タグ:アコーディオン
八ヶ岳アイリッシュ音楽フェスティバル 2024・その3
八ヶ岳アイリッシュ音楽フェスティバル 2024・その2
八ヶ岳アイリッシュ音楽フェスティバル 2024・その1
木村穂波&福島開 @ cafe & pub Shino、大岡山
須貝知世&木村穂波 @ カフェ・ムリウイ、祖師ヶ谷大蔵
RIP Seamus Begley (Bheaglaoich)
透明な庭 @ エアジン、横浜
透明な庭 @ カフェ・ブールマン、成城学園
Winds Cafe 299 @ Casa Mozart, 原宿
大田智美、松原智美、水谷風太三氏による野村誠作品演奏。最大三台のアコーディオンによる。
クラシックのアコーディオン演奏とはどういうものかに興味が湧いて出かけていった。サクソフォンとかアコーディオンとか、通常のクラシックのイメージには入ってこない楽器でクラシックをやっているのは面白い。サクソフォン・カルテットによる『ゴールドベルク』は人生最高の音楽体験の一つだったし、今回もそこまではいかないが、別の意味でたいへん愉しい体験をさせていただいた。
アコーディオンはコード、和音を伸ばして演奏できる。他にこういうことができるのはオルガンだけで、オルガンはそうそう持ち運びはできない。イリン・パイプのレギュレイターもできることはできるが、メロディを自由自在に演奏するわけにはいかない。聞けばクラシック用楽器の音域はピアノよりもわずかに狭いくらいだそうで、これも携帯できる楽器の中では最も広いだろう。つまりは携帯用パイプ・オルガンというべき楽器なわけだ。ただし、パイプ・オルガンはウインドだが、こちらはリードの違いはある。そのリードは蜜蝋で接着しているので、暑くなると溶ける心配があるそうな。アイルランドのアコーディオンやトリティキシャは螺子止めしてあるんではなかったっけ。
で、まずこの和音がそのまま伸びるのが快感。右手できれいな和音が伸びるのに、左手のベースが重なると、もうたまりまへん。こういう音がこんなに快感とは思わなんだ。その快感の元にはリードであることもあるようだ。つまり、シャープな音が重なるのが快感なのだ。パイプ・オルガンの快感が天上から降ってくるのを浴びる形とすれば、アコーディオンの快感は体内に直接入ってくる。肌から染みとおってくる感覚。目の前、2、3メートルのところで演奏されているのもあるかもしれない。面白いのは演奏している方も実に気持ちよさそうに演奏している。これは倍音の快感だろうか。バグパイプのドローンは演奏している方にとっても快感だそうだが、あれに通じる気がする。倍音だけでも快感だけど、倍音がメロディを演奏するとさらに快感が増す。
曲そのものも、今のクラシック、いわゆる現代音楽のイメージとは違って、ずっと親しみやすい。形のあるメロディが次々に繰り出される。ほとんどミュゼットか、タンゴでも聴いているようだ。それにユーモラスでもある。これも現代音楽では珍しいと感じる。音楽の根幹にはユーモアのセンスがある。バッハはもちろん、あの生真面目に眉間に皺を寄せてるベートーヴェンだって、根底にはユーモアのセンスがある。それを感じとるのが音楽を愉しむコツだ、とあたしは思う。宮廷音楽もユーモアは出にくいが、どこかにユーモアがない音楽は死んでいる。野村氏の曲にはユーモアがたっぷり入って、それが楽器の特性と相俟って増幅される。
野村氏はもともとはいわゆる現代音楽らしい曲を作っていたそうで、アコーディオンの曲を作るようになって、親しみやすい、川村さんの言葉を借りれば「涙腺を刺激する」ような曲を作りだしたそうな。あの、倍音の快感を聴くとやはりそうなるのだろう。それに元々持っていたユーモアのセンスが楽器に促されて噴出したこともあるだろう。もちろんあの楽器でゴリゴリのフリージャズとかやっている人もいるのだろうし、それはそれで面白いところもあるだろうが、あたしとしては、こういう倍音の快感をめいっぱい展開する曲を聴きたい。
曲としては2曲目の大田氏のソロ「誰といますか」とラストのトリオ「頭がトンビ」がハイライト。前者は古典的に聞えるメロディがズレてゆくのが面白く、倍音もたっぷり。後者は三台のアコーディオンの倍音の重なりに陶然となる。左手のベースが沈みながら沈みきらずに続くのがいい。東日本大震災の時、インドネシアにいて、何もできないまま、この曲をアコーディオン用に編曲することで何とかバランスをとっていたそうな。
ラスト前の「お酢と納豆」も面白い。千住ダジャレ音楽祭でダジャレ勝ち抜き戦をやった時、出てきたダジャレの一つで「オスティナート」のもじり、だそうだ。「おすとなっとう」という短かいフレーズを繰返しながら、少しずつ変化する。ラヴェルの「ボレロ」と同じ構造だが、ずっと短かく、変化も小さいのが、軽快かつシャープ、ちょっとアイリッシュ・ミュージックにも似ていたりする。
今回話題のひとつは小学生水谷君の登場。4歳のときからもう8年やっているそうな。楽器は小振りだが、堂々たる演奏で、目をつむって聴くと小学生とは思えない。順調に育ってくれることを願う。
やはりアコーディオンという楽器はいろいろな意味で面白い。大田氏が中心となっての野村作品演奏会の第2回は再来年だそうだ。生きている目標ができた。
##本日のグレイトフル・デッド
11月14日には1970年から1987年まで6本のショウをしている。公式リリースは2本。うち完全版1本。
0. 1967 American Studios, North Hollywood, CA
この日、〈Dark Star〉のシングル盤がここで録音された。この曲のスタジオ版はこのシングルのみで、アルバム収録は無い。
1. 1970 46th Street Rock Palace, Brooklyn, NY
このヴェニュー4日連続の最終日。セット・リスト不明。
2. 1971 Texas Christian University, Fort Worth, TX
開演7時半。4ドルと3ドルの2種類あるが、チケットの画像がぼやけていて、詳細不明。4ドルと5ドルと、自由席が2種類あったが、間の柵を守っていたのは小柄な老女たちだったので、みんな乗りこえていた、という証言もある。
ニュー・ライダーズ・オヴ・パープル・セイジ前座。ペダルスティールのチューニングはガルシアがやったが、実際に演奏したのは Buddy Cage。
デッドのショウはすばらしかった。
前半3・4曲目の〈China Cat Sunflower> I Know You Rider〉、6曲目〈Sugaree〉と後半全部の計10曲が《Road Trips, Vol. 3, No. 2》のボーナス・ディスクで、前半10・11曲目の〈Loser〉〈Playing In The Band〉が昨年の、オープナーの〈Bertha〉が今年の《30 Days Of Dead》でリリースされた。全体の半分がリリースされている。
3. 1972 Oklahoma City Music Hall, Oklahoma City, OK
場所柄、カントリー&ウェスタンの雰囲気だったらしい。
4. 1973 San Diego Sports Arena, San Diego, CA
《30 Trips Around The Sun》の1本として全体がリリースされた。
この秋のツアーからは完全版リリースが連続している。10月29日、30日のセント・ルイスが先日の《Listen To The River》、1本置いて11月09〜11日のウィンターランドが《Winterland 1973》、次がこのショウで、次の17日の UCLA でのショウが《Dave's Picks, Vol. 5》、さらに次のデンヴァー2日連続の2日目が《Road Trips, Vol. 4, No. 3》でリリースされた。
会場の音響はひどかったが、Wall of Sounds に向かっているPAシステムはすばらしく、2曲目で音が決まると、後は気にならなくなった。
臨月近かったそうだが、それが幸いしたか、このショウのドナの歌唱はうまい具合に力が脱けて、絶妙のハーモニーをかもし出している。
〈Here Comes the Sunshine〉が長いジャムになる。こんなになるのは聴いたことがない。どの歌もすばらしい演奏。
5. 1978 Boston Music Hall, Boston, MA
ショウよりも周囲の警官の方に注意が惹かれるショウらしい。
6. 1987 Long Beach Arena, Long Beach, CA
このヴェニュー2日目。1987年を代表するショウのようだ。(ゆ)
あゆみトリオ・シリーズ, Vol. 1 @ ホメリ、四谷三丁目
ベスト・アルバム
デンマークの蛇腹とフィドルの若い女性のデュオのデビュー。新しい才能の出現に出会えた歓びとともに、彼女たちがデンマーク音楽に切りひらいた新たな世界もすばらしい。二人だけですが、デンマークのダンス・チューンをほんとうに生き生きと、みずみずしく聞かせてくれます。この国のダンス・チューンはケルト系の高速チューンに慣れた耳にはちょっとのんびり聞こえますが、この二人が演奏すると、ダンス・チューンの命は結局スピードではない、ビートなのだと実感します。一つひとつの音が跳びはねるのは、こういうことなのです。2曲ほど聞かせる唄ものびのびとうたっていて、ダンスの合間の切替に気持ちよい。録音としてはデビュー作ですが、演奏はすでに揺るぎなく、独自の型を完成しています。
二人ともカール・ニールセン・アカデミーの出身で、蛇腹のメッテ・カトリーネはもうすぐ来るハウゴー&ホイロップのハラール・ハウゴーの直弟子。フィドルのヘンリエッテ・ハンセンはモントリオールに2年住んだことがあり、ケベック音楽に漬かってたそうです。
オーゼンセにあるカール・ニールセン・アカデミーは、フランスでいえばコンセルヴァトワール、わが国でいえば芸大ですが、フィンランドのシベリウス・アカデミー同様、伝統音楽のコースがあります。近頃ではアイルランドでもコークやリマリックの大学に伝統音楽のコースができてます。伝統音楽を学校で教えられるのか、という議論もありましょうが、この二人の演奏を聞くかぎり、りっぱに成功している、というより、こういう人たちがどんどん出てくるようなら、大いに教えるべし、です。ハラールはじめ、教授陣が優秀でもあるのでしょう。
ハウゴー&ホイロップの音楽は生粋のダンス・チューンというよりは、もう一段昇華されていて、文字通り変幻自在にあふれてくる音楽に流されてゆく感覚です。この Kvasir の音楽は、ぼくらと同じ地上でいっしょになって踊っています。
ちなみにこの名前は北欧神話に出てくる、知らないことはない大賢者の名前。"Kvaser" というスペルもあり。ただし、このひと、無類のお人好しで、ドワーフにころりとだまされて殺され、宝物を奪われてしまいます。
普通のレコード店にはないと思います。デンマークの通販サイトをお試しあれ。英語ですが。
タムボリンにもあるかもしれません。(ゆ)
ジャッキィ・デイリー@栃木
ツアー全体のスケジュール
11/11 (土) 茨城県つくば市 つくば美術館 「茗渓学園美術展コンサート」
11/12 (日) 茨城県つくば市 神谷森ログハウス
11/15 (水) 大阪府 和泉市
11/16 (木) 東京 渋谷区
11/17 (金) 東京 国分寺市
11/18 (土) 仙台
11/19 (日) 東京 国立市
11/20 (月) 宮崎県都城市 ウェルネス交流プラザ「ムジカホール」
11/22 (水) 福岡
11/23 (木・祝) 熊本市 熊本市総合女性センター
11/25 (土) 東京 武蔵野市
11/26 (日) 栃木県宇都宮市 be-off (2回公演)
「え?もう11月の話??」って思われた方、、、すみません、でも決して早い話じゃないようです、、、。
ジャッキー・デイリー氏の来日公演ツアーにて、栃木県で開催することとなり、このたび企画を担当させていただいています。どうぞ、最寄の方、いえ、東京からもアクセスがいいのと、とにかく開催スタジオの「蔵をスタジオに!」という音響と環境のいいこの場所での演奏会にいらしてくださいね。
準備楽しく頑張ります!
11月26日(日)
1回目公演 2:00pm開場*2:30pm開演
2回目公演 6:00pm開場*6:30pm開演
チャージ:前売り3500円(当日4000円)
★2回公演分当日前売り券6500円(当日7500円)
1回目と2回目の公演でプログラムが変わります。
通して聴いていただいても、十分に楽しんでいただける内容となっています! 2回公演分をお勧めします。(せっかくだし)
チケット予約はこちらへどうぞ。
守安ご夫妻のHPはこちらです。
場所:be-off
栃木県宇都宮市吉野1-7-10
※最寄り駅は、東武線南宇都宮駅徒歩すぐ。
または、JR宇都宮駅西口からバスが出ていて20分くらい乗車です。
※会場では駐車場はありません。電車・バスをご利用ください。
※こちらの演奏会では、未就学児童の方のご入場は出来ません。 就学児童以上の方、入場料金は、記載価格と同額となります。
【コンサートの内容】
「アコーディオンの神様」、「アイルランド伝統音楽のキング」とさえ呼ばれる、アイルランド最高の伝説的アコーディオン奏者、ジャッキー・デイリーと、20年近くアイルランドに通い続け、ジャッキーとも長年にわたって交流を深めてきた守安夫妻との、気のあった絶妙のアンサンブルをお楽しみいただきます。
ジャッキー・デイリーの音楽には、底抜けの明るさとユーモア、そして、たとえようのないほどの悲しみが同時に宿っています。
守安夫妻による、通訳やお話を交えて、リラックスした雰囲気の中、心ゆくまで、本物の名人による音楽の世界を堪能していただければと思います。
★ご質問などありましたら、メッセージをくださいね♪
ご予約お待ちしています!!!