06月06日・月
Kelly Joe Phelps の訃報。形はブルーズ、カントリーだったが、かれの音楽は表面的なジャンル分けを超えていた。およそ人間が音楽として表現できるかぎりのものがぞろりと剥出しになる。それがたまたまブルーズやカントリーに聞える、というだけだ。
フェルプスの音楽を聴くことは、吹きさらしの断崖絶壁か、おそろしく高い塔のてっぺんに立たされるような体験だ。むろん、怖い。しかし、そもそも音楽は怖いものであることをそっと、しかし有無を言わせず突きつけられる。
似たような立ち位置の人にボブ・ブロッツマンがいる。しかし、ブロッツマンの音楽はあくまでも島の音楽で、だから底抜けに愉しい。フェルプスの音楽は大陸の音楽で、だからどこまでも厳しい。
その厳しさにさらされたくて、また聴くことになるだろう。
%本日のグレイトフル・デッド
06月06日には1967年から1993年まで6本のショウをしている。公式リリースは1本。
1. 1967 Cafe Au Go Go, New York, NY
火曜日。このヴェニュー10日連続のランの6日目。セット・リスト不明。
2. 1969 Fillmore West, San Francisco, CA
金曜日。このヴェニュー5日連続のランの2日目。3.50ドル。Jr ウォーカー、Glass Family 共演。
第一部とされている6曲80分弱のテープがあるが、むろん、これは一部だろう。ここにエルヴィン・ビショップが参加。うち1曲〈Checkin' Up On My Baby〉ではビショップがヴォーカル。
ガルシアがこの日、ヤクでヘロヘロになり、ステージに立てなかったので、ビショップが替わりに出たとも言われる。
Jr Walker は本名 Autry DeWalt Mixon Jr. (1931 – 1995)、アーカンソー出身のサックス奏者で歌も歌う。1960年代にモータウンから Jr Walker & the All Stars として何枚もヒットを出し、1969年にも〈What Does It Take (To Win Your Love)〉がトップ5に入った。
Glass Family は West Los Angeles で結成されたサイケデリック・ロック・バンドのことだろう。この年ワーナーからアルバムを出している。バンド名はサリンジャーの諸短篇に出てくる虚構の一家からとったものと思われる。1970年代にはディスコ・バンドに転身したそうだ。
3. 1970 Fillmore West, San Francisco, CA
土曜日。このヴェニュー4日連続のランの3日目。ニュー・ライダーズ・オヴ・パープル・セイジ、サザン・カンフォート共演。3.50ドル。第一部はアコースティック・セット。
第二部11曲目〈Attics Of My Life〉が《The Golden Road》収録の《American Beauty》ボーナス・トラックでリリースされた。
4. 1991 Deer Creek Music Center, Noblesville, IN
木曜日。このヴェニュー2日連続の初日。23.50ドル。開演7時。
デッドとしては平均的できちっとしたショウだが、突破したところは無い由。
5. 1992 Rich Stadium, Orchard Park, NY
土曜日。開演6時。
6. 1993 Giants Stadium, East Rutherford, NJ
日曜日。このヴェニュー2日連続の2日目。28.50ドル、開場4時、開演6時。スティング前座。スティングは前日も前座に出ている。スティングの1曲にドン・ヘンリーが一節だけ参加。また別の曲にガルシアが参加。
終日雨が降っていて、開演直前陽がさしてきた。それでオープナーは〈Here Comes Sunshine〉。(ゆ)

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