これはやはり「ゲーム・チェンジャー」だと思うので、ファースト・インプレッションを記録しておく。
紹介ビデオを見るかぎり、これはゴーグルの形をしたコンピュータだ。iPhone がスマホの形をしたコンピュータ、Apple Watch が腕時計の形をしたコンピュータであるのと同じ。
ビデオにはないが、キーボードを呼びだしてテキストを打ったり、ペンと「紙」を呼びだして手書きしたりもできるだろう。
もっとも目標はキーボードに代わるインターフェイスを備えたコンピュータ、平面ディスプレイに代わるディスプレイを備えたコンピュータであろう。
むろん通信機器でもあって、その意味ではスマホでもあり、やはり格段に進んだインターフェイスと機能を備える。
そして AV機器でもあって、ゲーム環境であり、ホーム・シアターである。ゴーグル一つで、これらすべてにとって代われる。大袈裟な設備も機材も要らない。しかも、従来不可能だった超大画面、高音質、没入感覚を可能にできる。アップグレードも簡単だ。
こうしてみれば3,500ドルは安すぎる。
iPhone が出る前から携帯電話はあった。が、iPhone が出ることでスマホが生まれた。AirPods が出る前から無線接続のイヤフォンはあった。が、AirPods が出ることで、イヤフォン、ヘッドフォンは無線接続がデフォルトとなり、空間オーディオ、3Dオーディオもあたり前になった。
Apple Vision Pro が出ることで、創作・製作活動やビジネス活動など、コンピュータを使うあらゆる活動のデフォルトの形が変わるだろう。これからの競争で、ゴーグルが眼鏡に、さらにコンタクト・レンズにまでなるだろう。様々なグレードのものも出て、選択肢も増えるだろう。
これまで別々だった活動、創作と鑑賞、プログラミングとアプリの使用といった「分業」も、間の壁がゆらぎ、溶解することにもなるかもしれない。
それにしても、いきなり "Pro" とつけてきた。Apple はよほど自信があるにちがいない。(ゆ)
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