01月31日・月

　Mojo 2 発表。予想通り、あいかわらずバランス・アウトは拒否。それに DAC/amp の出番も減ってるし。MacBook Air で Tidal を聴く時だけだから、hip-dac の方が適任。２年前に出てたら、買ってたかもしれんが。

　筑波大学の研究で温暖化により「大気の川」と呼ばれる大規模な水蒸気の流れこみにより、「これまで経験したことのないような」豪雨が発生する頻度がこれからどんどん増えるという予想が出た、というニュース。

　気象情報で出てくる「線状降水帯」といわれるものだろう。しかもこの豪雨は台風が来ない春に起きる。さらに台風はあっという間に行ってしまうが、「大気の川」による豪雨は数日間続く。降る雨の量が台風の数倍から数十倍になる。つまり、これからは川の傍には住めない。ここでは相模川が氾濫すると、駅前が浸水して交通がマヒする。小田急は止まらなくても、バスが止まる。愛甲石田の駅は高台になるから、水に浸かることはないだろう。そちらに回るしかない。しかし、相模川が氾濫した場合、海老名側は低くて平坦だから、広く浸水するだろう。そこで線路が水に浸かる可能性は高い。

##本日のグレイトフル・デッド

　02月01日には、1969年から1978年まで３本のショウをしている。公式リリースは１本。

1. 1969 Kinetic Playground, Chicago, IL

　前日に続いて同じヴェニューでの２日め。料金、開演時刻、共演者同じ。

　この日から07日のピッツバーグまでの１週間について、トム・コンスタンティンが DeadBase XI に書いている記事は短かいながら、当時のバンドの生態を活写してまことに興味深い。たとえばこの１週間はまったく休み無しにシカゴ、ミネアポリス、オマハ、カンザス・シティ、セント・ルイス、ピッツバーグを経巡っている。移動はいずれも飛行機で、観光しているヒマもなく、公演会場とホテルと空港を次々に渡ってゆく。変わるのは人と街と建物と天候だけ。そのうち、自分がいるところはアメリカのどこの街か、どうでもよくなる。ショウの後、誰かの部屋に集まり、その日の録音をチェックする。誉めたり、質問が出たり、様々な意見が飛びかう。デッドはちゃらんぽらんというのは誰が言いだしたのか。同じことの繰返しによる疲弊や退屈をまぎらわせるため、一行は様々な気晴らしを編み出す。ホテルの３階のベランダから投げつけたスーパーボールがどれくらい高くはずむか。ある時はバックナイフ Buck Knife が流行する。コンスタンティン自身も１本手に入れたが、使ったのはウィアが膝の上でもてあそんでいた水が詰まった風船に対してだけだった。

　こういうところにレポートを書くというのも、コンスタンティンがバンドの他のメンバーとは少なくとも半歩は離れたところにいたことの現れとも言えるだろう。DeadBase にショウについての記事を書いている人間でバンドの直接の関係者としては他にはディック・ラトヴァラだけだ。

　このツアーはシカゴから始まり、02月15日のフィラデルフィアまで続く。

2. 1970 The Warehouse, New Orleans, LA

　前日、警察に逮捕され、保釈のため多額の資金が必要となり、その調達のために急遽行なわれた。午後だったようだ。クローザーの〈Turn On Your Lovelight〉にフリートウッド・マックのピーター・グリーンが参加。大いに盛り上がった。

　２・３曲目の〈China Cat Sunflower > I Know You Rider〉が2010年の《30 Days Of Dead》でリリースされた。

　まことにデッドらしいことに、自分たちを逮捕した警官たちをショウに招待し、場所がニューオーリンズだったため、警官たちも招待に応じた。

3. 1978 Uptown Theatre, Chicago, IL

　このヴェニュー３日連続の最終日。非常に良いショウと言われる。

　ヴェニューは1925年に建てられた映画館兼コンサート・ホールで、収容人数は4,381。内部空間の大きさは映画館では全米１と言われた。1970年代に入ってコンサート会場として使われる。1981年閉鎖。最後の公演は J. Geils Band。改修の話が何度か出ては立ち消えになっている。

　デッドはここでこの三連チャンを皮切りに1978年だけで５月と11月にも戻り、1981年２月末まで計18回、いずれも３日連続のショウをしている。よほどこの会場が気に入ったとみえる。その中では1979年12月03日のショウの全体と翌04日の一部が《Dave's Picks, Vol. 31》でリリースされた他、５本が《30 Days Of Dead》でリリースされている。

　シカゴはデッドにとって重要な街のひとつで、計52回のショウをしている。1995年07月の最後のショウもここのソルジャーズ・フィールド・スタジアムだった。（ゆ）