1107日・日

 アメリカでは本のための紙も布も製本用の糊も本を運ぶトラックの運転手も足らず、出版がどんどん遅れている。大手中小を問わないそうだ。

 昨日は仕事で一緒になった人から恐しい話を聞く。その人はスタジオ用やコンシューマ用の音響機器を設計・製造する仕事をしているのだが、モノ不足がハンパではない。不足しているのは半導体だけではなく、いろいろな部品、コネクター類も欠品や納期未定になっている。象徴的なのはノイトリックのバランス・コネクタ。半導体だけでなく、世界的に樹脂が不足している。つまりプラスティックが無い。原因は最大の生産国であるアメリカの生産量が落ちているためらしい。なぜ、落ちているのかはわからない。アルミの値段も暴騰している。これはパソコンなどにも跳ねかえるだろう。今のノート・パソコンのボディはたいていアルミの塊からの削りだしだ。

 こちらでできる防衛策は、今のうちに買える中で、一番良いものを買っておくことか。そしてそれをできるだけ長く使うようにする。

 リスクはできるだけ分散して小さくするのが基本だ。でかい蓄電池を1個買うよりも、携帯用バッテリーをいくつも持つ。

 そこまでひどくはならないだろう、と期待したいが、そういう期待は往々にしてはずれる。



##本日のグレイトフル・デッド

 1107日には1968年から1987年まで6本のショウをしている。公式リリースは1本。


1. 1968 Fillmore West, San Francisco, CA

 ポスターとチケットが残っているが、セット・リスト不明。


2. 1969 Fillmore Auditorium, San Francisco, CA

 2時間弱の一本勝負の録音が出回っているが、元が2セットだったか一本勝負だったかは不明。ラストの〈Turn On Your Lovelight〉が《Dick’s Picks, Vol. 16》で、その前の〈That's It for the Other One〉が2014年の《30 Days Of Dead》でリリースされた。

 前者はピグペンの持ち歌だが、ここではウィアがよく対抗し、バンドのインストもかなりなもの。後者はやや荒いところもないことはないが、いい演奏。

 始まって3曲目に〈The Star Spangled Banner〉が短かく演奏されたらしい。スライド・ホィッスルでの演奏で、誰がやったのか不明。


3. 1970 Capitol Theater, Port Chester, NY

 4日連続の3日目。この日もエレクトリック・セットを二つやっている。


4. 1971 Harding Theatre, San Francisco, CA

 このヴェニュー2日目。3ドル。 二晩とも4時間15分のショウ。こちらはFM放送されてブートが出回っている。

 会場は1階500、2階300の小劇場。頭もたれまで付いた座席が快適。〈Dark Star〉と〈The Other One〉が共に演奏されるのは珍しい。


5. 1985 Community War Memorial Auditorium, Rochester, NY

 このヴェニュー2日連続の1日目。どちらも同じくらい良い由。


6. 1987 Henry J. Kaiser Convention Center, Oakland, CA

 このヴェニュー3日連続の中日。開演8時。稀有なことにアンコール三度。(ゆ)