RudiStor からの新作、真空管ハイブリッド USB DAC & ヘッドフォン・アンプ。使用チューブは 12AU7 2本。今朝、ルディさんからメールが入って、モデル名を NKK02 ではなく、NKK03 にするとのこと。理由はまだわかりませんが、そういうことでなにとぞ、よしなに、各位。
   
    NKK01 は小型の DAC & ヘッドフォン・アンプの初代で、ここに写真と説明があります。

    これはバッテリー駆動で一度の充電で100時間以上稼動した由。これはこれで聴いてみたいですが、製造コストが高すぎて、現在は廃番。
   
    NKK03 は正面は NKK01 とほぼ同じようですが、奥行は3倍ぐらいでしょうか。中央上面にチューブ・ソケットがあります。背面は電源、USB端子、RCA 端子。
   
    正面の大きな音量ダイアルの左のスイッチを入れると、ダイアルの周囲が光ります。12AU7 は内部の光はごく小さく、火が入っているかどうかわかりにくいです。

    ソースは MacBook で、USB につなぐとシステム環境設定の「サウンド」では Burr-Brown Japan PCM2702 の表示が出ます。ヘッドホン祭の時に置いてあった仕様ではこれだけではなかったと思いますが、窓口がこれ、ということでしょうか。

    再生ソフトは Taply。Taply はフリーの Mac用音楽プレーヤーで一番音が良いと思います。本当のベストは XLD なんですが、これの再生機能はあくまでもおまけなので、使い勝手からすると常用にするのはちょっと。Taply は再生オンリーの小さな巨人です。

    真空管というと昔は「ぬくもり」とか「艶」が音質を表現する言葉として使われたものですが、それももちろん無いことは無いけれど、それよりも今のものは反応のスピードの速さと肌理の細やかさの方をより感じます。ハイブリッドということもあるのかもしれません。音の立ちあがりと減衰の美しさ、音の襞の奥まできちんと濃淡のままに聞かせてくれる。ですから、音楽の中のノイズ成分、ヴァイオリンの弦のこすれる音とか、フルートの息が漏れる音がとてもきれいに、快く聞こえます。加えて倍音の再生はやはり真空管で聞きたい、と思わせます。
   
    それと、沈黙、静寂の部分ではほんとにきれいに音が無い。音が途切れるところだけではなく、背景、楽器同士の間なども真黒です。もっともこれは RudiStor のアンプに共通の性格でもあるらしい。ウエブ・サイトでは、どのモデルでもそのことが強調されてます。
   
    ルディさんの真空管アンプは、スイッチ入れてすぐ使えるよ、四六時中電源入れっぱなしにしないでくれ、省エネになるんだから、とサイトでは書かれてます。とはいうものの、NKK03 では暖まるまで30分はかかります。電源を入れて30分ぐらいたつと、すーっと音が澄んできます。ただ、これはアンプ自体のエージングがまだまだということでもあるかもしれません。いま手元にあるのはヘッドホン祭の会場で展示していたモノで、正確にはわかりませんが、まだ作動50時間は超えていないでしょう。
   
    ヘッドフォンはいつものゼンハイザーHD414。なんですが、これの限界を初めて感じました。まあ、ヘッドホン祭でルディさんの新作ヘッドフォンを聴いてしまっていることもあります。一番の欠点は、左右の広がりは良いのですが、前後上下が浅い。NKK03側のエージングで変わるかどうか。
   
    それでも音楽を楽に魅力的に聴かせてくれることでは文句はなく、あらためて能力の高さを認識しました。

    こうなるといろいろなヘッドフォンを聴いてみたくなります。ハイエンド・ヘッドフォンのレンタルって、あるのかな。T1 とか、受注生産だと難しいでしょうねえ。まず聴いてみたいのは HE-05LE ですね。

    本日の試聴曲。ああ、しかし、止まらねえ。

El Relampago    Lila Downs    En Paris: Live a Fip
El Relampago    Lila Downs + the Chieftains    サン・パトリシオ
La Iguana    Lila Downs + the Chieftains    San Patricio
La Iguana    Lila Downs    En Paris
Albion Sunrise    Albion Country Band    Battle Of The Fields
Morris Medley    Albion Country Band    Battle of the Field
La Mujjer De Terah    Ana Alcaide    Como La Luna Y El Sol
Down In The Tube Station At Midnight    Bad Shepherd    Yan Tyan Metheral
Le Vent M'emporte    Cécile Corbel    Songbook 1
Symphony No.40 In G Minor, K550 (2nd Ver.) I Molto Allegro    Christopher Hogwood & Academy of Ancient Music    モーツァルト:交響曲第40番第41番&ジュピター
Only time will tell    Billy Bang    Tribute to Stuff Smith
Take Five> Take 11    Farmer's Market    Speed/ Balkan/ Boogie
1. The Sea & Sinbad's Ship    Fritz Reiner & Chicago Symphony Orchestra    R.コルサコフ:シェエラザード
Moot    Glen Moore    Nude Bass Ascending
    ラストの細かい音で上昇と下降をするところから後をもっと聞きたくなる。ここで絞るなよう。ライヴでは続けていたのか。

Late for the sky    Jackson Brown    レイト・フォー・ザ・スカイ
    リンドレーのギターの音色が美しい。

Song for Bernadette    Jeniffer Warnes    Famous Blue Raincoat
    ジェニファのヴォーカルの工夫が手にとるようにわかる。深いとは思っていたけど、こんな細部にまで降りていたのか。あらためて脱帽。

Well, well, well    Ben Harper & The Blind Boys Of Alabama    There Will Be a Light
Isle of France    Ian King    Panic Grass & Fever Few
    あ、これ、こんなに細かい録音を重ねていたのか。

With the trees    José Neto    Mountains and the Sea
Camila's Song    Kaila Flexer & Gari Hegedus    Teslim
Intro: Conditional Discharge    Long John Baldry    It Ain't Easy
Don't Try To Lay No Boogie Woogie On The King Of Rock & Roll    Long John Baldry    It Ain't Easy
Motherless child    The Blind Boys of Alabama    Spirit of the Century
Der Blinde und der Lahme    Ougenweide    All Die Weil Ich Mag
The Buckfast 5> Wired To The Moon    Michael McGoldrick    Wired
太陽は笑い月を呼ぶ    桃梨    歓喜~結成10周年記念大感謝祭~
Like a hurricane    Niel Young & Crazy Horse    ライヴ・ラスト
陽炎    鬼束ちひろ    DOROTHY
    聴けば聴くほどに名曲の想い新た。コーダのアコースティック・ギターの響きがことの他映える。

The gold ring    Padraic O'Reilly    Down the Ivory Stairs
ヒロくん    谷川賢作    ピアノソロVol.4
Oh the Grand Old Duke of York    Tim Hart & Friends    My Very Favourite Nursery Rhyme Record
Locura    Yasmin Levy    La Juderia
    ぐわわ、冒頭、ネイの音一発でもっていかれる。真空管アンプの試聴会には最適。

安里屋節    新良幸人    月虹(げっこう)
    新良さんの声の倍音がすごい。

Manamanamwnci> Jig Esgob Bango    Calan    Bling
The Golden Glove    Chris Foster    Jewels