東日本大震災の10日前に大腸がんの開腹手術を受けてから10年経ちました。あの日は病院2階の病室にいました。揺れがおさまってから、建物の外に避難するかもしれないとのことで、点滴の柱を持って階段を1階に降りました。結局、外には出ず、しばらくロビーでテレビを見ながら待機してから、2階にもどり、家に電話して家族の無事を確認しました。

 10年経って、今のところがんの再発、転移は出ていません。先日の人間ドックで肺に影があると言われて、すわ、来たか、と青くなりましたが、CT では何もありませんでした。

 抗がん剤の Folfox の後遺症は残っています。足の指先はずっとしびれています。おそらくこのまま一生、しびれているのでしょう。それは慣れましたが、最近になって、左の親指と中指の先端、爪の下あたりが圧迫されると痛むようになりました。たとえば朝眼が覚めると、布団に圧迫されて痛くなっています。外見は何もなく、念のため整形外科にも行きましたが、レントゲンを撮ってもやはり何もなく、原因がわかりません。圧迫されなければ、痛みはありません。このまま痛みが続くようなら、次は神経科に行くかと思っています。痛みを意識しだしたのは今月に入ってですが、ひと頃よりは痛みの程度が軽くなってきたような気もします。

 55歳でがんが判明して10年目。50、60というキリよりも、45、55 という5のつく年に体の転換があるようなので、今年もあるだろうと覚悟しています。老化にもとづく変化は逃げられません。運動して、進行を遅らせるくらいです。なるべく遅らせるべく、雨以外は毎日散歩しています。おかげで体重は70キロをだいぶ切り、BMIは22.7。まあだメタボリック・シンドロームだと言われましたが、これは厚生省の陰謀なので無視します。

 温暖化も確実に進行していて、10年後にどうなっているのか、見るのはコワくもありますが、それでもやはり見たいものです。それまでにはここでも地震があるでしょうから、それもなんとか生きのびたい。地震には一応備えてるつもりですけど、いざとなると、あれをやっときゃよかった、これもやらねばならなかった、と思うことでありましょう。今考えているのはポータブル電源をどうするかなあ。(ゆ)