カナダはノヴァ・スコシア、ケープ・ブルトンで毎年10月に開かれるケルティック・ミュージックの祭典 Celtic Colours に行ってきます。目当てはもちろん、今年フェスティヴァル・デビューするジョンジョンフェスティバルの追っかけです。

 「ケルティック・カラーズ」には一度行きたかったんですが、ジョンジョンフェスティバルが正式に招待されたというので、思いきって行くことにしました。ほとんど密着同行取材の形です。

 明日夜出発、11日夕方帰着というスケジュール。ケープ・ブルトンはやはり遠くて、ノヴァ・スコシアの州都ハリファックスで一泊し、翌日車で5時間かけてようやく着く形。現地には実質2日ぐらいしかいないことになります。

 他のアクトも見たかったのですが、今月15日(土)には下北沢B&Bでアイリッシュ・フルートの講座が予定されているので、とにかく今回はジョンジョンフェスティバルのパフォーマンスだけを見てきます。

 それでも行くだけでもいろいろ見聞はできるでしょうから、ここをはじめ、あちこちで報告はします。

 そうそう、もうすぐ公式のアナウンスがあると思いますが、『クラン・コラ』が復刊しますので、そちらにも載せられるでしょう。復刊はぼくたちではなく、別の、もっと若い人たちによるものです。


 アイリッシュ・フルートの講座については、先日、講師の豊田耕三さんとトシバウロンと打合せしました。毎度のことながら、こうしてある楽器に焦点を当てると、アイリッシュ・ミュージックのまた新たな側面が浮き上がってきて、それは楽しい。豊田さんからいろいろ説明を受けながら聞きなおしてみると、なあるほど、フルートによるアイリッシュの面白さがわかります。

 フルートはアイリッシュ・ミュージックの中ではどちらかというと日陰者だったのが、マット・モロイの出現で一気に表舞台に踊りでた観があります。この大枠はまあゆるがないのですが、細かく見ていくと、結構いろいろなことがあります。

 マット以前、フルートはアイルランド西部の、リートリム、ロスコモンからクレアあたりにいたる縦に細長い地域で盛んだったんですが、そういう狭いなかでもやはりローカルなスタイルの違いなどもあるんですね。もちろん、今では、フィドル同様、ローカル・スタイルが必ずしも一定地域に限られるわけではないんですが、かえってあるスタイルにこだわる演奏者もいます。こういうのをわかって聴くとまた面白い。

 ということで、皆さま、よしなに。(ゆ)