09月05日・月
岩波文庫今月の新刊の1冊『サラゴサ手稿』上巻を注文。三分冊で完訳になる予定。今世紀に入って初めて全貌が明らかになったのだそうだ。Wikipedia によれば、フランス、ポーランド、スペイン、ロシアの図書館に散在していた、まったくの新発見も含むオリジナルのフランス語原稿を集め、突き合わせた批判校訂版が2006年に出ている。この記事によると、1804年版と1810年版の、それぞれ違う原稿があるそうな。この作品の全体像が世に出たのはこれが初めて。以前、東京創元社から完訳が出るという話があったが、いつの間にか立ち消えになっていた。とにかくこれの完訳が出るのはめでたい。
%本日のグレイトフル・デッド
09月05日には1966年から1991年まで6本のショウをしている。公式リリースは無し。
1. 1966 Rancho Olompali, Novato, CA
月曜日。05月22日の再現? この「楽園」でのサマー・キャンプの打ち上げパーティー?
2. 1979 Madison Square Garden, New York , NY
水曜日。このヴェニュー3日連続のランの中日。11ドル。開演7時半。
見事なショウだそうだ。
3. 1982 Glen Helen Regional Park, Devore, CA
日曜日。US Festival というイベント。17.50ドル。3日間通し券は37.50ドル。開演10時終演6時。
「アス・フェスティヴァル」はこの年レイバー・デー週末と翌年春のメモリアル・デーすなわち5月末の2度開かれたイベント。一躍億万長者になった Apple 創業者の一人スティーヴ・ウォズニアクがビル・グレアムの協力を得て開催。設営費用はすべてウォズニアクが負担。この年は40万人、翌年は67万人を集めた。
デッドは3日目のトップ・バッターで "Breakfast in Bed with the Grateful Dead!" と題された。第一部6曲、第二部8曲、アンコール2曲の、デッドとしては短かめのステージ。ちなみにその後はジェリー・ジェフ・ウォーカー、ジミー・バフェット、ジャクソン・ブラウン、トリはフリートウッド・マック。
会場はロサンゼルスの東、サン・バーディーノ郡デヴォアの公園で、気温摂氏43度に達した。Bill Graham Presents のスタッフは不定期にバケツ一杯の氷を聴衆の上にぶちまけた。
フェスティヴァルも3日目で、Robin Nixon が会場に着いた時には、酔っぱらってやかましく、他人の迷惑など考えない群衆で一杯だった。ほとんどはデッドのファンでもない。朝一番で出てきたデッドのメンバーもほとんどゾンビーで、つまらなくなくもない演奏。長いジャムなどは無し。何のために来たんだか、とニクソンは DeadBase XI で書いている。
4. 1985 Red Rocks Amphitheatre, Morrison, CO
木曜日。このヴェニュー3日連続のランの初日。開演2時。チケットは「開演7時」と印刷されているのが黒く塗りつぶされ、「開演2時」と赤くスタンプが押されている。開演時刻が急遽変更になったか、チケット印刷の際のミスか。
アンコールの〈Brokedown Palace〉が途中でぐだぐだになり、一度やめて打合せをしてから、あらためてやりなおすよと宣言して、今度はすばらしい演奏をした。
5. 1988 Capital Centre, Landover, MD
月曜日。このヴェニュー4本連続のランの3本目。開演7時半。
水準は高いが、どこか吹っ切れない出来というところか。
6. 1991 Richfield Coliseum, Richfield, OH
水曜日。このヴェニュー3日連続のランの初日。開演7時半。08月18日以来の、夏休み明けのショウ。
〈China Doll〉の美しさがわかるショウだそうだ。(ゆ)