本日は本誌11月号配信予定日ですが、諸般の事情により遅れます。月曜には配信したいところ。
アイルランドでは銀行の不良債権問題が行き詰まり、EUとIMFからの資金援助を受けることになるようです。「ケルティック・タイガー」が猫になってこたつにもぐりこんだけしきで、アイルランド政府は散々渋ったのですが、ギリシアの二の舞を避けたいEUの圧力に負けたのでしょう。リーマン・ショック後の状況でやむをえない面もありますが、現政権の失政が傷口を広げたという見方もあり、来年早々総選挙も噂されています。
アイルランド国内では「国家主権を売り渡した」と政府を非難する向きもあります。心情的には無理からぬところもありますが、EUの一員であることで「ケルティック・タイガー」も可能になったわけですから、今さらそれは無いだろうとも思います。これだけ経済上の国際関係が濃密になってしまうと、政治的ナショナリズムは感傷でしかなくなるという一つの例ではありましょう。
いずれにしても、アイルランド経済の緊縮はさらに進むと思われ、それが文化にも影響をおよぼす可能性は大きい。1980年代の不況の際には、ミュージシャンが大勢北米に渡り、おかげで北米のアイリッシュ・ミュージック・シーンが活性化されるという面もありましたが、アメリカが入国制限を強化しており、今回はどうなるか、ちょっと予断を許しません。(ゆ)
アイルランドでは銀行の不良債権問題が行き詰まり、EUとIMFからの資金援助を受けることになるようです。「ケルティック・タイガー」が猫になってこたつにもぐりこんだけしきで、アイルランド政府は散々渋ったのですが、ギリシアの二の舞を避けたいEUの圧力に負けたのでしょう。リーマン・ショック後の状況でやむをえない面もありますが、現政権の失政が傷口を広げたという見方もあり、来年早々総選挙も噂されています。
アイルランド国内では「国家主権を売り渡した」と政府を非難する向きもあります。心情的には無理からぬところもありますが、EUの一員であることで「ケルティック・タイガー」も可能になったわけですから、今さらそれは無いだろうとも思います。これだけ経済上の国際関係が濃密になってしまうと、政治的ナショナリズムは感傷でしかなくなるという一つの例ではありましょう。
いずれにしても、アイルランド経済の緊縮はさらに進むと思われ、それが文化にも影響をおよぼす可能性は大きい。1980年代の不況の際には、ミュージシャンが大勢北米に渡り、おかげで北米のアイリッシュ・ミュージック・シーンが活性化されるという面もありましたが、アメリカが入国制限を強化しており、今回はどうなるか、ちょっと予断を許しません。(ゆ)
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