クラン・コラ・ブログ(アイルランド音楽の森)

 アイリッシュ・ミュージックなどのケルトをはじめ、世界各地のルーツ音楽を愉しむブログです。そうした音楽の国内の音楽家も含みます。加えて主宰者の趣味のグレイトフル・デッド。サイエンス・フィクション、幻想文学などの話もあります。情報やメモ、ゴシップ、ただのおしゃべりなどもあります。リンク・フリーです。

タグ:デレク・トラックス

    08/14 ヴァージニア州リッチモンド、08/15 ホット・オーガスト・ブルーズ・フェスティヴァル(メリーランド州)の録音がアップされた。早すぎる。
   
    後者には早速五つ星がついている。
   
    ヨーロッパからの帰国後、6本のライヴのうちこれで5本がアップされている。ヨーロッパ・ツアー中の録音が少かったことへの反動か。
   
    次は 08/16 フィラデルフィア・フォーク・フェスティヴァル

初登場のはずだが、なんと大トリ。ホット・オーガスト・ブルーズ・フェスティヴァルも初登場でヘッドライナーだった。(ゆ)

    2003-01-22 アトランタの録音がアップされた。以前 Shorten ファイルで配布されていたものを改訂したものの由。事情は書いていないがショウ全体は短い。
   
    2009-08-07 ケープ・コッドの録音がアップされた。これで、ヨーロッパから今回帰国後の三連荘がすべて聞ける。
   
    2009-08-06 に二つ星レヴューがつく。トッドのベースが会場でははっきり聞こえたのに、ちゃんと録れていない由。追記によるとこの御仁、会場で4人の酔っ払いグループと喧嘩になったらしい。同様の書き込みを Buddy & Julie Miller のメーリング・リストで見たこともある。dTb の録音でも、はじめからおわりまで、音楽に関係なく声高にしゃべり通している声が入っているものがある。会場の性格もあるのだろうし、たまたま行きあわせた人もいないわけではなかろう。それでもこういうところに出る文化の違いは、自分たちのものとならべたとき、かなり基礎的で本質的な位相をあぶりだす気もする。(ゆ)

    今週木曜日のメリーランド州オハイオ・ヒル、ナショナル・ハーバーでの録音が上がっている。大成功だったヨーロッパ・ツアーから帰国して初めてのライヴ。録音優秀、演奏もすばらしい。
   
    Soulive というバンドが前座をつとめ、〈Get Out My Life Woman> Who Knows> Get Out My Life Woman〉〈We're A Winner〉でかれらが参加。スーザン・テデスキのバンドのサックス奏者ロン・ハロウェイも入る。これはいつもの dTb よりもぐっとファンキーになって、かなりの熱演。こういう厚みのある演奏ももっと聞きたいものだ。
    
    
    ヨーロッパでは17本のライヴに対して、今のところ5本の録音が上がっているが、中では 07/15 グラスゴーのものが、とびぬけて録音が良い。演奏もこの日は一段と冴えわたっているように思える。カナダ・ツアーの最後、ヨーロッパに出発する直前のものとならんで、今年のベスト・ライヴのひとつ。もっとも、今の dTb は絶好調ではある。(ゆ)

    07/17 バーミンガムと 07/18 Burg Herzberg Festival がアップされている。これで現在のヨーロッパ・ツアーからの録音は一気に5本になった。
   
    07/18 はフェスティヴァルでの公演のせいかアンコール無しの1時間半。演奏は最高。とりわけデレク&ザ・ドミノスのカヴァー〈Anyday〉が白眉。録音者が自賛するより遥かに音が悪いのは惜しい。
   
    07/15 のグラスゴーも音は今ひとつで、ギターとドラムスがやたら大きく、ヴァーカルはなんとか聞こえるが、ベースとキーボード、パーカッションは時々しか聞こえないにもかかわらず、演奏は脱帽するばかり。カナダ・ツアーからの絶好調が続いているらしい。
   
    このところ、デレトラ以外のものがまったく聞く気になれないのは困ったものだ。(ゆ)

    07/03 から始まったヨーロッパ・ツアーから 07/15 のグラスゴー、07/19 のニューカッスル、07/21 のニュールンベルグの録音が公開されている。このツアーからの録音はなかなか公開されなかったが、一気に3本現われた。07/21 の録音は検索ではふたつ出てくるが、同じもののように思われる。
   
    添えられたコメントによると、グラスゴーでは小さなハコで、珍しくアンコールを2回やり、デレクもご機嫌だった。ニューカッスルではアンコールに入ってまもなく、デレクのアンプが飛び、他のメンバーがソロをとってカヴァーした由。ケガの功名だろう。
   
    04/27 のハンブルグでのライヴの3本めも公開されている。(ゆ)

    2007年12月05日、 ハワイ、カウアイ島の Kilohana Plantation でのライヴが公開されている。

    この時のハワイ・ツアーでは4回のライヴのうち、3本目の録音。既出には前日のマウイ島、7日のホノルルの録音がある。3本のなかでは7日のものがダントツに録音が良い。演奏も、どれも甲乙つけがたいものの、7日がベストといっても反対は出ないだろう。
   
    ハワイには2003年5月に初めて行き、2007年が二度め。2003年のものは5月16日のホノルルが公開されている。ただし、あまり音は良くない。

    これはトラック毎の Shorten ファイルの集合だが、こういう時、ページの左上、"Play / Download" の下にある "Whole direcgtory" をクリックすると、すべてのファイルをおさめた圧縮ファイルがダウンロードされる。たいていは zip ファイルで、それでもかなり大きなファイルなので、ダウンロードには少々時間がかかる。

    2007年は86本のライヴのうち、これで59本の録音が公開された。

    先月28日、カナダ、ブリティッシュ・コロンビア州ヴィクトリアのヴィクトリア国際ジャズフェストでの録音がアップされた。
   
    念のため、Internet Archives のデレトラバンドのページで今年の分でアップされたものを検索したら70本も出てくる。
   
    内容を見てみると同じライヴの異なる録音が複数アップされているのが増えている。重複を除くと、06/28のものが35本めになる。うち1本はFMの番組。

    チェックしてみたら落としていないものが5本もあった。
   
    ちなみにバンドは今月頭からヨーロッパ・ツアー中で、現在はイタリアのフェスティヴァルを回っている。5日のランチャーノ・ブルーズ・フェスティヴァルでのライヴが今年53本め。

    先月27日のヴァンクーヴァー国際ジャズ・フェスティヴァルの録音がアップされた。今年のライヴとしては42本目、今月5本目の録音。

    ゲストはなく、演目も最新作《ALREADY FREE》からの曲を中心としたレパートリィ。演奏順は変わるが、曲目にはそれほど変化がないのはいつもの通り。この頃では珍しくもヨンリコが1曲リード・ヴォーカルをとっているらしい。


    dTb のライヴは自由に録音し、公開することをバンド自体が認めている。かれらのライヴの録音、公開、ダウンロードは「違法」にはならない。
   
    ここが著作権システムの妙なところなのだ。いったいにある行為が法律に違反するかどうかは法律自体に書きこまれている。つまり違法かどうかの判断は立法府による検討を経て、公権力によって下される。少なくとも原則的にはだ。
   
    ところが著作権関連の法律では、ある行為、たとえばネット上に音源を公開する、公開されたものを入手することが違法かどうかは、当の音源の著作権所有者または管理者が、そのことを許可しているかどうかで変わってくる。つまり法律違反かどうかの判断は「私人」の匙加減ひとつによるのだ。
   
    法律という「公」のための規則に違反するかどうかが「私」の「気分」で決定される。
   
    となると著作権(知的所有権と広く言ってもいい)とはいったい何なのだろうか。
   
    ということを思ったりするが、dTb も無制限に音源の録音、公開を認めているわけではない。

    公開を認めていないのは以下のものだ。
   
    まず、1991年のデモ録音とすべてのスタジオ録音。
   
    2008年9月17日のミネソタ州ミズーラと2008年9月21日のカリフォルニア州サンタ・バーバラでのライヴの録音。
   
    《Alive Now》EP 収録のライヴの録音。

    2001年12月31日以後のサウンドボード録音。ただしこの制約が発表された時すでに公開されていたものの公開は認められる。すなわち2002年1月25日、1月26日、2月1日、5月19日、11月16日の各録音。


    なお、dTb がライヴ音源の録音、公開を認めたのは2002年12月7日付のあるファンからのメールによる問い合わせに対する返答においてだ。

    公式サイトには特に「テーピング・ポリシー」は掲げられていないが、会場が禁じないかぎり、マイクによるライヴ録音を認めている。ただし、動画記録は認めていない。


    以上が Internet Archives に掲げられた「ポリシー」の要点であるが、会場が禁じないかぎり、という制約については、施設のガードマンが禁じても、バンドのマネージメントが介入して録音が許された例も報告されている。

    また、《SONGLINE LIVE》DVD として公式発売されている 2006-01-28 シカゴは Park West でのライヴの録音と公開は認められており、実際に公開されている。

    世の中は広い。dTb 初期のメンバーのひとりギターの Jimmy Herring についてググってみると、ちゃんとファンがいる。なるほど、この方面ではかなり大きな存在なのだ。ちゃんと公式サイトもある。

    この人は1995〜97年頃の dTb に参加し、デレクとツイン・ギターを張る。デレクがドゥエインならば、ジミヘリはディッキー・ベッツというところ。デレクの15歳年長だから、ハイティーンのデレクに対して当時すでに30代。とはいえ、なかなかの苦労人らしく、あるいは本人の性格もあるのか、音を聞くかぎり、デレクに対して先輩風を吹かせることもなく、立てるところは立てている。
   
    この人に注目するのは、ギタリストとしても優秀ながら、デレクとは気が合うようで、その後も現在にいたるまで断続的に dTb に参加するし、フログウイングスはじめ、オールマンやフィル・レーシュのバンドでも共演したりしていることと、その結果としてデレクのミュージシャンとしての形成にはたした役割が小さくないのではないかと思えるからだ。音楽的な影響もさることながら、ミュージシャンとしての身の処し方、ギタリストとしての心構え、あるいは業界内でのふるまい方といった実践的な面で、デレクにとって良きロール・モデルの役を果たしたのではないか。
   
    音楽面ではエルモア・ジェイムズやドゥエインがモデルとしても、かれらはすでに世にいない。ミュージシャンとしての暮らし方のモデルにはなりえない。一方で、ローティーンで音楽にとびこんだデレクには、音楽とは別の面での師匠も必要だったはずだ。もちろん叔父さんはじめプロのミュージシャンは周囲にたくさんいただろうから、ジミヘリだけがその師匠の役割を果たしたはずはないし、トッドやヨンリコの役割も当然大きなものがあるだろう。ただ、音楽の上での二人のやりとりを聞いていると、バンド仲間とも親族つながりとも違う、それでいてうまく波長の合う相手なのではないかと思えてくる。つかず離れず、ちょうど良い距離感の、年長の親友。でしゃばらず、会えば良い刺激を与えてくれる。若くして天才ともてはやされ、15歳で自分の名を冠したバンドをたちあげる人間にとっては、こういう友人は貴重なはずだ。
   
    トッド、ヨンリコにビル・マッケイとのカルテットが確立する、この時期のデレクは、いわゆる思春期でもあり、またギタリストとして一つの壁に当たっているところもある。ほとんど毎晩どこかでライヴを行い、昼間は移動という生活のなかで、当初の蓄積を吐き出してしまっていると思われる。最近のバンドに比べると、この頃のデレクのソロは意外に短く、他の3人の演奏の比重がはるかに大きい。そういう時、ジミヘリが入ると、デレクのギターも精気をとりもどすのである。
   
    この頃の dTb はデレク自身は別としても、他の3人はジャズ畑の人たちだから、バンドのサウンドはストレートなジャズに最も近い。これはこれで聞かせるのだが、ヨンリコがやたら「デレク・トラックス」の名を強調するのが、やや不自然にも思えてくるところもある。デレクもジャズは大好きなようだが、ギタリストとしては即興などもジャズとはやや角度がずれる。ではロックのギターかというとそうでもない。そこがデレクのおもしろさでもあるし、後にインドを摂取してとり入れてゆくのもそこの資質だろうが、こういう資質は持っている本人にとっても扱いが厄介なところがある。あるいはジミヘリも、デレクに比べれば器量はやや小振りながら、よりバランスのとれた形で同じ資質を備えていて、そこがデレクとの共感を生むのかもしれない。(ゆ)

    珍しく古くて新しい録音がアップされた。1995-10-06 のフロリダ州ゲインズヴィルの Alachua Music Harvest でのライヴ。これまでは録音は公開されていない。1995年では8本め。flac のみの公開で、1トラックずつダウンロードしなければらなない。ちなみに1995年には実に145本のライヴをやっている。1日2本などというのもある。南部中心だが、すでにニューヨークをはじめとする東部、シカゴ、それにコロラド州ツアーを二度やっている。16歳の天才ギタリストとして、当初から引っぱり凧だったことがうかがわれる。 もっともトッドはすでにいるが、その他のメンバーは頻繁に変わっていたようだ。

    デレク、ジミィ・ヘリング、トッド、ヨンリコのカルテット。この年の秋、デレクはヨンリコ・スコットと出会い、以後バンドのリズム・セクションは不動になる。ヘリングとのツイン・ギター・カルテットはこの前後の数ヶ月だけだったらしい。ヘリングはしかし、以後も時々ゲストで入ったりしている。ヨンリコの入った今のところ最古の録音は 09-22 アトランタのコットン・クラブでのもの。これはこのツイン・ギター・カルテットとしても初の録音である。同じメンバーでの録音は翌日のジョージア州メイコンでのライヴと、これが3本め。
   
    同時に今年の 05-09 カリフォルニア州サンタ・バーバラの Metro Fountain Blues Festival でのライヴもアップされた。VBR MP3 のまとめファイルで127MB。前日のサクラメントでのライヴに続くアップ。サクラメントからサンタ・バーバラへの移動は飛行機を使うのか。車では5号線を走っても結構かかるはず。なぜかこの5月は DTB のデータベースでは空白になっている。謎。(ゆ)

    先週 06/12 のミネソタの録音がいきなり3本もあがっていた。こういう時、とりあえずどれをいただくか。判断基準はいくつかある。まず、ファイル・サイズが一番大きいものを選ぶ。情報量が多いということは音質が良いことにつながる。次はテーパーつまり録音者によって選ぶ。優秀な録音が多い人がてがけたものにするのは当然。
   
    Perks, 144MB。
    Rick Odeen, 157MB
    Thorfinn, 146MB。この人はこれが初めての録音。
   
    Perks はデレトラが5本あるが、どれにも評価はない。
   
    Rick Odeen は3本あって、うち2本が五つ星。
   
    というわけでまずは、 Rick Odeen のものをダウンロード。

    今月のライヴ・スケジュールは

06/05(金)Wanee Festival: Live Oak, FL
06/07(日)Yonge-Dundas Square, Luminato Festival : Toronto ON 
06/09(火)Royal Oak Music Theatre: Detroit, MI
06/10(水)Meijer Gardens Amphitheatre: Grand Rapids, MI 
06/11(木)Embassy Theatre: Ft. Wayne, IN 
06/12(金)Minnesota Zoo Amphitheatre: Apple Valley, MN 

    このうち 05、09、11、12日がそれぞれ録音があがっている。ちなみに昨年は83本のライヴを行い、 うち41本の録音が公開されている。今年は 06/12 が44本めで、録音があがったものとしては26本め。

    06/05 は2006年から毎年出ている地元フロリダのフェスティヴァル。オールマンが看板なので、デレクはかけもちだろう。

    昨年までは4月中旬の開催だったが、今年から6月になったらしい。デレトラ・バンドとしてのライヴはすべて録音があがっている。今年はスーザン・テデスキが全面参加の他、1曲、弟のドゥエインも参加。冒頭、ローランド・カークの〈Volunteered slavery〉にはなんと、インド音楽の巨匠のひとり、Vishwa Mohan Bhatt が参加している。南インドの弦楽器ヴィーナの名手で、モハン・ヴィーナというオリジナルまで作っていしまった人。今話題のベラ・フレックはじめ、ジェリィ・ダグラス、デヴィッド・ヒダルゴ、タジ・マハールとも共演盤がある。

    次のライヴは 06/22(月)ノース・ダコタ州ファーゴ。そのままカナダに入って28日までカナダ・ツアー。07/03から 07/26 まで、ヨーロッパ・ツアー。イタリア、スイス、オランダ、イギリス、ドイツ、ベルギー、フランス、スペイン。8月は前半にニュー・イングランド・ツアー。その後夏休みをとって、09/10 から南部で3箇所。下旬は来日して、東京、大阪、名古屋、そして打ち上げはNHKホール。この最後のものは見てみたい。(ゆ)

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