金曜日には「アイルランド音楽 レコード “いい音” 聴き語り」@秋葉原のイケベックにお越しいただき、ありがとうございました。

 レーザーターンテーブルタグチ・スピーカー F-613 の威力は予想以上で、あらためてたまげてしまいました。これは本当に病みつきになりそうです。まいったなあ。幸いにもお客さまたちにはお楽しみいただけたようで、次回にはもう1回全部聴きたいというご希望もいただいたくらいです。

 次回は 09/29(土)夜に日本橋・三越でやります。もう1回全部聴き直したいのはあたしも同様ですが、それはたとえば1年後ぐらいにして、次回は今回とは違う音源を聴こうと思ってます。

 実はセッティングしたところで、McIntosh のプリアンプが故障していることがわかり、一瞬、焦ったのですが、パワーアンプからの直結で事無きを得ました。このパワーアンプは McAudi M1002 です。これもすばらしい。

 今回聴いた音源です。前半はあたしのアイリッシュ・ミュージックとの出会いを辿る形で聴いていきました。もうあちこちで書いたりしゃべったりしてますが、あたしは初めはアイルランドの音楽とはわからず、ブリティッシュ、ブリテン諸島の音楽の一部として聴いていました。それが、だんだんどうもアイルランドは他とは違うらしいと感じだし、別物との感覚が決定的になり、今度は意識して聴いてゆくという過程です。

 もっとも厳密にそれを辿るのではなく、The Bonnie Light Horseman の二つのメロディの異なるヴァージョンの聞き比べもしてみました。こういうことも伝統音楽の楽しみです。

01. Raggle Taggle Gypsies; Tabhair Dom Do Lamh from Planxty, 1973

02. Ini/on A' Bhaoghailligh from Mairead Ni Mhaonaigh & Frankie Kennedy, Ceol Aduaidh, 1983

03. Mouth Music from Dolores Keane & John Faulkner, Broken Hearted I'll Wander, 1981

04. Ril Mhor from The Chieftains, Live!, 1977

05. Tom Billy's; Ryan's Jig; The Sandmount Reel; The Clogher Reel from *De Danann, Selected Jigs Reels & Songs, 1977

06. Merrily Kiss The Quaker from *Joe Holmes & Len Graham, Chaste Muses, Bards And Sages

07. The Bonnie Light Horseman from *Oisin, Over The Moor To Maggie, 1980

08. The Bonnie Light Horseman from Dolores Keane & John Faulkner, Broken Hearted I'll Wander, 1981


*Dick Gaughan, Coppers & Brass, 1977
 休憩中に小さめの音量で流していました。

 後半は枠をはずして、まず今回おそらく最も録音の良い音源を聴いてみました。そこからイリン・パイプつながりで、レオ・ロウサム、ボシィ・バンドのパディ・キーナンを聴き、うたにもどってポール・ブレディを聴いたところで時間切れ。最後に中村さんのソロから中原直生さんの作品を聴きました。CDではもちろん聴いてましたが、アナログではあらためて感動しました。もう、これからはアナログとダウンロード権だけで、CDは要らないんじゃないかと思えるくらい。

09. Atlantic Bridge from *Davy Spillane, Atlantic Bridge, 1987

10. The Fox Hunting from Leo Rowsome, Ri Na bPiobairi (The King Of The Pipers), 1959

11. Music in The Glen from The Bothy Band, Old Hag You Have Killed Me, 1976

12. Jackson and Jane from Paul Brady, Welcome Here Kind Stranger, 1978

13. Hourglass from 中村大史, Guitarscape, 2017


 ちょっと困ったなと思ったのは、翌日、都内に出かける電車の中でいつものようにDAPでイヤフォンで聴くと、デジタルのせいなのか、音のエッジが立ちすぎてキツく聞えてしかたがありません。録音は悪くないし、楽曲も演奏もすばらしいのですが、とりわけフィドルの響きが耳に刺さるようなのです。2時間ほど聴いただけなのに、アナログの威力はおそろしい。

 ちなみに聴いていたのはこれです。

Orkney-Folk-Fidd-Gath
 

 2015年のライヴ録音集で、必ずしもフィドルばかりではなく、フィドラーにまつわる歌もあったり、スタイルもいろいろで、何より演奏の質も高く、楽曲も良く、聴き応え充分です。お薦め。

 それにしても、ますますアナログ熱が高まりそうです。しかしレーザーターンテーブルを買うカネは無いぞ。(ゆ)