2024年10月に初めて聴いて面白かったもの。イングランド、スコットランド、アイルランドの伝統音楽とその派生音楽、それにジャズ。ロックとかシンガー・ソング・ライターとか、聴いてないなあ。もう少しいろいろ聴きたいが、時間が無い。聴こうとすると聴けてしまうのも良し悪し。

Grace Smith Trio, Overleaf
 フィドル、コンサティーナ、ベースのトリオ。かなり面白い。

Cathy Jordan, The Crankie Island Song Project
 キャシィ姉さんの労作。大作。今の彼女にしか作れなかったアルバム。えらい。

Eoghan O Ceannabhain, The Deepest Breath
 一級品。Ultan O'Brien とのデュオも良いが、このソロの方が一層凄みが増している。

Freedom to Roam, The Rhythm Of Migration, 2021 @ Tidal
 面白い。かなりの大所帯バンド。全てオリジナル。弦はクラシック。

Hannah James & Toby Kuhn, Sleeping Spirals, 2021
 このデュオはビデオも面白い。鍵盤アコーディオンとチェロ。James は Lady Maisery の一角。マディ・プライアの《Shortwinger》2017にも参加。面白い人だ。

Tom Oakes, Water Street
 なかなかいいフルート。

Frankie Archer, Pressure & Persuasion
 どこかで耳にして気になりながら、なかなか聴けなかった。ついに聴いたら、なんのことはない、4曲入の EP だが、今年のベスト級。こういう人が出てくるあたりがイングランドの面白さ。これは絶対にスコットランドでもアイルランドでも出てこない。フランスならいるかもしれない。ブルターニュはどうだろう。

Frankie Archer, Never So Red; Qobuz
 昨年のデビュー EP。Frankie Archer は凄い。Jim Moray も偉い。

Matt Tighe, Matt Tighe
 いいフィドラー。

Nick Hart & Tom Moore, The Colour Of Amber
 ヴィオラとヴィオラ・ダ・ガンバを伴奏にハートが歌う。インスト・トラックもある。音源は Bandcamp。

Melrose Quartet, Make The World New
 なんとナンシ・カー&ジェイムズ・フェイガンがもう一組のデュオと組んだアカペラ・コーラス・グループ。こうなると悪いはずがないが、Lal Waterson のかかしは背筋が総毛立つ。もう何枚もアルバムがある。

Smile - 'Extreme' reharmonisation for violin, viola and voice, Agata Kubiak
https://youtu.be/q_wqRIR1swU
 同じスタンダードでも今やるならこれくらいやれよ。ヴァイオリン、ヴィオラと声によるまったく新しい解釈。

Jon Boden & the Remnant Kings, Parlour Ballads; Tidal
 すげえ。Bonny bunch of roses に脱帽。

Josephine Davies, Satori: Weatherwards
 シェトランド出身のサックス奏者。トリオ、またはピアノが入る。このピアノが前衛でいい。音楽でのルーツはあまり聞えない。

Shovel dance collective, Shovel Dance, Tidal
 面白い。

The Marais Project & Duo Langborn/Wendel, Nordic Moods & Baroque Echoes
 すばらしい。ヴェーセンのミカルのプロデュース。古楽としてのノルディック伝統音楽。

Macdara Yeates, Traditional Singing From Dublin
 こりゃあいい。男声版 Lisa O'Neill。こういうタイプの男声シンガーはリアム・ウェルドン以来ほとんどいなかった。歌い方としてはかつてのバラッド・グループに通じるところもある。たとえばルーク・ケリィのような。しかし、この人の声とスタイルは今のものだ。

Alice Zawadzki, Fred Thomas, Misha Mullov-Abbado, Za Gorami
 ようやく聴けた。これは買い。Alice Zawadzki は全部聴こう。

Mahuki, Gratitude
 チェコ出身のギタリストのビッグバンド。かなり面白い。ルーツ色は出ていない。ジャズ、ファンクの共通語彙による。

John Beasley / Frankfurt Radio Big Band, Returning To Forever
 すばらしいアルバム。いやもうサイコー。

The Kris Davis Trio, Run The Gauntlet
 ああ、そうだよ、こうこなくっちゃ。これは行ける。この人は追いかけよう。カナダだ。すばらしいトリオ。(ゆ)