07月01日・金
 八百万の神は我々を見守ったりはしない。神に見られているというのは一神教の感覚だ。

 八百万の神はただそこらに居て、邪魔されると怒って祟る。だから、建物を建てるときには地鎮祭をする。建物を建てるのはその土地にいる神にとって最大の侵入のひとつだ。たとえ仏教寺院、キリスト教会、イスラームのモスクを建てるときでも、地鎮祭はやる。さもないと、工事を担当する人たちが承知しない。おそらくはそれぞれの流儀にしたがって、阿弥陀如来やイエス・キリストやアッラーのご加護を祈る形ではあるにしてもだ。

 八百万の神はただいるだけで、普段は人にはかかわらない。ああせい、こうせいとは言わない。そんなことをしてはいけないとも言わない。死後の福も保証しない。ただ、祈ってもらうのは悪い気はしないらしく、定期的に挨拶していれば、時には幸運を恵んでくれることもあるかもしれない。少なくとも、凶運を防いだり、やわらげたりはしてくれそうだ。


%本日のグレイトフル・デッド
 07月01日には1970年から1994年まで9本のショウをしている。公式リリースは完全版が1本。

1. 1970 Winnipeg Fairgrounds, Winnipeg, MB, Canada
 水曜日。Trans Continental Pop Festival の一環。

2. 1973 Universal Amphitheatre, Universal City, CA
 日曜日。このヴェニュー3日連続のランの楽日。この後は27日のワトキンス・グレンまで夏休み。
 ハイクオリティのショウのようだ。
 ヴェニューはこの時まだ公式のオープン前。翌週のシナトラの1週間のレジデンス公演が公式オープンだった。

3. 1978 Arrowhead Stadium, Kansas City, MO
 土曜日。"Willie Nelson 4th Of July Picnic" という毎年のイベントの4回目。出演は Missouri、ウェイロン・ジェニングズ&ジェシ・コルター、ウィリー・ネルソンと来て、トリがデッド。やや短かめのショウ。ポスターにはジェリー・ジェフ・ウォーカーの名前もあるが、出なかったらしい。第一部クローザーが〈Me and My Uncle> Big River〉だが、それ以外はカウボーイ・ソングは無い。
 ここから08日まで中部ミニ・ツアー5本。5本全部の全体が《JULY 1978: The Complete Recordings》としてリリースされた。
 Missouri は1977年に会場のあるミズーリ州カンザス・シティで結成されたロック・バンド。同年にデビュー・アルバム《Missouri》を出し、中の1曲〈Movin' On〉がヒットした。断続的に再編を繰返して現役。

4. 1979 Seattle Center Coliseum, Seattle, WA
 日曜日。サクラメント、ポートランド、このシアトルと3日間のランの楽日。この後は08月04日まで夏休み。
 一連のツアーでガルシアの「ウルフ」ギターが使われた最後。次は1989年。
 開演前にレシュが、場内で花火に点火するなと叱ったそうな。
 ショウはすばらしいものの由。DeadBase Xi の Rob Bertrando によれば、とりわけ第二部。

5. 1980 San Diego International Sports Arena, San Diego, CA
 火曜日。06月05日からの11本のツアー、04月28日以来のツアーの打ち上げ。次は08月16日のミシシッピ河フェスティヴァル。
 なかなか良いショウのようだ。DeadBase XI の Mike Dolgushkin によれば第一部5・6曲目〈Lazy Lightning> Supplication〉と第二部オープナーの〈China Cat Sunflower> I Know You Rider〉がとりわけ凄い。
 終演後、ハートとクロイツマンが、1人のデッドヘッドをぶん殴っている警官を止めようとして逮捕された、とも、コカイン所持でデッドヘッドを逮捕しようとしていた警官とウィアが口論したとも伝えられる。

6. 1984 Pine Knob Music Theatre, Clarkston, MI
 日曜日。15ドル。開演6時半。
 相当に良いショウらしい。

7. 1985 Merriweather Post Pavilion, Columbia, MD
 月曜日。このヴェニュー2日連続の2日目。開演6時。
 20年間ショウに通ったデッドヘッドがそのうちでベストのショウと言う。

8. 1992 Buckeye Lake Music Center, Hebron, OH
 水曜日。開演6時。スティーヴ・ミラー・バンド前座。05月19日からの初夏のツアー26本の打ち上げ。
 第二部2〜5曲目〈In the Midnight Hour〉〈West L.A. Fadeaway> Truckin'> Spoonful〉とクローザー〈Turn On Your Lovelight〉にスティーヴ・ミラーとそのバンドのハープ奏者が参加した由。
 
 このショウの後、ガルシアは少し休んだだけで、ジェリィ・ガルシア・バンドのツアーに出て、08月02日に打ち上げた。帰ったガルシアは翌日になって、昏睡にまでいたらなかったものの、朦朧としてわけのわからないことをしゃべり、脚がむくんで、唇は紫色になった。病院に行くことを拒んだので、当時の伴侶のマナーシャは医者を呼んだ。心臓肥大、肺に損傷あり、重度の糖尿病の診断が出て、秋のツアーはキャンセルされた。ガルシアは健康の回復に努める。
 しかし、ガルシアは長期間、ステージでの演奏から離れていることができない。まだ早いという意見もあったものの、12月02日にデンヴァーで復帰する。

9. 1994 Shoreline Amphitheatre, Mountain View, CA
 金曜日。このヴェニュー3日連続のランの初日。26.50ドル。開演7時。
 良いショウの由。(ゆ)