アメリカン・フォークの巨人の一人マイク・シーガーが現地時間 08/07 の金曜日にヴァージニア州の自宅で亡くなったそうです。享年75歳。ガンをわずらっていて、治療を諦め、ホスピスに入ることにしたと先日ニュースがながれていました。


    その関連でネットをさらっていたら、ひと月前にイングランドのシャンティうたい、ジョニー・コリンズも亡くなっていました。心臓発作で享年71歳。

    コリンズは1938年5月ノーフォーク生まれ。若い頃は軍の医療部隊に属して(医者ではなく技術者だったらしい)、ロンドンでは折りしも勃興していたジャズ&フォーク・クラブでうたにめざめ、シンガポールではアメリカン・フォーク・リヴァイヴァルに出あいます。
   
    1970年代後半に Jim Mageean と出会って、シー・シャンティをうたうようになり、以後はすぐれたシャンティうたい、シャンティ・リヴァイヴァルの第一人者として、各地のフェスティヴァル、フォーク・クラブから引っぱりだこになりました。自分でもクラブをやったり、フェスをオーガナイズしたりもしています。
   
    ちなみにシャンティは、帆船時代に生まれた海のうたで、帆船のさまざまな操作を集団でおこなうための作業唄や、船の上での娯楽としてのバラッドなどが含まれます。大きな割合を占める作業唄は集団での作業のタイミングを合わせるために、リーダーとコーラスのコール&レスポンスの形をとります。コリンズはみずからリードをとって聴衆にコーラスをうたわせることが抜群にうまく、帆船が過去のものになった時代のシャンティの普及に大きな役割を果たしました。
   
    CDは雑誌 "Living Tradition" の通販部門 Listening Post が一番そろっているようです。

  どれか1枚ということなら、《NOW & THEN》かな。その他 Amazon.co.uk に少しありますし、公式サイトのディスコグラフィ頁にある連絡先からも入手できるようです。また YouTube にも映像があがっています。(ゆ)