ひええ、もう5日だ。とゆーことで、今月も情報号の配信が遅れます。たぶん1日、2日で配信できるでしょう。
   
   
    このところアイルランドもふつうのニュースによく登場してますが、こういう時は悪いニュースなのはどういうわけでしょうかねえ。ニュースの無いのが良いニュース、というのはやはり真理か。
   
    EU と IMF からの借金はほとんどが乱脈経営をしていた銀行の救済に消え、これを4年で完済しようというのが現政権の方針で、もう約束しちゃったし、デフォルトなんかできないよと強硬突破の構え。しかも、来年早々の総選挙で政権交替してもこの計画は変えられないような立法措置までやるそうな。借金返済のため、公共サーヴィス、各種補助金の大幅な削減、公務員削減、増税という大緊縮予算が予定されてます。当然のことながら、国内からは猛反発が出ています。
   
    日本も少なくない額を貸しているはずですが、あれはどうなるんでしょうか。
   
    かてて加えて、猛烈な寒波で、もう何十年もなかったような降雪と風で交通は大混乱。各種イベントなどものきなみ中止に追いこまれ、クリスマス商戦もどこかに吹っ飛ぶ勢い。人びとが外出するのは反政府デモの時だけ、と言ってもいいかもしれません。
   
    「ケルティック・タイガー」が元気なうちは萎れていたノーザン・アイルランドのプロテスタントが急に威勢が良くなって、ざまあみやがれと言わんばかりなのもご愛嬌。緊縮財政に追いこまれているのが自分たちだけでないというんで嬉しいのはわかりますが、むしろおたがい苦しい時ほど協力した方がいいんじゃないかと、外野からは思います。まあ、プロテスタントとしては、共和国のカトリックと協力するくらいなら、赤貧に甘んじた方がマシと思ってる人が多いのでありましょう。この辺が、ノーザン・アイルランド問題の難しいところ。
   
    ということで、アイルランド音楽にとっても来年以降は試練の年になりそうです。「ケルティック・タイガー」を経験して、音楽を支える共同体の質も変わっていると思われますが、実際にどう変わっていて、それがどう影響するか。表面の景気の動向よりもそちらの方がおそらく大きい。外からはなかなか見えにくいところではありますが、できるだけ追いかけたいと思っています。(ゆ)