午後1時過ぎに会場に到着。まっすぐ Jaben のブースに行き、結局それからクロージングまでほとんどそこに居座っていました。トイレに行った折りに会場をひと回りしましたが、あまりのお客さんの多さに、どこのブースにも寄る気が失せました。昨年秋は台風直撃もありましたが、今回はその倍は優に入っていたんじゃないでしょうか。
Jaben のブースに来られたお客さんの一人もおっしゃってましたが、あれだけいろいろ沢山のものがあると、単純に聞き比べていては、どれがどれだか、わやくちゃになりそうです。自分が好きな音、聞きたい音もわからなくなるんじゃないか。
今、どういうものが出ているのか、ひとわたり見渡すにはいいかもしれませんが、ある製品をじっくり納得できるまで試聴するのはちょと無理でしょう。Head-Fi のフェスティヴァルのように、ホテルを会場にして2日間かけると、たとえば夜の間に腰をおちつけて試聴するとか、ゆっくり話をするとかする余裕ができるのではないかとも思いました。あれだけの規模になるとなかなか難しいかもしれませんけど。
今回もウィルソンおやじはいろいろ面白いものを持ってきていました。Hippo Box+ はあいかわらず人気で、値段を聞いてびっくりされている方も結構いました。黒の他に赤とシルバーもあります。
出たばかりの GoVibe Vulcan+ と Vulcan++ も人気でした。++は USB DAC 付き。もうすぐ国内販売も始まるそうです。これも見本は黒でしたが、シルバーとブルーがあります。ブルーはなかなか品の良い色で、シンガポールでは品切れになるくらいの人気だそうな。
GoVibe では USB> S/PDIF コンバータの Xvert と Mini USB DAC もあります。Xvert は24Bit/96KHz まで。サイズは70×45×25ミリ。入力はUSB B で、出力は同軸と光。Mini DAC のサイズは64×25×12ミリで、片方に USB mini B ジャック、反対側にミニ・ヘッドフォン・ジャック。
Mac は標準で光出力が付いているので、Xvert はちょっと使い道がわかりません。標準の出力とはまた音が違うのか。ウインドウズ用かな。
ケーブルではピッコリーノの Mini to Mini、HD800用と UE/Westone/JH 用の交換ケーブルも出してました。これは近々、国内販売開始される由。
とはいえ、センセーションといっていいほどの一番人気はポータブル真空管アンプです。昨年春に試作機を持ってきていたんですが、秋にはあれはまだ時間がかかるよ、と言っていたもの。これが何ともすばらしい。
もちろんハイブリッドですが、真空管のメリットが最大限活かされてるんじゃないかと思います。生楽器、とりわけピアノとかギター、そしてヴォーカルの生々しさ。さらには広大かつ隅々まで見通しがよく立体的な空間表現。お客さんの一人がおっしゃってましたが、ポータブルの域は超えてしまっていると言ってもおかしくはありません。iQube より上だという声もありました。
ロック系を聞かれているという方もこれは良い、とおっしゃってましたから、ジャズやワールド・ミュージックやクラシック向けというわけでもないでしょう。
とにかく試聴された方の9割以上が、これは買いたい、または買うと宣言されたのには正直驚きました。1度ならず、3度もどってこられてじっと聞きこんだ方。予約したい、国内扱いはないのかと迫る方。いつまでも聞きたくなるとなかなか手放さない方。これはもう、扱うしかないでしょう>フジヤさん(^_-)。
サイズと重さはポータブルとして持てるぎりぎりですけど、それはやむをえないところ。造りはがっちりしていて、これまでポータブル真空管アンプのネックだった、ケースを叩くと真空管が共鳴するノイズも皆無。また、一日中入れ替わり立ち替わり試聴されていましたが、ケースが熱くなることはありませんでした。もっとも真空管の上には穴があいていて、これをふさぐと危いでしょうね。
ゲイン切替もなく、パワー・スイッチと出入力のジャックのみ。入力はアナログ。出力はミニ・ジャックとは別に標準サイズも付いています。電池は内蔵リチウム充電池で、1回の充電で10時間使用可能。真空管のローリングはできませんが、不良品や壊れた場合にはむろん交換可能で、真空管も Jaben から供給されます。
予価は600USD。GoVibe シリーズのひとつで、まだ正式名称も決まっていませんが、来月末までには出ます。
それと、GoVibe Magnum の電池問題ですが、今回はサンヨーのアルカリ9Vで鳴らしてました。Magnum 自体の充電機能にこだわらないかぎり、どんな電池でもいいようです。Magnum もカラー・ヴァリエーションが増えていて、赤もチャーミングですね。
もうひとつ、これも近々国内販売が始まる ACS のカスタム IEM。ACS はイングランドのメーカーで、ひじょうに柔らかいシリコンを使っているもの。40ショアというシリコンだそうで、たしかに押し込んでも圧迫感などはまったくありません。出していたのは3ドライバーの T1 というトップ・モデルで、これもすばらしい。価格も700GBP弱。
お隣りはささきさんの Music To Go で、こちらもこれから出るという HE-500 をちょっと聞かせていただきました。むろんご自慢のシステムでの高音質音源。別世界ですねえ、これはまた。ヘッドフォンで聞いてる感じではないです。スピーカーのレゾン・デートルが問われるんじゃないか。ヘッドフォンの欠点とよく言われる脳内定位もどこかに吹っ飛びます。
あと、ヴェトナム製というイヤフォンもいい音してました。Yuin の PK シリーズに似た音で、あれより安いらしい。
お客さんはあいかわらず若くて、20代後半から30代前半がメインかな。もう少し若かったかも。40代以上と見える方もぼつぼつおられたのは、同志ここにあり、という感じで嬉しかったです。
そうそう、若い方で真空管アンプを聞くのは初めてという方も結構いらしたのかもしれません。真空管は音が「暖かい」とか「焦点がぼける」とか言われることもありますが、今の真空管アンプ特にヘッドフォン・アンプは、トランジスタとのハイブリッドが普通で、むしろ音はクールでクリアです。もともと信号処理のスピードではトランジスタは真空管の敵ではありませんから、ハイブリッドの方が全部ソリッドステートよりも格段にハイスピードです。
真空管は古い技術ですけど、真空管自体が無くなることはないですし、デジタル時代でもっといろいろな可能性が開けてるんじゃないでしょうか。少なくとも今回の Jaben のポータブル真空管アンプを聞くかぎり、他からもいろいろ面白い製品が出てくるはず。
他に印象に残ったのは AlgoRythm Solo 率の高さと、Corda Stepdance のユーザの方が数人いらしたこと。実はあれ、気になってるんだよなあ。
ということで、ヘッドフォン、イヤフォンの世界はますます盛ん、復興の先頭に立って引っぱってる感じでした。関係者の方々、ご苦労さまでございました。
唯一つ、もう少し女性のお客さんが増えてほしい。まあ、これは全世界的な傾向ではありますが。(ゆ)
Jaben のブースに来られたお客さんの一人もおっしゃってましたが、あれだけいろいろ沢山のものがあると、単純に聞き比べていては、どれがどれだか、わやくちゃになりそうです。自分が好きな音、聞きたい音もわからなくなるんじゃないか。
今、どういうものが出ているのか、ひとわたり見渡すにはいいかもしれませんが、ある製品をじっくり納得できるまで試聴するのはちょと無理でしょう。Head-Fi のフェスティヴァルのように、ホテルを会場にして2日間かけると、たとえば夜の間に腰をおちつけて試聴するとか、ゆっくり話をするとかする余裕ができるのではないかとも思いました。あれだけの規模になるとなかなか難しいかもしれませんけど。
今回もウィルソンおやじはいろいろ面白いものを持ってきていました。Hippo Box+ はあいかわらず人気で、値段を聞いてびっくりされている方も結構いました。黒の他に赤とシルバーもあります。
出たばかりの GoVibe Vulcan+ と Vulcan++ も人気でした。++は USB DAC 付き。もうすぐ国内販売も始まるそうです。これも見本は黒でしたが、シルバーとブルーがあります。ブルーはなかなか品の良い色で、シンガポールでは品切れになるくらいの人気だそうな。
GoVibe では USB> S/PDIF コンバータの Xvert と Mini USB DAC もあります。Xvert は24Bit/96KHz まで。サイズは70×45×25ミリ。入力はUSB B で、出力は同軸と光。Mini DAC のサイズは64×25×12ミリで、片方に USB mini B ジャック、反対側にミニ・ヘッドフォン・ジャック。
Mac は標準で光出力が付いているので、Xvert はちょっと使い道がわかりません。標準の出力とはまた音が違うのか。ウインドウズ用かな。
ケーブルではピッコリーノの Mini to Mini、HD800用と UE/Westone/JH 用の交換ケーブルも出してました。これは近々、国内販売開始される由。
とはいえ、センセーションといっていいほどの一番人気はポータブル真空管アンプです。昨年春に試作機を持ってきていたんですが、秋にはあれはまだ時間がかかるよ、と言っていたもの。これが何ともすばらしい。
もちろんハイブリッドですが、真空管のメリットが最大限活かされてるんじゃないかと思います。生楽器、とりわけピアノとかギター、そしてヴォーカルの生々しさ。さらには広大かつ隅々まで見通しがよく立体的な空間表現。お客さんの一人がおっしゃってましたが、ポータブルの域は超えてしまっていると言ってもおかしくはありません。iQube より上だという声もありました。
ロック系を聞かれているという方もこれは良い、とおっしゃってましたから、ジャズやワールド・ミュージックやクラシック向けというわけでもないでしょう。
とにかく試聴された方の9割以上が、これは買いたい、または買うと宣言されたのには正直驚きました。1度ならず、3度もどってこられてじっと聞きこんだ方。予約したい、国内扱いはないのかと迫る方。いつまでも聞きたくなるとなかなか手放さない方。これはもう、扱うしかないでしょう>フジヤさん(^_-)。
サイズと重さはポータブルとして持てるぎりぎりですけど、それはやむをえないところ。造りはがっちりしていて、これまでポータブル真空管アンプのネックだった、ケースを叩くと真空管が共鳴するノイズも皆無。また、一日中入れ替わり立ち替わり試聴されていましたが、ケースが熱くなることはありませんでした。もっとも真空管の上には穴があいていて、これをふさぐと危いでしょうね。
ゲイン切替もなく、パワー・スイッチと出入力のジャックのみ。入力はアナログ。出力はミニ・ジャックとは別に標準サイズも付いています。電池は内蔵リチウム充電池で、1回の充電で10時間使用可能。真空管のローリングはできませんが、不良品や壊れた場合にはむろん交換可能で、真空管も Jaben から供給されます。
予価は600USD。GoVibe シリーズのひとつで、まだ正式名称も決まっていませんが、来月末までには出ます。
それと、GoVibe Magnum の電池問題ですが、今回はサンヨーのアルカリ9Vで鳴らしてました。Magnum 自体の充電機能にこだわらないかぎり、どんな電池でもいいようです。Magnum もカラー・ヴァリエーションが増えていて、赤もチャーミングですね。
もうひとつ、これも近々国内販売が始まる ACS のカスタム IEM。ACS はイングランドのメーカーで、ひじょうに柔らかいシリコンを使っているもの。40ショアというシリコンだそうで、たしかに押し込んでも圧迫感などはまったくありません。出していたのは3ドライバーの T1 というトップ・モデルで、これもすばらしい。価格も700GBP弱。
お隣りはささきさんの Music To Go で、こちらもこれから出るという HE-500 をちょっと聞かせていただきました。むろんご自慢のシステムでの高音質音源。別世界ですねえ、これはまた。ヘッドフォンで聞いてる感じではないです。スピーカーのレゾン・デートルが問われるんじゃないか。ヘッドフォンの欠点とよく言われる脳内定位もどこかに吹っ飛びます。
あと、ヴェトナム製というイヤフォンもいい音してました。Yuin の PK シリーズに似た音で、あれより安いらしい。
お客さんはあいかわらず若くて、20代後半から30代前半がメインかな。もう少し若かったかも。40代以上と見える方もぼつぼつおられたのは、同志ここにあり、という感じで嬉しかったです。
そうそう、若い方で真空管アンプを聞くのは初めてという方も結構いらしたのかもしれません。真空管は音が「暖かい」とか「焦点がぼける」とか言われることもありますが、今の真空管アンプ特にヘッドフォン・アンプは、トランジスタとのハイブリッドが普通で、むしろ音はクールでクリアです。もともと信号処理のスピードではトランジスタは真空管の敵ではありませんから、ハイブリッドの方が全部ソリッドステートよりも格段にハイスピードです。
真空管は古い技術ですけど、真空管自体が無くなることはないですし、デジタル時代でもっといろいろな可能性が開けてるんじゃないでしょうか。少なくとも今回の Jaben のポータブル真空管アンプを聞くかぎり、他からもいろいろ面白い製品が出てくるはず。
他に印象に残ったのは AlgoRythm Solo 率の高さと、Corda Stepdance のユーザの方が数人いらしたこと。実はあれ、気になってるんだよなあ。
ということで、ヘッドフォン、イヤフォンの世界はますます盛ん、復興の先頭に立って引っぱってる感じでした。関係者の方々、ご苦労さまでございました。
唯一つ、もう少し女性のお客さんが増えてほしい。まあ、これは全世界的な傾向ではありますが。(ゆ)
コメント