下北沢の風知空知でピーター・バラカンさんとやらせていただいているグレイトフル・デッドを聴くイベントの3回め。04/10(火)です。今回から整理番号付きの予約になったそうです。
第1回はイントロとして、グレイトフル・デッドの全体像を示そうと試みました。
第2回はカヴァー集。カヴァー曲のほとんどはスタジオ録音には収録されておらず、ライヴ音源でしか聴けません。今回の一連のイベントの趣旨は、デッドのライヴ音源を聴こうというもので、カヴァーはまさにその趣旨にぴったりでした。
とはいえ、これはいわば搦め手からのアプローチです。
そこで第3回は正面から、デッドのレパートリィの根幹をライヴ音源で聴くことにしました。
デッドのレパートリィの何が最も重要かは、モノサシを換えていかようにも設定できます。とはいえ、最も客観的なのは数字でしょう。すなわち、演奏回数の最も多いものという基準で選曲をしてみます。
この数字は Deadlists のものをベースにしています。ここで曲名で検索すると、いつどこでやったか、リストがずらっと出てきます。その本数が基準です。
最多は〈Me And My Uncle〉。2位が〈Playing In The Band〉。3位が〈The Other One〉(〈That's It For The Other One〉時代も含む)。4位〈Sugar Magnolia〉。ここまでが600回以上。
500回以上は〈Not Fade Away〉〈China Cat Sunflower〉〈I Know You Rider〉〈Truckin'〉と続きます。このうち〈Not Fade Away〉は前回聴いているので、今回は対象からはずします。〈China Cat Sunflower〉〈I Know You Rider〉はともに550回を超えますが、今回は1曲として演奏されたものを対象とします。それでも533回で5位。
400回以上になるといきなり増えて10曲あります。このうち〈Around And Around〉と〈Bertha〉は既に聴いたので、これらも今回ははずします。
500回以上は残りの6曲全部、400回以上は残り8曲から選んで聴いてみます。ご覧の通り軒並み「大曲」です。10分超えはざらで、20分超えも少なくありません。また、長くできる曲は長ければ長いほど演奏が良くなる傾向があります。したがって、多くて12、3曲。おそらくは10曲ぐらいが限界となるでしょう。
また、〈Playing In The Band〉〈The Other One〉〈Truckin'〉などは、途中で別の曲に途切れずに転換し、後でまた戻るという、サンドイッチ構成になることもよくあります。これはまた大変に面白いのですが、今回は個々の曲にまず集中することにして、1曲で完結している演奏から選んでいます。
なお300回台は24曲、200回台は26曲あります。いずれ、これらも各々聴いてみたいものです。ちなみに〈Scarlet Begonias〉は単独で314回、〈Fire On The Mountain〉とのペアでは230回、演奏されています。「スカベゴ・ファイア」は「チャイナ・ライダー」と並ぶ組曲の傑作ですが、組まれたのは比較的遅く、1977年3月から。それ以前に「スカベゴ」単独で100回近く演奏されており、こちらにも捨てがたい名演がいくつもあります。
4回め以降のテーマについてはまだまったく白紙ですが、アイデアだけはいろいろ出ています。30 TRIPS AROUND THE SUN のボックスセットをネタにしたもの。あのセットからは各年から代表曲1曲ずつを選んで編んだベスト集が一般発売されていますが、それとは別の曲ばかりで裏ベストないしワースト集を編む。2回ないし3回に分けることになるでしょう。あるいは、逆にある年、例えば大いなる転換の年1970年に集中して聴く。人名をタイトルに含む曲を集める。「水」をモチーフとした曲を集める。各々にかなり沢山あります。前者では〈Althea〉がマイブーム。後者は何てったって〈Wharf Rat〉。メンバー一人ひとりに焦点を当てて、各々の特色がよくわかるような曲を集める。人によっては結構難しいかも。ガルシアのスロー・バラードばかり聴いてみる。これは相当にコアなファン向けですかね。等々。
とまれ、風知空知のオーディオ・システムはほんとうに素晴らしいので、何を聴くにしても新鮮で、楽しいです。
ということで、04/10(火)、下北沢でお目にかかりましょう。(ゆ)
03/02追記
当初、イベントの日付として 04/10 と 04/11 が混在していました。どうも、すみません。04/10(火)が正しい日付です。どうぞ、よしなに。
コメント