9月12日・日

 LOA にブラッドベリが入った。『火星年代記』『華氏四五一度』『たんぽぽのお酒』『何かが道をやってくる』。うーん、そういえばどれも原書では読んでいなかった。もう何年も、いや何十年も読んでない。『火星年代記』以外は再読すらしていない。この際、原文で読みかえすか。でも Everyman's Library の自選作品集の方が先か。やあっぱり、ブラッドベリは短篇だもんなあ。



The Stories of Ray Bradbury (Everyman Library)
Bradbury, Ray
Everyman
2010-04-30


 ディックル・グィンヴォネガットラヴクラフトジャクスンバトラーバーセルミ、それにブラッドベリと、LOA にもSFFがじわりと増えてきている。アシモフやハインラインが入るとは思えないが(ハインラインの Double Star はオムニバスで入った)、スタージョン、ライバー、エリスンあたりは入りそうだ。SFF作家は作品数が多いから、全部入れようとすれば、ヘンリー・ジェイムズ並みの巻数が必要だろう。ああいうことはもうできないんじゃないか。そういえば Charlotte Perkins Gilman が来年4月に予定されてる。そう、こういう、他では手に入りにくい人を出してほしいよねえ。



##本日のグレイトフル・デッド

 9月12日には1973年から1993年まで9本のショウをしている。うち公式リリースは1本、1曲。


1. 1973 William And Mary Hall, College Of William And Mary, Williamsburg, VA

 同じヴェニュー2日目。こちらでも一部でマーティン・フィエロとジョー・エリスが参加。機器トラブルがあったが、前日同様、良いショウの由。


2. 1981 Greek Theatre, University of California, Berkeley, CA

 3日連続のここでのショウの中日。やはり良いショウの由。China > Rider, Scarlet > Fire, Estimated > Eye が揃い踏み。これは2回しか無いそうだ。珍しくダブル・アンコールだったが、2度目のアンコールの際、レシュが出てこなかったので、ウィアが音頭をとって聴衆に "Hey Phil, what's happening?" と叫ばせた。


3. 1982 Lakeland Civic Center, Lakeland, FL

 この会場では3回演奏している、その最後。前2回、1977-05-21 と 1980-11-28 は各々 Dick's Picks, Vol. 29 と30 Trips Around The Sun でリリースされた。この3回目の時に、会場内に潜入捜査官が入ったので、以後ここで演るのを止めたそうな。潜入捜査官 undercover cops と言っても、ひと眼で警官とわかる人間が多数いたらしい。


4. 1985 Henry J. Kaiser Convention Center, Oakland, CA

 地元3日連続最終日。


5. 1987 Capital Centre, Landover , MD

 3日連続の中日。料金17.50ドル。


6. 1988 The Spectrum, Philadelphia, PA

 4本連続同じヴェニューでの最終日。


7. 1990 The Spectrum, Philadelphia, PA

 3日連続最終日。


8. 1991 Madison Square Garden, New York, NY

 後半4曲め〈Terrapin Station〉が《So Many Roads》に収録。録音はあまり良くない。バランスも悪く、ヴォーカルが埋もれがち。演奏は熱が籠もっている。ウェルニクがガルシアを盛りたてようと努めている。この人、ミドランドのような積極的な貢献はできないが、着実に支える、いわば守成の人だったのではないか。ただ、それがデッドにとってプラスになったかどうかはまた別ではあるが。

So Many Roads 1965-95
Grateful Dead
Arista
1999-11-09


9. 1993 The Spectrum, Philadelphia, PA

 3日連続初日。料金26.50ドル。上記1987年から6年間で9ドル、35%の上昇。この1993年、デッドは180万枚、4,560万ドルのチケットを売り上げ、ライヴ収入で全米1位となった。しかもこの価格は他の上位のアクトのチケット代の3分の1以下だった。この年のショウは81本。したがって1本のショウ平均で22,222枚強のチケットを売ったことになる。1990年代、デッドはライヴ・アクトの興行収入で毎年ベスト5に入っている。(ゆ)