0204日・金

 歯医者に行った帰り、交差点の横断歩道を渡っていて、軽のバンにあやうく轢かれそうになる。停まりそうにないと気づいて、あわてて前に飛びのく。当ってくると思った瞬間、後ろの右の方で急ブレーキの音。飛びのく前、一瞬、目に入ったところでは、運転手は脇見していた。右側でおばあさんが「まあ」と言う声が聞えた。ふり返ってみるが、運転席は暗くて見えず。

 運転している人間がまともだという前提は危険だ。運転している人間は基本的に危険であると思わなくてはいけない。運転している車がプロのものであってもだ。

 それに神奈川では救急医療が崩壊しているから、事故にあってはいられない。


 Bandcamp Friday につき、CD7枚注文。しかし、送料が高い。やはり、今回はどこも上がっている。困ったことである。CD の作り方にもミュージシャンの性格が出る。モノは作り手の性格を否が応なく出してしまう。デジタル・データは作り手の性格を隠す。



##本日のグレイトフル・デッド

 0204日には1968年から1979年まで5本のショウをしている。公式リリースは2本。


1. 1968 Gym, South Oregon College, Ashland, OR

 クィックシルヴァーとの北西部ツアー。前売2.50、当日3.00ドル。8時から12時まで。セット・リスト不明。


2. 1969 The Music Box, Omaha, NB

 テープからすると、1時間半強の一本勝負らしい。

 The Liberation Blues Band というローカルのブルーズ・ロック・バンドが前座を勤めた。1968年から1年ほど続いたバンドで録音は無いようだ。


3. 1970 Family Dog at the Great Highway, San Francisco, CA

 全体が《Download Series: Family Dog at the Great Highway》でリリースされた。

 1時間半弱、全部で9曲。短かいが、かっちりとコンパクトにまとまったショウ。とりわけ突出したパフォーマンスはないが、全体としてエネルギーが漲っている。

 このショウは撮影され、オープナーの〈Hard To Handle〉と、前半クローザーの〈China Cat Sunflower> I Know You Rider〉が "San Francisco Rock: A Night at the Family Dog" というテレビ番組の一部に使われた。YouTube に上がっている。当時の雰囲気がよくわかる。ステージの下でも上でも女性たちが踊っている。レシュとウィアとクロイツマンはきれいに髭をあたっている。映像で見ると別の感動がある。


 この番組ではデッドの他、ジェファーソン・エアプレインとサンタナの映像も使われた。最後に3つのバンドからのメンバーが参加したジャムが行われた。参加したのは、デッドからはガルシアとハート、エアプレインからはポール・カントナー、ヨウマ・カウコネン、ジャック・キャサディ、グレイス・スリック、サンタナからカルロス・サンタナ、マイケル・カラベッジョ、マイケル・シュリーヴ。


4. 1978 Milwaukee Auditorium, Milwaukee, WI

 全体で18曲のうち、以下の4曲が公式リリースされた。

第一部

05. Row Jimmy 9:13 30 Days of Dead 2014

07. Candyman 6:55 30 Days of Dead 2012

08. It's All Over Now 7:39 Dick's Picks, Vol.  18

第二部

11. Dupree's Diamond Blues 4:37 Dick's Picks, Vol.  18

 前日、翌日と並んでこの日もとても調子が良い、とわかる。どの曲でもガルシアは面白く、味わいのあるギターを聴かせる。また、ドラムスが叩きだす、バネの効いたビートがすばらしい。〈Row Jimmy〉ではレゲエをとりいれながら、レゲエのビートになりきらないところが愉しい。〈Dupree's Diamond Blues〉は前年10月に8年ぶりに復活しているが、60年代のものとはまったく見違えるほどユーモラスな良い演奏で、この歌に適切な演奏スタイルのキモをようやく摑んでいる。その手応えがあったからこそ復活したのだろう。ある曲を長く間があいて復活させる時は、デッドは周到な準備をしている。何らかの形で、残りのトラックもリリースしてほしい。


5. 1979 Dane County Coliseum, Madison, WI

 7.50ドル。開演7時。第二部が良い由。(ゆ)