先日アップした記事でこれは五弦バンジョーのアルバムと書いておりましたが、あれは四弦であるとのご指摘をいただきました。
あらためてよくよく聴きなおしてみると、確かに四弦の音であります。まことに申し訳ありません。わが不明をお詫びいたします。
「四弦ではなく、五弦であることがこのアルバムのキモである」
などと大見得を切ってしまいましたが、これは
「四弦を五弦のように弾いているところがこのアルバムのキモである」
と訂正させてください。
四弦バンジョーをパキパキと切れ味鋭く転がすのももちろん素敵ですが、あえてそのスピードとキレを捨てて、あくまでも優しく弦をかきならす城田さんの演奏は、バンジョーという楽器の潜在能力をあらためて思い知らせてくれています。
それと、ここでの城田さんの演奏には、今のぼくのような、「死にそこなった」人間にはひときわありがたい味があります。バンジョーのような楽器、アイリッシュ・ミュージックのような音楽には、あるいは似合わないかもしれませんが、これを「わびさび」の味と言ってみたい。枯れる、というほどおさまりかえったものではなく、けれどもどこか「悟った」感じ、諦めるのではなく、すべてを肯定しながら肝心のおおもとだけはがんとして讓らない頑固さから生まれる感じがあります。
なにか、誰も彼もが「被災者」としてなぐさめてもらいたがっているような風潮のなかで、苛酷な運命にひるまずに生きながらえていることを、単純に、さりげなく、それでいいのだ、と言ってくれている。
運命にひるまずに、といっても、別に「毅然として」ではなく、愚痴をこぼし、ぼやき、泣き言を言いながら、ぐずぐずとやっているのであります。ただ、諦めはしない。
大腸がんは手術の予後は消化器系のがんの中では良い方と言われますが、死亡原因としては、がんの中で女性ではトップ、男性でも肺がんに次いで第二位でもある由。胃がんによる死亡が減っているのに対し、大腸がんによる死者数は増えているそうです。
抗がん剤治療を受けても、再発率がゼロになるわけではない。5年以内生存率が最高95%になるというので、最低でも5%の人は5年以内に死亡しているわけです。その5%に入らないという保証は誰にもできません。
当然この数字には放射能の影響は入っていません。放射能の影響がどう出るかは判定も難しいでしょうが、がんの再発率が高くなることは、まあまずまちがいありますまい。
「お迎えはいつ来てもいい。でも、今日でなくてもいい」(佐野洋子氏の言葉)と、今日も生きのびたことを感謝しながら、しぶとく生きてゆく。死が「あんたの番だよ」と肩を叩く、その瞬間まで。
精気あふれる演奏や音楽よりも、ここでの城田さんの訥々とした演奏と音楽に、そんな「無条件の生の肯定」を感じてしまうのであります。(ゆ)
あらためてよくよく聴きなおしてみると、確かに四弦の音であります。まことに申し訳ありません。わが不明をお詫びいたします。
「四弦ではなく、五弦であることがこのアルバムのキモである」
などと大見得を切ってしまいましたが、これは
「四弦を五弦のように弾いているところがこのアルバムのキモである」
と訂正させてください。
四弦バンジョーをパキパキと切れ味鋭く転がすのももちろん素敵ですが、あえてそのスピードとキレを捨てて、あくまでも優しく弦をかきならす城田さんの演奏は、バンジョーという楽器の潜在能力をあらためて思い知らせてくれています。
それと、ここでの城田さんの演奏には、今のぼくのような、「死にそこなった」人間にはひときわありがたい味があります。バンジョーのような楽器、アイリッシュ・ミュージックのような音楽には、あるいは似合わないかもしれませんが、これを「わびさび」の味と言ってみたい。枯れる、というほどおさまりかえったものではなく、けれどもどこか「悟った」感じ、諦めるのではなく、すべてを肯定しながら肝心のおおもとだけはがんとして讓らない頑固さから生まれる感じがあります。
なにか、誰も彼もが「被災者」としてなぐさめてもらいたがっているような風潮のなかで、苛酷な運命にひるまずに生きながらえていることを、単純に、さりげなく、それでいいのだ、と言ってくれている。
運命にひるまずに、といっても、別に「毅然として」ではなく、愚痴をこぼし、ぼやき、泣き言を言いながら、ぐずぐずとやっているのであります。ただ、諦めはしない。
大腸がんは手術の予後は消化器系のがんの中では良い方と言われますが、死亡原因としては、がんの中で女性ではトップ、男性でも肺がんに次いで第二位でもある由。胃がんによる死亡が減っているのに対し、大腸がんによる死者数は増えているそうです。
抗がん剤治療を受けても、再発率がゼロになるわけではない。5年以内生存率が最高95%になるというので、最低でも5%の人は5年以内に死亡しているわけです。その5%に入らないという保証は誰にもできません。
当然この数字には放射能の影響は入っていません。放射能の影響がどう出るかは判定も難しいでしょうが、がんの再発率が高くなることは、まあまずまちがいありますまい。
「お迎えはいつ来てもいい。でも、今日でなくてもいい」(佐野洋子氏の言葉)と、今日も生きのびたことを感謝しながら、しぶとく生きてゆく。死が「あんたの番だよ」と肩を叩く、その瞬間まで。
精気あふれる演奏や音楽よりも、ここでの城田さんの訥々とした演奏と音楽に、そんな「無条件の生の肯定」を感じてしまうのであります。(ゆ)

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