08月27日・土
Raal CA-1a は聴いてみたい。
初代は頭の両側に垂らす形で、試す気にもなれなかったが、こちらは普通のヘッドフォンの形。装着感は初代より遙かに良さそうだ。問題は国内販売されるのか。初代よりも1,000ドル安いが、円安のせいでほとんど帳消しになる。まともに行けば、国内価格は初代より高くなってもおかしくない。となると、ただでさえやる気の無さそうな代理店は諦めてしまいそうだ。国内販売がされないと試聴ができないのが困る。同じ代理店がやっていた Dan Clark Audio はフジヤエービックが引き継いだが、こちらはどうだろう。HEDDphone もそうだが、こういう斬新で風変わりな方式のヘッドフォンはどうしても価格が高くなることもあって、なかなか売れない。今、ヘッドフォンは、無線かゲーミング・ヘッドセットしか売れんからねえ。
%本日のグレイトフル・デッド
08月27日には1966年から1993年まで6本のショウをしている。公式リリースは完全版が1本。
1. 1966 I.D.B.S. Hall, Pescadero, CA
土曜日。このヴェニュー2日連続の初日。「Tour Del Mar ツール・デル・マール 自転車レースとフォーク・ロック・フェスティヴァル」と題されたイベント。コンサートは正午から午後5時まで。夜は8時からダンスとなっている。
クィックシルヴァー・メッセンジャー・サーヴィス、Collosal Pomegrante 共演。金曜日からの3日間のイベントだが、デッドは土日の2日間のみ出演。セット・リスト不明。
ペスカデロはサンフランシスコから南に75キロ、太平洋岸沿いに南下して、少し東に山に入ったところ。
Collosal Pomegrante は地元のローカル・バンドらしい。名前のスペルはポスターにある通り。
2. 1972 Oregon Country Fairgrounds, Veneta, OR
日曜日。前売3ドル、当日3.50ドル。開演時刻が不明だが、昼間のショウ。ニュー・ライダーズ・オヴ・パープル・セイジ前座。ただしガルシア抜き。
ケン・キージィの親族の経営する酪農場の財政支援のためのベネフィット・コンサート。だが、実際には屋外で囲いがまともになかったため、チケットを持たないファンが多数入りこみ、収入は期待通りにならず、デッドは自分たちで補填した、と言われる。集まったのは3、4万とされている。まことに暑い日で、周囲に水飲み場が無く、水を節約してくれ、と繰返し呼びかけられている。給水トラックが時折り回った。あまりに暑いので、聴衆の大半がステージから見て両脇の木陰に移動した。映画では聴衆がまばらに見えるのはそのため。陽が傾むくと、ステージが正面から陽光を浴び、頻繁にチューニングが必要になった。2度目の休憩は陽光から逃げるためだったらしい。第三部は〈Dark Star〉から始めて、延々と終らなさそうだったが、ここには照明の設備が何もないので、日没とともに終演となった。
NRPS のステージの最中、パラシュートで降りてきた男がいた。計画されたものではない。なぜ、かれがここに落下傘降下したかは不明。
第三部、クローザー前の〈Casey Jones〉の最中、敷地の南端を通っている線路を列車が通ってゆき、汽笛を鳴らした。
当初のスケジュールには無く、タイプされたリストに後から手書きで書きこまれている。
全体が撮影および録音され、"Sunshine Daydream" という映画として公開される計画だったが、制作途中のものを見たバンドとその周辺はその出来に失望した。そのため、計画は変更されて、メリー・プランクスターズの「アシッド・テスト」の映像を加えた形に編集しなおされ、ベイエリア周辺で数回、試写も行われた。が、結局デッドは企画にゴーを出さなかった。したがって公式な形では公開されていないが、ビデオとしては出回っており、YouTube にも上がっていた。
この映画の DVD と、ショウの完全録音を収めた CD のセットが《Sunshine Daydream》としてリリースされた。その前に第三部3曲目の〈Sing Me Back Home〉が《So Many Roads》でリリースされている。
この映画はまことに面白いもので、演奏するミュージシャンだけでなく、聴衆の様子もかなり撮っている。何も無いところにステージを設営するところから始まり、PAの設置、バンドの到着、サウンドチェックなどなど、ショウの舞台裏も見られる。冒頭、ビル・グレアムと見えるが、DeadBase XI ではケン・バブズとされている人物がメンバーを紹介して、クルーのリーダー、ラムロッド・シャートリフも紹介するのは異例ではあるが、当を得たものでもある。後半が当時流行のサイケデリックなヴィジュアルになってしまうのが惜しいが、これもまた時代の記録ではある。
演奏はすばらしい。ピークのこの年のピークのショウの1本。
3. 1980 Pine Knob Music Theatre, Clarkston, MI
水曜日。
この年も全体に調子が良いが、この日は即興よりもどんどん曲を演奏する感じだった。
4. 1981 Long Beach Arena, Long Beach, CA
木曜日。このヴェニュー2日連続の初日。
第一部9曲目〈Cumberland Blues〉がとにかく良いそうだ。
5. 1983 Seattle Center Coliseum, Seattle, WA
土曜日。13ドル。開演7時半。
第一部2曲目で〈Deep Elem Blues〉を珍しくもエレクトリックでやったのがすばらしかった。第二部も良かったが、ツアーが始まったばかりのせいか、まだギアが完全にはまっていなかったらしい。ガルシアは歌詞を忘れる。
6. 1993 Shoreline Amphitheatre, Mountain View, CA
金曜日。このヴェニュー3日連続のランの楽日。21ドル。開演7時。
なかなか良いショウのようだ。(ゆ)
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