放送から3ヶ月経ち、いただいたリクエストの全貌がようやく見えてきました。事前にいただいていたリクエストは200本ほどで、その中でのご質問などは以前の拾遺でできるだけお答えしています。
「三昧」では通常、放送中にいただくリクエストが圧倒的に多いそうですが、今回は最終的に1,400本以上に登りました。1本のリクエストに複数の曲が書かれていることもあり、これを一つ一つバラしてみると、延べで1,450曲を超えました。
複数の方から重複して来た曲ももちろんあります。演奏者も含めまったく同一と思われる曲をまとめて1曲として数えなおしても、1,000曲を超えました。
この数だけでも我々の対応能力は遙かに超えていますが、内容の幅もまたひじょうに広く、ゲーム、映画やアニメ、TV関連のもの、伝統のコアそのものから、ロック、クラシック、古楽、J-Pop、アンビエント、ヒップホップなど、ほぼあらゆるジャンル、フォームのものが含まれています。演奏者の出身地域も、日本や北米を別として、スペインからロシアまでヨーロッパのほぼ全域にわたっています。
NHK の資料室は噂に聞いていたとおり、かなりのもので、国内盤で出ているものはまずたいていはありましたし、輸入盤も一部カヴァーされていました。事前のリクエストから推測して、小生も手持ちのものから、NHKには無いと思われるものを選んで100枚ほどのCDを持ち込んでもいました。しかし、両方合わせても、この幅の広さに対応できるものでは到底ありませんでした。
リクエストしたのにかからないケースがひじょうに多く出てしまったのはまことに申し訳ないことでした。同じ方から同じ内容で複数回出されたと思われるものも一つに留まりません。まったく圧倒されてしまったというのが事実ではあります。
「ケルト音楽」自体をこちらでは定義せず、広く門戸を開いたことはありましたが、いざ現れたものの広がりの大きさと奥行の深さに茫然としているというのが正直なところです。この手の音楽を愛好するのは、ほんの一握りの人間たちだけという時期が長く続いたために、小生などはどうしてもスケールを小さく捉える傾向があります。
ジャンルとしてはゲームからのものが大きな割合を占めています。光田さんをゲストにお迎えしたことによる増幅もあるとは思われますが、RPG の BGM だけでなく、音楽ゲームからのリクエストも多いので、やはり元々、ゲーム関連にケルト音楽の存在が大きいのでしょう。ゲームに詳しい向きによれば、時代的にも黎明期から最近まで、ほぼ網羅されているようです。あるいはケルト音楽だけでなく、音楽全体に接するルートとしてゲームが機能しているのかもしれません。
とまれ、おそらくあるだろう次回にはもう少し対応できるよう、対策を講じたいと思ってはいます。たとえ小生が関わらなくても、このデータは生かされるはずです。一つお願いは、リクエストはできるかぎり事前にいただきたい。そうすれば、より応えやすくなります。もっとも今回、発表になったのは放送の1週間前でした。次回は来年の同時期と予想されますので、その頃には NHK のサイトにご注目ください。
リクエストのコメントにいくつか付随したご質問は、別途、できる範囲でお答えします。(ゆ)
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