Irish Book of the Decade 候補作のおさらい その13。「ケルティック・タイガー」の象徴のひとつはダブリンの建設ラッシュだった。ダブリンの地価は鰻登りとなり、一時ダブリン市内の住宅価格は東京を超えていた。
その建設ブームを起こし、支えた、少数の男たちに焦点をあて、あまり表には出てこないこの人びとの背景と役割、建設ブームの実際、その結果起きた物理的、心理的な変化、さらには巨万の富を得たかれらがその富で何をしたか、を描いた本の由。
ネット上の書評のひとつが指摘するように、こうした時事的テーマの本は出た時にはすでに時期はずれということが多いわけだし、実際その通りになったようだが、こうして50選に選ばれたということは、ダブリンの不動産価格が釣瓶落としに落下している現在でも読む価値のあるものになっていると期待する。
著者は二人とも『アイリッシュ・タイムズ』の記者で、マクドナルドは1950年生、ジャーナリズム関係の賞を数多く受賞している。現在同紙の環境関係編集人。シェリダンは経歴不詳だが、その部下というところだろう。(ゆ)

コメント