07月31日・日
Moon Audio のニュースレターで iBasso DX170 予約開始。
Dual Cirrus Logic CS43131 DAC 採用。バランスのラインアウトは無し。3.5mm がラインアウトと同軸を兼ねる。5G WiFi と Bluetooth 5.0。450USD=59802.31JPY。7万か。DX160 の後継。
Dual Cirrus Logic CS43131 DAC 採用。バランスのラインアウトは無し。3.5mm がラインアウトと同軸を兼ねる。5G WiFi と Bluetooth 5.0。450USD=59802.31JPY。7万か。DX160 の後継。
しかし M11Pro は表面傷だらけだが、バリバリ元気。バッテリーのヘタりも小さい。買うのなら DX320 だが、買ってもたぶんまだ出番が無いな。M11Pro は音も機能も操作も文句無いが、唯一の欠点は外付のマイクロSDカードを出し入れするのに、添付の金具でつつく必要があること。これが変わらないと、FiiO の DAC は次には買う気が失せる。
ところで Cirrus Logic は「シーラス・ロジック」と表記されているが、「サーラス・ロジック」の方が近いと思うぞ。circus は「サーカス」でしょ。英語はローマ字じゃあない、とバラカンさんがくどいほど繰返すのはこういうことか。
Moon Audio は SE180 をケースと交換 DAC ユニットの SEM2、3、4 のどれか一つをタダでおまけにつけるバーゲンをしている。太っ腹なのか、必死というべきか。
%本日のグレイトフル・デッド
07月31日には1966年から1994年まで、9本のショウをしている。公式リリースは4本、うち完全版2本。
1. 1966, P.N.E. Garden Auditorium, Vancouver, BC, Canada
日曜日。このヴェニュー3日連続のランの楽日。トリップス・フェスティヴァルの最終日。セット・リスト不明。
2. 1967, O'Keefe Center, Toronto, ON, Canada
月曜日。このヴェニュー6日連続のランの初日。開演8時半。共演ジェファーソン・エアプレイン、Luke & the Apostles。ビル・グレアム主催の "San Francisco Scene in Toronto"。08月02日と05日にマチネーが2回あり、全部で8回のショウが行われた。
この日のセット・リストの全体は不明。
3. 1971, Yale Bowl, New Haven, CT
土曜日。7ドル。開演2時。第一部5曲目〈Big Railroad Blues〉からアンコールの2曲まで、第一部5曲、第二部5曲が《Road Trips, Vol. 1, No. 3》で、第二部のさらに2曲が同ボーナス・ディスクでリリースされた。計12曲、全体の半分弱がリリースされたことになる。
第一部2曲目で〈Sugaree〉、3曲目で〈Mr. Charlie〉がデビュー。
〈Sugaree〉はハンター&ガルシアの曲。1995年07月08日まで計362回演奏。演奏回数順では24位。〈Loser〉より11回多く、〈Samson And Delilah〉より1回少ない。オープナーになることも多い。スタジオ盤はガルシアのファースト・ソロ収録。デッドのアナログ時代の公式リリースでは《Steal Your Face》が初出。Elizabeth Cotten の〈Shake Sugaree〉が源泉の一つ。歌詞の内容はハンターらしく、なかなかに含みが多く、無気味と言えなくもない。捉えようによってはかなり怖い話になる。
時期によってかなり様相が変わる曲で、最も輝いていたのは1977年春。ごくシンプルで単調な音を連ねるだけでおそろしくドラマティックな演奏を聴かせるモンスターとなる。
〈Mr. Charlie〉はハンターの詞にピグペンが曲をつけた。1972年05月26日ロンドンが最後。計50回演奏。スタジオ録音無し。アナログ時代の公式リリースでは《Europe '72》が初出。
ピグペンの持ち歌として、1972年のヨーロッパ・ツアーでは22本全部で演奏された唯一の曲。ピグペンのレパートリィの中でも最も人気がある。
ヴェニューはイェール大学構内のスタジアムで、前年、本拠のヤンキー・スタジアムが改修工事をしていたため、フットボールのニューヨーク・ジャイアンツが時折りここを使っていた。ステージと客の入ったスタンド席との間にはかなりの空間があり、最初の音が鳴ったとたん、多数の人間がスタンドからフィールドにわらわらとこぼれ出て踊りだした。オープナーの曲の後、プロモーターは踊っている連中をスタンドにもどそうとしたが、さらに大勢がフィールドに降りた。ショウはすばらしかったが、終演後、外に出ると催涙ガスがたちこめていた。イェールの学生のなかでも過激な連中が、デッドのショウは無料であるべきだとしてゲートを破ろうと試み、警察に追いはらわれたのだった。ブレア・ジャクソンはこのショウを見て、兄弟のデヴィッドに、こいつら、あんまり有名になりすぎるんじゃないか、と不安を述べた、と DeadBase XI で書いている。
演奏はすばらしい。ピグペンは元気な歌唱を聴かせるが、オルガンはほとんど聞えない。まるでカルテット。クロイツマンがハートの不在だけでなく、鍵盤の不在をも埋めあわせようとするかのように八面六臂の活躍。
〈Dark Star> Bird Song〉の並びはありそうでなかなか無いかもしれない。どちらも見事な出来栄え。〈Big Railroad Blues〉はむしろ普通のロックをやろうとしているように聞えるが、結局はデッドの音楽になってゆく。この時期は移行期でもあるが、それにしてもこのメドレーのようなすっ飛んだ、トリップしている音楽もあれば、〈Me and Bobby Maghee〉のようなのんびりしたカントリー・ロック、あるいは〈Uncle John's Band〉のようなラディカルなフォーク・ロック、さらには〈Hard to Handle〉がジャズ・ロックになる。ここでのガルシアのソロは、この歌のベスト・ヴァージョン。
若さにまかせたロックンローラーと、成熟したアーティストが同居している。
4. 1973, Roosevelt Stadium, Jersey City, NJ
火曜日。このヴェニュー2日連続の初日。共演ザ・バンド。6ドル。開演6時。
ポスターでは30日からの3日間になっているが、30日は中止になったらしく、どこにも記録が無い。
ザ・バンドが先。〈The Night they Drove Old Dixie Down〉の最中、土砂降りの雨。デッドが演奏を始める頃には止んだ。
ヴェニューはマイナー・リーグの球場で、ボクシングの試合、コンサート、高校のフットボールなどに使われた。1985年に解体。
客の一人が地上に寢ていると、80代と覚しきスーツ姿の男性がとぼとぼと歩いてきて、けっつまずきそうになった。なぜ、その男がそんなところにいたのかはわからない。この頃80代なら19世紀生まれのはずで、デッドのコンサートを聴きにきたわけではないだろう。
5. 1974, Dillon Stadium, Hartford, CT
水曜日。6.50ドル。開演6時。
四部構成のうち、第三部〈Seastones〉を除いて、全体が《Dave's Picks, Vol. 2》でリリースされた。
開演6時で終演真夜中。
6. 1982, Manor Downs, Austin, TX
土曜日。9ドル。開場6時、開演9時。
第二部オープナーの〈Scarlet Begonias> Fire On The Mountain〉が2012年の《30 Days Of Dead》でリリースされた後、全体が《30 Trips Around The Sun》の1本としてリリースされた。
ヴェニューはオースティン東郊にある競馬場で、自動車レースにも使われたようだが、2011年に閉鎖された。施設は今もそのまま残っているらしい。ここでは計5回やっている。他のものの公式リリースはまだ無い。
1977-10-12
1981-07-04
1982-07-31 30 TRIPS AROUND THE SUN
1983-09-13
1985-08-31
この時のツアー。
1982-07-25, Tempe, AZ
1982-07-27, Morrison, CO
1982-07-28, Morrison, CO
1982-07-29, Morrison, CO
1982-07-31, Austin, TX 本CD
1982-08-01, Oklahoma City, OK
1982-08-03, Kansas City, MO
1982-08-04, St. Louis, MO
1982-08-06, St. Paul, MN
1982-08-07, East Troy, WI DICK'S PICKS 32
1982-08-08, East Troy, WI
1982-08-10, Iowa City, IA
この年からのショウ全体の公式リリースは今のところ3本しかないが、そのうち2本がこのツアーからだから、このツアーはレベルが高い(もう1本は04月05日のフィラデルフィア)。1982年は80年代でもベストの年とデヴィッド・レミューは《30 Trips Around The Sun》のショウ・ノートで書いている。この年秋の Madison Square Garden でのショウから2本が今年10月のビッグ・ボックスで予定されているのは嬉しい。
それにしても実に良いショウだ。CD でほとんど3時間の長丁場にまったくダレ場がない。2、3度、ガルシアやウィアが歌詞を間違えるが、そんなことはまるで気にならない。ミドランドは完全に溶け込み、随所ですばらしいソロを聞かせる。本当にこの人は惜しかった。
初っ端、〈Alabama Getaway〉から途切れなしにごく自然に〈The Promised Land〉へとつながるメドレーからして気合いが入っている。その後の〈Candyman〉もすばらしい。《30 Trips Around The Sun》のベスト版にも採られた〈Bird Song〉から〈Little Red Rooster〉〈Ramble On Rose〉〈It's All Over Now〉〈Brown-Eyed Women〉という並びはどれもこれも力演名演。
〈Little Red Rooster〉ではウィアのスライド・ギターのソロが聞き物。ハイ・トーンでイカレた感じになるところは、ガルシアにもなかなか無い。その気になれば、かれはこれだけ弾けるのだ。この曲は途中でミドランドがヴォーカルをとる。ドスの効いた声がこの曲にふさわしい。
〈Brown-Eyed Women〉のガルシアのギターの音色がそれはそれは綺麗。〈Little Red Rooster〉と同じ楽器とは到底思えない。この楽器は "Tiger" だろうか。
第二部もハイライトが続く。途切れ無しの1時間半のどれもこれもすばらしくて、ある部分だけとり出してどうのこうのと言えない。それでも敢えて言えば、〈Estimated Prophet> Eyes Of The World〉と〈Truckin'〉後半のジャム。そしてそこから〈Morning Dew〉への流れ。
7. 1983, Ventura County Fairgrounds, Ventura, CA
日曜日。このヴェニュー2日連続の2日目。開演3時。
8. 1988, Laguna Seca Raceway, Monterey , CA
日曜日。このヴェニュー3日連続のランの楽日。開演正午。デヴィッド・リンドレー&エル・レヨ・エックス、ロス・ロボス前座。
第一部2・3曲目〈Little Red Rooster; West L.A. Fadeaway〉にデヴィッド・イダルゴ参加。
9. 1994, The Palace, Auburn Hills, MI
日曜日。このヴェニュー2日連続の初日。26.50ドル。開演7時。
第二部2曲目〈Way To Go Home〉が《So Many Roads》で、第一部4曲目〈Lazy River Road〉が2015年の《30 Days Of Dead》でリリースされた。
どちらもリード・シンガーが持ち味を発揮した快演。〈Lazy River Road〉はガルシアが力を抜いた声で語りかける。間奏のギターの音色が綺麗。時々、曲によってこういう音を出す。
〈Way To Go Home〉はウェルニクの力み具合がちょうど良い。バンド全体がそれに引っぱられてノっている。入り組んだアレンジもぴたりと決まっている。
アンコールの〈The Weight〉でウィアがレシュが歌うべき歌詞を歌いだしてしまい、笑いをとった。(ゆ)
コメント