07月10日・日
昨日のイベントの後とて、使いものにならず。終日、茫然。
%本日のグレイトフル・デッド
07月10日には1969年から1990年まで、6本のショウをしている。公式リリースは完全版が1本。
1. 1969 Playboy After Dark, Los Angeles, CA
木曜日。このタイトルのテレビ番組に出演して3曲演奏した。映像は You Tube で見られる。
Deadlists、DeadBase 50 ともに掲載がなく、Setlist Program にはある。DeadBase XI にトム・コンスタンティンがこの件について書いているから、確実だろう。
Playboy After Dark は『プレイボーイ』創設者のヒュー・ヘフナーが自らホストとなるバラエティショーで、1969年から70年にかけて、2クール、制作・放映された。三大ネットワークとは別に、シンジケートで地方局に流される形。
ただし、コンスタンティンはハリウッドに行ったと書いているし、Wikipedia によればこの番組の収録はロサンゼルスの CBS Television City でおこなわれていたとあるから、Setlist の New York は間違いだろう。
2. 1970 Fillmore East, New York, NY
金曜日。このヴェニュー4日連続のランの2日目。第三部のエレクトリック・セット以外のセット・リストは不明。
3. 1981 St. Paul Civic Center Arena, St. Paul, MN
金曜日。9.50ドル。開演7時半。
良いショウのようだ。
4. 1987 JFK Stadium, Philadelphia, PA
金曜日。ボブ・ディランとのツアー。開場2時、開演6時。雨天結構。録音録画厳禁。ディランが入った第二部2曲目〈I'll Be Your Baby Tonight〉でガルシアがペダルスティール。アンコール〈Touch of Grey〉にはディラン出ず。
ディランとの第二部10曲目〈Queen Jane Approximately〉は始まったと思うと、ディランがやめてしまった。
第一部のデッドのセットは最高だが、ディランはおかしかったという意見が多い。
5. 1989 Giants Stadium, East Rutherford, NJ
月曜日。このヴェニュー2日連続の2日目。21ドル。開演7時。ロス・ロボス前座。第二部 Drums から Space 以外、アンコールまでネヴィル・ブラザーズのメンバーが参加。
第一部6曲目〈Tennessee Jed〉が2013年の、第二部オープナー〈Foolish Heart〉が2015年の、〈Just A Little Light〉が2016年の、各々《30 Days Of Dead》でリリースされた後、全体が《Giants Stadium 1987, 1989, 1991》でリリースされた。
6. 1990 Carter-Finley Stadium, Raleigh, NC
火曜日。開演5時。ブルース・ホーンスビィ&ザ・レンジ前座。ホーンスビィはアコーディオンで第一部全部と第二部 drums の前まで参加。
ショウの最中に雷雲が通り、雨が降って、雷が光り、鳴った。第一部クローザー〈The Promised Land〉の途中でステージ脇の発電機に落雷して、一時停電した。バンドは停電で音が切れたところから再開した。
ある証言。第二部2・3曲目〈Playing in the Band> Uncle John's Band〉のメドレーの最中に、後ろの学生たちが大声でわめきはじめた。学生のガールフレンドの1人が聞えないぞ、黙れと叱りつけて、静かにさせた。〈Uncle John's Band〉の半ばで、その娘は肩を叩いて、この曲は何という曲で、どのアルバムに入っているのか訊ねた。娘はメモして、じっと耳を傾むけてから言った。
「こんな美しい歌は生まれてこの方、聴いたことがない」
このショウは何らかの公開のために映像に収められたが、公開されなかった。それがアメリカ西部時間の2020年07月10日に30周年記念で、YouTube のデッド公式チャンネルでストリーミングされた。これは一つには COVID-19 によるロックダウンで生計の道を断たれたミュージシャンやヴェニューの支援用資金調達のためでもあった。現在は普通に見られる。
途中、特に第二部で、余計なヴィジュアルが入るのが、あまりにセンスが悪くて、いささか興を削ぐが、演奏、音楽はとにかくすばらしい。ミドランド・デッドの最後の輝き。ホーンスビィが花を添える。
最初のストリーミングを途中から見はじめたら、止められなくなって、結局最後まで見てしまった。(ゆ)

コメント