タグ:シャープペンシル
2023年のベスト ハードウェア篇
RND はプロ用機器、スタジオで使われるミキサーやコンプレッサーやを作っているメーカーで、あたしには縁はない。無かった。これが出るまでは。これもプロ用で、したがって XLR のバランス入力はあるが、ヘッドフォン・アウトは標準のアンバランスのみだ。しかし一度は聴いてみたかった。ちょうど中古が出たので、ありったけのモノをかき集めて下取りに出して手に入れた。円安で新品は10万する。
Maestraudio MA910SR Pentaconn ear グレイシアブルー マエストローディオ 有線イヤホン カナル型 耳掛け型 シュア掛け リケーブル対応 日本製 イヤホン 有線 イヤモニ IEM ハイレゾ ポーチ付属 ハート型
MA910SR は発売前に試聴して一発で気に入って予約した。広い音場ときっちりした定位、自然に軽やかに伸びる低域、そして明るいキャラクター。バランスにリケーブルするために、REB Fes 02 @ 川崎であれこれ試聴した中で、あたしにはベストの組合せとして、これに落ちついた。Black Back はちょっと硬くて太めではあるが、この音なら許せる。
RU7 の前にメインだったスティック型 DAC/amp は PhatLab Rio である。チップは ESS だが、およそ ESS らしからぬ、しなやかで丈夫な音で、商売を抜きにしても、お気に入りである。馬力もあるし、外部電源入力があって、ソース機器から電気を食わなくさせることもできる。
シャープペンシルを買う。
11月15日・月
ハイタイドのオンラインストアでふと目についた HMM Pencil を注文。こういう、良さげなシャープペンシルを見ると、むらむらと買ってしまう。こないだ、Kickstarter で Wingback のものを手に入れて、気に入っていて、もうこれで打ち止め、と思ったのだが、やはりダメ。これが 0.5 だったら買わないところだが、おあつらえ向きに 0.7 なのだった。やはりハイタイドが出しているドラフト・ペンシルにも惹かれるが、0.5 だったので買わずにすむ。
これも台湾製。台湾製の文房具が目につくなあ。
##本日のグレイトフル・デッド
11月15日には1969年から1987年まで4本のショウをしている。公式リリースは2本。
1. 1969 Lanai Theater, Crockett, CA
Moratorium Day として知られるこの日のワシントン、D.C.でのベトナム反対大規模デモのための資金集め。休憩無しに2時間超演奏している。
会場は685席の元映画館。1913年にオープン、1951年にラナイ劇場と改称。少なくとも1958年まで映画館として使用され、後、ライブハウスとなった。ここではこの1回のみ。
クロケットはサンフランシスコ湾の北のサンパブロ湾東岸、オークランドからバークリー、リッチモンドと北上して、サンパブロ湾から東に伸びるカルキネス海峡の南側。
2. 1971 Austin Memorial Auditorium, Austin, TX
開演午後8時。ニュー・ライダーズ・オヴ・パープル・セイジ前座。
《Road Trips, Vol. 3, No. 2》で全体がリリースされた。後半ラスト〈Not Fade Away> Goin' Down The Road Feeling Bad> Not Fade Away〉のシークエンスが聞きどころ。71年版から72年版へ移ってゆくのが面白い、と言われる。
《Road Trips》のシリーズは一連の複数のショウのハイライトを収録して、ランと呼ばれる一群のショウ全体像を提示しようという試みだったが、評判は悪く、売行もよくなかった。デッドヘッドはテープで1本のショウ全体を聴くのを好んだし、この前の《Dick's Picks》のシリーズは1本のショウ全体をリリースする方針だったから、失望されたのだろう。結局、1本のショウ全体をリリースする形になってゆく。
3. 1972 Oklahoma City Music Hall, Oklahoma City, OK
後半5曲目〈Playing In The Band〉、8曲目〈Wharf Rat〉、10〜ラスト〈Not Fade Away> Goin' Down The Road Feeling Bad> Not Fade Away〉が《Dave’s Picks, Vol. 11》で、後半4曲目〈Brokedown Palace〉が昨年の《30 Days Of Dead》でリリースされた。〈Wharf Rat〉は今年の《30 Days Of Dead》でもリリースされている。計6曲リリースされたことになる。
30分を超える〈Playing In The Band〉がまずハイライト。30分間、バンド全員が一瞬たりともダレた音を出さない。緊張と弛緩の同居する集団即興が続く。ベスト・ヴァージョンの1本。最後にウィアが Thank you. 〈Wharf Rat〉も、その後もすばらしい。まるでジャズの〈Not Fade Away〉から、だんだんスピードが速くなるロックンロール〈Goin' Down The Road Feeling Bad〉がコーダでぴたりと収まって、レシュのベース一発で〈Not Fade Away〉にぱっと戻る。今度はウィアがコーラスを繰返す。そこにガルシアがギターをかぶせて、エンディング。このエンディングだけで1分近くやる。
こういうショウを連日やっていたこの年はやはりピークだ。全体を出さないのはテープの損傷か。せめて後半だけでも、全体の公式リリースが欲しい。録音はアウズレィ・スタンリィで、クリアそのもの。
4. 1987 Long Beach Arena, Long Beach, CA
開演6時。日曜日のせいか、珍しく早い。
この年ベストのショウの一つ、らしい。アンコールのハンター&ガルシアの後期の傑作〈Black Mudyy River〉は、デビューからちょうど1年経ち、最初の決定的演奏のようだ。(ゆ)