添田唖蝉坊・知道をうたう》のサポート・バンドで、中尾勘二(ドラムス、クラリネット)、 関島岳郎(チューバ、ホイッスル)、熊坂路得子(アコーディオン)、戸次和歌子(トランペット、ゴロス)。
アルバム・リリース以来、全員が一堂に会するのは初めてだそうですが、さすが皆さんヴェテランで、息の合ったアンサンブルでフロントの二人を盛りあげていました。なかでも熊坂さん(薄い桃色の和服がよく似合ってきれい)と戸次さんはそれぞれに個性を発揮して、聞かせます。それが最高潮に逹っしたのは高田渡の〈生活の柄〉で、ここでの戸次さんのトランペットはこの夜のハイライト。聴きながら、うたいながら、涙が出てきました。
小林さんの二胡とラッパ二胡の嫋嫋たる音色は、一方でしたたかさも秘め、アドリブもよろしく、岡さんのうたの相棒にふさわしい。一方で、これだけ弾ける人ならばと、ジグのひとつも聞いてみたくなりました。
共演者のみごとさもさることながら、とはいえ、この晩の音楽のすばらしさの中心には岡さんのヴォーカルの進境があります。岡さんの声は太くはなく、ともすれば伴奏に喰われるところもあったように思いますが、昨夜はちがいました。太くなったわけではありませんが、芯の強さが増した感じです。なにがどうあれ、自分はこのうたをうたってゆくのだ、という決意が、力むことなく、より自然なかたちで伝わってきます。同時に今このうたをうたえる歓びもまたはじけんばかり。それが最も端的な形で出たのは、小林さんとふたりだけでのアンコール〈東京〉でした。あえてノーPAでうたいのけて聴かせたその姿に、シンガー岡大介も一皮剥けたことがはっきり見えました。
岡さんの広い人脈のおかげもあってか、木馬亭は満員、後ろにはぎっしり立ち見も出る盛況。旧式のエアコンがフル稼動でも場内はむんむん。武道館、カーネギー・ホールも近いぞと思わせる勢いでした。NHKもカメラも入っていて、これは唖蝉坊についての番組の一環だそうですが、岡大介&かんからバンドのライヴ映像が全国に広まることになるのでしょう。この組合せで日本語のうたを聴ける幸せにひたった夜でした。(ゆ)
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