4月12日・月
Grimdark Magazine のニュースレターにざっと目を通すつもりが、なぜか今回はじっくりと見て、サイトにも跳んで全部読んでしまう。どれもこれも面白そうだが、とりあえずインタヴューされていた Marina J. Lostetter のデビュー長篇を注文。壮大なスペースオペラだそうだ。アメリカ人だが最初の長篇はロンドンの Harper Voyager から出た。最新作のファンタジィは Tor からだが。
散歩の供は Kefaya + Elaha Sorpor, Songs Of Our Mothers, 2019。
Grimdark Magazine のニュースレターにざっと目を通すつもりが、なぜか今回はじっくりと見て、サイトにも跳んで全部読んでしまう。どれもこれも面白そうだが、とりあえずインタヴューされていた Marina J. Lostetter のデビュー長篇を注文。壮大なスペースオペラだそうだ。アメリカ人だが最初の長篇はロンドンの Harper Voyager から出た。最新作のファンタジィは Tor からだが。
Lostetter, Marina J.
HarperVoyager
2017-07-27
散歩の供は Kefaya + Elaha Sorpor, Songs Of Our Mothers, 2019。

Kefaya はロンドン・ベースのギタリスト Giuliano Modarelli と、キーボーディスト Al MacSween のふたりによるチームだそうだ。後者は名前からするとアイルランド系か。Kefaya は2011年にエジプトの草の根革命の母体となった集団の仇名らしい。
Elaha Sorpor はアフガニスタンのシンガーでハザラ族出身の由。この人は本物の伝統歌シンガーで、芯のある強靭で伸びやかな声が自然にあふれ出る。相手に何が来ようとびくともしない。
シンガーはアフガニスタンの伝統歌をそのまま歌い、それにギターとキーボード主体のバンドがバックをつけるというよりは、一聴、まったく無関係に響く音楽を勝手にやっている。それが共鳴して全体としてひじょうにスリリングでかつ地に足のついた面白い音楽になっている。方法論としてはフリア・アイシとヒジャーズ・カールの『オーレスの騎兵』に共通する。
ヒジャーズ・カールはアコースティックなサウンドでジャズをベースにしていることを明確に打出しているが、こちらは今風の電子ロック、と言っていいのか、本来アコースティックなサックスないしバスクラなどにもエフェクトをかけたアンサンブルによるものや、まったくフリーのカオス、静謐で端正でスローなジャズ、レゲエの変形のようなビートなど、曲によってかなりの変化を見せる。ドゥドゥックまたはその親戚のリード楽器がふにゃふにゃしたフレーズで縫ってゆくのも気持ちがいい。
こういう時モノをいうのはドラムスで、CDがまだ来ないのでクレジットはわからないし、たぶん名前を見ても知らない人だろうが、切れ味抜群このドラマーは相当の腕利き。こういうドラマーがスコットランドの伝統音楽もやってくれると面白いんだが。
このアルバムはセカンドだそうで、Bandcamp ではダウンロードしたファイルは 24/44.1 のハイレゾ・ファイル。録音も文句なし。フリア・アイシとヒジャーズ・カールもワン・ショット・プロジェクトで、この組合せも何枚も出るとは思えないが、どちらも今後は要注意。(ゆ)
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