クラン・コラ・ブログ(アイルランド音楽の森)

 アイリッシュ・ミュージックなどのケルトをはじめ、世界各地のルーツ音楽を愉しむブログです。そうした音楽の国内の音楽家も含みます。加えて主宰者の趣味のグレイトフル・デッド。サイエンス・フィクション、幻想文学などの話もあります。情報やメモ、ゴシップ、ただのおしゃべりなどもあります。リンク・フリーです。

タグ:ブルターニュ

 笛とハープは相性が良い。が、ありそうであまりない。マイケル・ルーニィ&ジューン・マコーマックというとびきりのデュオがいて、それで充分と言われるかもしれないが、相性の良い組合せはいくつあってもいい。梅田さんは須貝知世さんともやっていて、これがまた良いデュオだ。

 このデュオはもう5回目だそうで、いい感じに息が合っている。記録を見ると前回は3年前の9月下旬にやはりホメリで見ている。この時は矢島さんがアイルランドから帰国したばかりとのことでアイリッシュ中心だったが、今回はアイリッシュがほとんど無い。前日のムリウイでの若い4人のライヴがほぼアイリッシュのみだったのとは実に対照的で、これはまたこれで愉しい。

 スウェディッシュで始まり、おふたり各々のオリジナル、クレツマーにブルターニュ。マイケル・マクゴールドリックのやっていた曲、というのが一番アイリッシュに近いところ。どれもみな良い曲だけど、おふたりのオリジナルの良さが際立つ。異質の要素とおなじみの要素のバランスがちょうど良い、ということだろうか。3曲目にやった矢島さんの曲でまだタイトルが着いていない、作曲の日付で「2022年07月22日の1」と呼ばれている曲は、サンディ・デニーの曲を連想させて、嬉しくなる。

 矢島さんは金属フルート、ウッド・フルート、それにロゥホィッスルを使いわける。どういう基準で使いわけるのかはよくわからない。スウェディッシュやクレツマーは金属でやっている。梅田さんの na ba na のための曲は、一つは金属、もう一つはウッド。どちらにしても高域が綺麗に伸びて気持ちがよい。矢島さんの音、なのかもしれない。面白いことに、金属の方が響きがソフトで、ウッドの方がシャープに聞える。このフルートの風の音と、ハープの弦の金属の音の対比がまた快感。

 もっとも今回、何よりも気持ちが良かったのはロゥホィッスル。普通の、というか、これまで目にしている、たとえばデイヴィ・スピラーンやマイケル・マクゴールドリックが吹いている楽器よりも細身で、鮮やかな赤に塗られていて、鮮烈な音が出る。この楽器で演られると、それだけで、もうたまらん、へへえーと平伏したくなる。これでやった2曲、後半オープナーのマイケル・マクゴールドリックがやっていた曲とその次のブルターニュの曲がこの日のハイライト。ブルターニュのメドレーの3曲目がとりわけ面白い。

 マイケル・マクゴールドリックの曲では笛とハープがユニゾンする。梅田さんのハープは積極的にどんどん前に出るところが愉しく、この日も遠慮なくとばす。楽器の音も大きくて、ホメリという場がまたその音を増幅してもいるらしく、音量ではむしろフルートよりも大きく聞えるくらい。特に改造などはしていないそうだが、弾きこんでいることで、音が大きくなっていることはあるかもしれないという。同じメーカーの同じモデルでも、他の人の楽器とは別物になっているらしい。

 クローザーが矢島さんとアニーの共作。前半を矢島さん、後半をアニーが作ったそうで、夏の終りという感じをたたえる。今年の夏はまだまだ終りそうにないが、この後、ちょっと涼しくなったのは、この曲のご利益か。軽い響きの音で、映画『ファンタジア』のフェアリーの曲を思い出すような、透明な佳曲。

 前日が活きのいい、若さがそのまま音になったような新鮮な音楽で、この日はそこから少しおちついて、広い世界をあちこち見てまわっている感覚。ようやく、ライヴにまた少し慣れて、身が入るようになってきたようでもある。

 それにしても、だ、梅田さん、そろそろCDを作ってください。曲ごとにゲストを替えて「宴」にしてもいいんじゃないですか。(ゆ)

 ようやくサイトが公開になりましたので、お知らせします。

 来週03/21(木)にNHK-FM で「今日は1日ケルト音楽三昧」が放送されます。正午過ぎ、12時15分から夜9時15分までの生放送、途中、夜の7時前後にニュースなどで40分の中断が入ります。公式サイトはこちら。リクエストもこちらのサイトからどうぞ。

 これの解説にあたしが駆り出されました。トシバウロンと二人で8時間半を担当します。

 ラジオには何回か出させていただいてもいますし、ライヴのイベントもやってはいますが、8時間半の生放送は初めてで、どういうことになるのか、まるで見当もつきませんが、まあ、なんとかなるだろう、と亀の甲より年の功というやつで、楽観してます。

 リクエストが優先されるようなので、皆さん、濃いやつをお願いします。リクエストとなるとエンヤなんかも来るでしょうし、ラスティックも多いんじゃないかと思いますが、正直、そういうのはもう避けたい。そういう向きは、他にいくらでも聴けるチャンスはあるわけですから、時間に余裕のあるこういうときには、ふだん、かけられないようなものをかけてみたいもんであります。リクエストはあたしにではなく、あくまでも上記公式サイトからお願いします。

 それと、今回は「ケルト音楽」ということで、アイリッシュに限りません。スコットランド、ウェールズ、ブルターニュはもちろん、コーンウォール、ノーサンバーランド、マン島などのケルトの中でもマイナーなところや、スペイン北部、北米、オーストラリアなどまで手を伸ばしたいものです。もちろん、わが国で今盛り上がっている状況も紹介したいですね。

 トシさんがいるということもあって、ゲームやアニメ方面の話や楽曲にも触れる予定です。こないだ『フェアリー・テイル』アニメ版のテーマを聞いて、あんまりマンマなんでびっくりしました。

 あたしなんてはたして8時間も保つのか、不安もありますが、トシさんがいるんで、まあ何とかなるでしょう。しかし、前日ははにわオールスターズのライヴ。ほんとにどうなるんでしょうねえ。(ゆ)

 あまりに圧倒的で、その印象を言葉にしようとしてみても、どうにもならないことがある。受け取ったもの、いや、本当には受取れてはいるかどうかもわからないので、滔々と流れてくる音楽にひたすら身を任せていただけなのだ。うまくすれば、そしてこちらの器が多少ともふさわしいものであるならば、何らかの形でその一部なりとも受け止められたものが、後になって浮上してくることを祈るしかない。

 ジャン=ミシェル・ヴェイヨンがフルートをその楽器として選んだことに何らかの理由はあるのだろうが、それは重要なことではない。それは譬えばジミヘンがギターをとったとか、キース・ジャレットがピアノをおのれの楽器としているとかいうレベルの話だ。フルートと出逢わなかったとしても、音楽家として大成していたはずだ。とはいえ、フルートを選んだからこそ、hatao がかれをわが国に招くことにしたので、だからこそ我々はかれの生の演奏に触れることができたわけだから、この天の配剤には感謝せざるをえない。

 ジャン=ミシェル・ヴェイヨンの音楽は「音楽」なので、誤解を恐れずに言えば、ブルターニュとか、フルートとかいった枠組み自体に何か意味があるわけではない。バッハの『音楽の贈り物』には演奏楽器、形態の指定が無い。どんなもので、どのような編成で、演奏してもかまわない。もっとも、楽曲とは本来そういうもので、作曲家の「指定」は本来はデフォルトとして、実例の一つ、出発点でしかないはずなので、何がなんでも守らねばならないものではない。というのは余談だが、ヴェイヨンには「贈り物」としての音楽が備わっていて、それがブルターニュの伝統音楽、フルートという形を借りて流れでてくる。

 人間はどこの誰であっても、その歴史的社会的条件から逃れられない。つまりは時代と生れ育った環境の外に出られない。ヴェイヨンもまた、人間の一人としてブルターニュの伝統音楽をそのフォームとしている。もっともフルートはブルターニュの音楽伝統に昔からあったわけではない。そこにはかれの意志が働いているようにみえる。一方で、各地の音楽伝統で伝統的とされている楽器のほとんどは、その土地土着のものでは無い。アイリッシュ・ミュージックにおいて現在中心となっているフィドル、パイプ、蛇腹、すべて外来の楽器だ。すなわち、各々の時代にあって、それらの楽器をその伝統の中で初めて演奏し、導入した人びとが存在したのだ。してみれば、外来の楽器を初めは借り、やがて伝統の一部にしてしまうことは、音楽伝統の作用の一つである。ヴェイヨンもたまたまフルーツをブルターニュ音楽に導入する役割を担うことになった。人間の意志は、必ずしも個人にのみ還元されるものではない。自分の意志、おのれ一個の判断だと思っていることは、実のところ、良く言えば時代の要請、悪く言えば他人の吹込みであることの方が普通なのだ。別の言葉で言えば、めぐりあわせである。

 より重要なのは、ヴェイヨンの音楽そのものの方だ。これまたヴェイヨンの中にもともと備わっているというよりは、巨大な貯水池がどこかにあって、そこからヴェイヨンを通じて流れでるものが我々の耳に入る。おそらく音楽家はそれぞれの器に応じてその貯水池からの音楽を貯め、放出する。ヴェイヨンはその一時的なバッファのサイズが並外れて巨大でもあり、そして放出口のサイズもほとんど類例の無いほど巨大なのだ。

 それはかれのフルートから溢れでた最初の一音を聴いて実感された。量が豊冨なだけでなく、水そのものがどこまでも澄んで、かぎりなく甘美なのだ。あとはもうひたすらその流れに身をゆだねるだけ。音楽を聴くという意識すら消える。何か途方もなく大きなものの懐に抱かれる感覚。暖かいのだが、皮膚の表面に感じるよりは肌の裏にはじまって内側へと広がってゆくようだ。

 ケルトの音楽の常として、ブルターニュの音楽もくるくると繰返される。はじめはゆったり、やがて速度を増し、ついにはトップ・スピードに乗る。各曲の繰返しとともに、この組合せの繰返しそのものも快感となる。

 そのメロディはアイルランドのものほど流麗ではなく、むしろ突兀としたスコットランドに近い。一方で独自の華やぎがある。茶目っ気とも言いたいが、アイリッシュのすっとぼけたところが無いのはほっとしたりもする。

 音楽家はすべからく音楽の憑代であるとすれば、ヴェイヨンは抜きんでて大きな憑代なのだ。音楽家としての器の大きさは人格とは一応別のものではある。日常的につきあうとなると、どうしようもなくシミったれで、嫌らしく、こんなやつと金輪際一緒にいたくはないと思える人間が、音楽家としては圧倒的に大きな器を備えていることはありえる。ひょっとするとその方が多かったりする。まあ、伝統音楽の世界ではそういう人間はごく少ない。音楽が生活と密着しているからだ。親しむ余裕は無かったが、MCや物腰からして、ヴェイヨンもおそらくは人間としても器の大きな、いわば「せごどん」のような人物ではないかと想像される。

 こういう存在に遭遇すると、音楽の不思議さに圧倒される。その玄妙さにあらためてしみじみと思いいたる。音楽は人間を人間たらしめているものだ。音の連なりを、それを聴いて愉しいというだけで生み出し、鑑賞し、それに乗って踊ったり、聴いて涙を流したりするのは、あらゆる生物のなかで人間だけだ。その人間存在の一番奥にある本質がよろこんで現れてくる想いがする。天の岩戸の話は、実はこのことを語っているのではないかと思えてくる。

 オープニングの一噌幸弘氏の笛は、天の岩戸の前で鳴っていただろう響きにつながるものではある。表面的にはヴェイヨンの音楽とは対照的だが、これまた音楽家の器としては、おさおさ劣るものではない。能はどちらかというと「静」を基本とすると思うが、一噌氏の音楽は一瞬も留まることがない。メロディとか拍とか構造すらも無視して、まさに目にも耳にも止まらぬスピードでかっ飛ぶ。まるで加速装置でもつけているようだ。まあ、舞台での音楽とこうした場でソロで演奏する音楽とは別物なのだろう。

 凄いのは、それを演じるのに格別の努力をしているわけではないことだ。音だけ聴くと、ひっちゃきになって汗をとばして渾身の力と技を繰り出しているように聞えるが、実際の姿はむしろ平然として、ごくあたりまえのことを、いつもどおりやってますというように見える。異なる種類の笛を2本、3本と口に含んで同時に吹く時ですらそうだ。普段からこういうことを日常的にやっているにちがいない。むしろ、一噌幸弘がこういう音楽を奏でているというよりも、音楽そのものが一噌の肉体を借りて顕現しているので、こういう猛烈な音楽に平然と耐えられるだけの精進を積んでいるということなのだろう。

 合わせて、何かとんでもないものを体験してしまった、という感覚を抱いて会場を出る。しかし体験したものを消化して、己のものとするには程遠い。そもそも消化できるのかどうかすらあやしい。ベスト・コンサートなどというケチなものでもない。たぶん、ずっと後になって、何かの折りにふと蘇えってきて、あれはこういうことだったのかた想いあたる。ことがあるのではないかと期待している。

 ヴェイヨンの相棒のギタリスト Yvon Riou もヴェイヨンにふさわしい、器の大きな、当然まことにユニークなギターを演奏する。とはいえ、かれのギターもヴェイヨンの音楽と渾然一体となってしまっている。

 まずは、この体験を可能にしてくれた hatao さんに感謝する。(ゆ)

 ワーナーからこういうタイトルのシリーズが出るそうです。
監修は松山晋也さん。

 ケルトってのがアイリッシュやあるいはエンヤみたいなものに限られるわけではない、というのには大賛成で、ぼくは「ケルト」をヨーロッパのみならず、北米、オセアニア、時にはアジアも含めて全部ひっくるめたものを指すことばとして使っているつもりです。

 松山さんから電話をもらってこういうのが出ることを知ったわけですが、ラインナップを見て、歓びました。

 インクレディブル・ストリング・バンドが入っているのは松山さんの趣味かなとも思いますが、ぼくも嫌いではないです。どちらかというと4月発売分の《THE HANGMAN'S BEAUTIFUL DAUGHTER》が好み。どこがケルトかって? 中心メンバーの一人ロビン・ウィリアムスンはスコットランド人で、ずっと後になりますがクラルサッハ(スコティッシュ・ハープ)でばりばり伝統曲アルバムを出してます。凄く良いです。ジョン・レンボーンとの共作もありました。最近は ECM からソロを出してますね。もう一人のクライヴ・パーマーはイングランド人だけど、ソロで出したバンジョー・アルバムは結構良かったです。

 ECM といえば、北欧ばかりと思ってたら、ジューン・テイバーなんかも出してて、油断できません。というのは余談。

 とまれ Celtas Cortos(スペインだから「ケルタス・コルトス」じゃないですかね) とか、Great Big Sea とか、Eleanor Shanley が国内盤で出るのは嬉しい。Luka Bloom もいいですねえ。これが売れれば、ウェールズの Martyn Joseph なんかもどうでしょう。

 Celtas Cortos は楽しいバンドで、スカンディナヴィアのかつての Filarforket や、今だったら Alamaailman Vasarat のような立ち位置といったらわかりやすいかな。こういう大真面目に不真面目をやっているバンドはブリテン諸島ではなかなか無くて、やっぱり大陸の産物なんですかね。ケルトとジャズの融合として一級です。

 Great Big Sea はカナダ東部のバンドで、他にも Rawling Cross とか、このあたりはかなり面白いところです。豪快なケルティック・ロックですが、アメリカにはまず無いデリカシーがちゃんとあるところがカナダ。それになぜかこういうバンドはアメリカにはない。カナダとかオーストラリアとか、英国植民地であり続けた地域にあるのも不思議でもあり、面白くもあり。もっともアメリカでも Seven Nations は結構好き。

 Eleanor Shanley はデ・ダナン出身の若手シンガーの中の出世頭でしょう。1990年のデ・ダナンの A JACKET OF BATTERIES で初めて聴いたのは鮮烈でした。そしてこのファースト・ソロはシンガーとしての評価を確立したもの。久しぶりに公式サイトに行ってみたら、あらら、たくさん出てる。新作が出たばかりです。

 デ・ダナン出身といえばモーラ・オコンネルもそうですが、彼女はアイルランドのシンガーのなかでアメリカと波長が一番良く合う声とスタイルをもっていて、デ・ダナンの THE STAR SPANGLED MOLLY の成功もそこに負うところが大きい。ソロになってからの彼女はアメリカとアイルランドの中間のどこかでうたってるんですが、どちらでもあり、どちらでもない、でも中途半端ではない、不思議な世界。HELPLESS HEART はベラ・フレックがプロデュースして彼女のアメリカ的要素をうまく引き出した出世作。そこでジェリィ・ダグラスに出逢ってできた WANDERING HOME は彼女の最高傑作と思います。

 Chris Rea の《シロツメクサ日記》は出た当時『包』で松山さんが紹介していたので聴いてみたら結構気に入りました。うたも渋いし、ギターもうまい。その後も何枚か買っていたはず。また聴きなおすかな。それにはアナログ・プレーヤーを直さにゃならんけど。

 ブルターニュの Gwendal が国内盤で出ようとはまるで思いませんでした。ブルターニュのケルト音楽がジャズをとりいれる先駆けのバンド。アラン・スティヴェールは幅の広い人ですが、ジャズはなぜか入っていない。かれは徹頭徹尾ロックの人。Gwendal はジャズで伝統音楽を解釈することを始めて、スティヴェールに負けない影響を後続に与えてます。

 ムーヴィング・ハーツのファーストが国内盤で出るのは二度目かな。クリスティ・ムーアは国内盤は初めて。ぼくが頼まれたのはこれで、久しく聴いていないので、聴きなおさないと。昨年末にふと思いたって、クリスティの持っていなかった近作を数枚買っていたのはよいタイミングでした。ここのところ調子がいいですね。老いてますます盛ん、というより、みんな、老いるほどに盛ん。ああいう姿を見ると、元気が出ます。

 ということで、3月、4月と10枚ずつ、20枚出ます。1枚1,300円と安いし、どれも面白いですから、皆さん買いましょう。

 さあて、クリスティの録音を久しぶりに全部聴き直しますか。といって、ファーストは持っていないけど。(爆)(ゆ)

    ジプリの次作アニメ『借りぐらしのアリエッティ』の主題歌をブルターニュのシンガー Cecile Corbel が担当するそうです。このことを伝える公式ブログ。




    偶然、と強調されてますけど、鈴木プロデューサーのところにセシル・コルベルのCDを送ったのはどなたなんでしょうねえ。
   
    セシルはブルターニュの中ではややポップな方で、アイルランドの曲などもとりあげますが、これでブルターニュの音楽にも注目があつまるといいなあ。彼女のアルバムをどれか一枚というなら、やはりまず《Songbook 1》からでしょう。(ゆ)

96868a52.jpg    東京医科歯科大・芸術兇旅峙繊■感覆瓩魯屮襯拭璽縫紊離ン・ハ・ディスカンです。

Loened Fall〈A live track from a Festoù-noz〉
from DIWAR IOGODENN 'VEZ KET RAZH, 2006-10, 5:00

    このトラック名はぼくが勝手につけたものです。このアルバムはCDとDVDの2枚組で、これはDVDの冒頭の曲。
   
    ブルターニュはアイルランド、スコットランドとならぶケルト語圏で、ブレイス語というケルト語の一派が話されていますし、短かいメロディのくるくると回るような反復を特徴とする音楽が盛んです。ブレイス語はウエールズのキムリア語の仲間で、元々はウエールズからの植民者が持ちこんだものです。この仲間には、ふたつの中間の位置にあるコーンワル語がありましたが、今は死滅してしまい、復興の努力がされています。
   
    ブルターニュは実は「ケルト」文化圏ということを最初に言いだした国です。1960年代、アラン・スティヴェールが、父親が復興した小型のハープを抱えて伝統歌をうたいはじめた時に、これは「ケルト」のうただと言いだしたのでした。今から思えば、当時はまだ中央集権意識の強かったフランス国内で、地方独自の文化を看板に掲げるための戦略のひとつという側面もあったのでしょう。
   
    「国民国家」をまとめるために言語つまり「国語」は非常に強力なツールであり、イデオロギーでもあります。たとえば「フランス人」とは「フランス語」を話す人びとであり、「フランス」国家は「フランス人」が住み、つくった国である、というように。ブルターニュや、あるいはスペインのカタルーニャやガリシアもそうですが、独自の言語と歴史と文化をもつ地域は、こうした近代イデオロギーに抵抗して独自の文化を維持するために音楽を「利用」してきた側面があります。
   
    ブルターニュのダンスは独自なもので、男女が混成集団で横に腕を組んで列を作り、ステップだけを踏みます。腕を組んでいるので脚以外は動かせませんが、映像を見ると踊っている人たちはほとんど表情を変えません。また、ステップも難しいものではなく、ほんとうに誰でも踊れます。究極の集団ダンスと言えるかもしれません。このダンスを楽しむ集まりを フェスト・ノーズ festoù-noz と呼び、夜を徹しておこなわれることも珍しくありません。
   
    この時にダンスの伴奏をするのはシンガーです。二人一組のシンガーが交互にうたいます。相手の最後の一行を重ねてうたってひきついでいきます。この形が「カン・ハ・ディスカン」です。シンガーは男女で組む場合もあり、同性で組むこともあります。また、シンガーと楽器、フィドルやボンバルドと組むこともあります。歌詞は正直よくわからないのですが、定番のものもあり、また即興で近所のできごとや、河内音頭のように時事ネタをうたいこんでゆく場合もあるようです。
   
    ボンバルドはブルターニュ独得のリード楽器で、チャルメラの仲間です。円錐形の筒の末端に突きでたリードを直接吹きます。非常に高い音域と強く大きな音量を持つ楽器です。ブルターニュ人はとにかくこれが大好きで、ボンバルドの入らないアンサンブルはありません。最小単位はボンバルドとアコーディオンと言えるくらいです。また、音域の異なる数十本のボンバルドを揃え、バグパイプ、打楽器が加わるバンドというよりはオーケストラというべきアンサンブルが、どの町、村にもあります。バガドと呼ばれるこのアンサンブルは、例外なくアマチュアがメンバーで、毎年コンクールをやって優勝を競います。
   
    ここで伴奏をしているロワネド・ファルは、ダンス伴奏を専門とするバンドで、二人のシンガーにフィドル、ギター、ボンバルドが加わります。2006年に結成10周年となり、その記念のフェスト・ノーズの模様を収めたのがこのDVDです。紹介したのはその最初の曲。
   
    ロワネド・ファルのサイトはこちら。ビューゲル・コーアルのサイトもここから跳べます。
   
    ブルターニュにもアイルランドやスコットランドのように、ダンス・チューンもあり、器楽だけによる演奏もありますが、フェスト・ノーズとなるとうたがないと始まらないらしい。アイルランド、スコットランドのマウス・ミュージックよりもさらに一歩、うたに比重がかかっていて、このうただけを鑑賞するライヴも行われるようになっていますし、CDも普通に出ています。
   
    一方、ダンサーが気持ち良く踊れて、どんどん踊れるようになるには、二人のシンガーの腕次第のところがあるようです。当然、相性も作用します。ロワネド・ファルのシンガー、女性のマルト・ヴァッサーロ Marthe Vassallo と男性のロナン・ゲブレス Ronan Gue/blez は、現役ペアのなかでも最高の一組と言われています。マルトはブルターニュを代表するシンガーのひとりで、こうした伝統のコアを嬉々として支える一方で、クラシックやロック、前衛音楽などにも積極的に取り組んでいます。
   
    ロワネド・ファルとは別に、ビューゲル・コーアル Bugel Koar というデュオをバンドネオン奏者のフィリップ・オリヴィエ Philippe Olivier と組んでいて、来日もしています。伝統音楽をベースに、独自のクールで熱く、切れ味の鋭い音楽を展開し、二人だけとは思えない、広がりと奥行を持っています。今年年末に再来日の予定があるそうなので、お見逃しなきよう。
   
    それにしてもカン・ハ・ディスカンによる継続感、つまりとぎれない感覚には強力な推進力があります。演奏者は特に熱く盛り上がるわけではなく、坦々とやっているのですが、声を重ねながら短かいメロディが反復されてゆくと、聞いているだけでもだんだん熱くなってきます。ケルト系の音楽は、演奏や歌唱自体は特に感情を表に出して熱く燃えることはほとんどありません。それよりも、一度聴き手の内部に入ってから、聴き手の中にある「何か」に火を点ける傾向が強い。カン・ハ・ディスカンも同じです。おそらく現地では夜も深まるほどにうたい手たちの喉や舌も滑らかになり、踊り手たちの体もどんどん軽くなってゆくのでしょう。(ゆ)

    夜は秋の虫たちが盛大に合唱していますが、昼はまだ蝉たちが粘っています。
   
    今度の土曜日は東京・四谷のジャズ喫茶「いーぐる」での連続講演第397回に(ゆ)が出させていただきます。『聴いて学ぶ アイルランド音楽』刊行記念から始まった企画も3回目。今回は本からはやや離れて、ひさしぶりにアイルランド以外のケルト圏の音楽を聞いてみます。
   
    メインはスコットランドとブルターニュ。これにノーサンバーランドとウエールズを少し。
   
    この地域の伝統音楽はジャズとの交流も盛んですし、場所がジャズ喫茶ということもあり、伝統音楽のコアの部分とジャズなどと交流する先端部分を聞きくらべてみようと目論んでいます。各種バグパイプやハープ、ボンバルドの音が「いーぐる」のシステムでどう聞こえるか、というのも楽しみのひとつです。ピブロックをかけようかなあと思案中。
   
    大連休初日で、沖縄などお出かけになる向きもあろうかと存じますが、きちんと調整されたシステムで聞くのは、家で聞いたり、iPod で聞いたりするのとはまた別の体験であり、発見もあることはこれまでの2回の経験から断言します。土曜日の午後、ひと時ハイランドの風に吹かれ、ブルターニュ半島の熱さに貫かれるのもまた興趣あるものでしょう。
   
    09/19(土)、15:30、四谷でお目にかかりましょう。(ゆ)

ポップアフリカ700 アフリカンミュージックディスクガイド 本日16時予定で配信しました。着かない方はご一報ください。
   
   
    昨日は東京・四谷のジャズ喫茶「いーぐる」での特別講演第395回アフリカ特集を聞きに行きました。『ポップ・アフリカ700』刊行記念ということでしたが、これまでにこの本関係のイベントがすでに何回かあり、また会場を考慮しで、ジャズとアフリカ音楽の関係に焦点を当てた選曲。前半は南アのジャズで占め、後半は北上してエチオピアにいたる構成。
   
    フェラ・クティとか、エチオ・ジャズとか、やはりおもしろいと再認識しましたが、あらためて本をみると、ジャズに絞った選曲から、かえってアフリカの広大さ、奥深さ、多様さがあらわれてきて、くらくらしました。こういうやり方もあるのかとメウロコでした。
   
    次の次の 09/19 は同じ「いーぐる」で、小生のイベントですが、この萩原さんの手法にならって、ケルトからみたジャズ、をひとつのモチーフにしてみようと思いいたりました。主にスコットランドとブルターニュを中心に、お聞きいただこうと思います。(ゆ)

Nebaon 以下は本誌昨年6月号に掲載した、ブルターニュのバンドネオン奏者フィリップ・オリヴィエのインタヴュー記事です。フィリップ本人から、リンクを貼りたいので記事を公開してほしいとの要請があったので、ここに転載します。(ゆ)

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 Bugel Koar に聞くブルターニュ音楽の未来

                                                      おおしまゆたか
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 ブルターニュからヴォーカルのマルト・ヴァッサーロ、バンドネオンのフィ
リップ・オリヴィエのデュオ、ビューゲル・コーアルが来日しました。
http://bugel-koar.stalig.com/
http://www.philippeollivier.com/

 ブルターニュといえば、数年前、ヤン=ファンシュ・ケメナーが来日して、
すばらしい「カン・ハ・ディスカン」を聞かせてくれました。これは元々二人
(ないし二組)のシンガーや楽器奏者によって交互に演奏されるものなので、
一人でやるのはなかなかたいへんな様子でしたが、ケメナーさんの飄々として
熱い「カン・ハ・ディスカン」は強烈な体験でした。

 今回来日した二人から見ると、ケメナーさんは大先輩のいわゆる「ソース・
シンガー」の一人です。アイルランドでいえばエディ・バチャーやダラク・オ・
カハーン、あるいはレン・グレアム、スコットランドならばジョック・ダンカ
ンやアーチー・フィッシャーに相当します。イングランドならばやはりイワン・
マッコールやA・L・ロイドというところ。その存在や活動自体が伝統のコア
をなすような人です。

 ビューゲル・コーアルはブルターニュ音楽の現在最前衛を引っぱっています。
あまりに前衛すぎて、地元では今ひとつ理解されにくいらしく、むしろラテン・
アメリカはじめ海外での評価が高いそうです。こういう存在は、以下の記事で
も明らかなように、アイルランドやスコットランドには見あたりません。イン
グランドのベロウヘッドやスウェーデンのフリーフォート、イタリアのバンディ
タリアーナなどに通じるところがあります。

 今回の来日は、わがキキオンとの交流の結実の由。日仏学院でのライヴでは、
第一部キキオン、第二部ビューゲル・コーアル、第三部両者共演の形で得難い
体験をさせてくれました。

 ポセイドンの増田洋氏のご尽力でフィリップ・オリヴィエにインタヴューす
ることができました。以下はこのインタヴューによるものに、他からの情報も
加えてまとめたものです。

 ビューゲル・コーアルを見ても、ブルターニュ音楽はどうやらたいへん面白
いことになっているようです。なお、通訳は黒木朋興さんが担当してください
ました。

 黒木、増田の両氏に、心から御礼申し上げます。


 ブルターニュでバンドネオン?とは誰しも思うところです。フィリップによ
ればブルターニュでプロとしてバンドネオンを弾いているのは、フィリップの
他にはかれの師匠でもある人物ぐらい。当然、タンゴが盛んな土地柄でもあり
ません。

 全体にケルト圏は自身の体温が高いせいか、ラテン系の音楽にはあまり関心
を示しません。タンゴやポルカ、ギリシアや東欧など「南」の音楽が大好きな
北欧は、やはり比較的体温が低いのかもしれません。

 フィリップはタンゴをやろうとしてバンドネオンを手にしたわけではありま
せん。ブルターニュ音楽の表現の幅を広げるために、バンドネオンの楽器とし
ての特性に眼をつけたのでした。それまで主に使っていたアコーディオンでは
できないことが、バンドネオンではできるのではないか。

 フィリップがバンドネオンを聞いていたのはもちろんピアソラをはじめとす
るアルゼンチンの演奏者ですが、音楽とは切りはなして楽器だけを導入するの
は、まさに伝統音楽の動作原理に忠実です。ブズーキを採りいれながら、ギリ
シア音楽はかけらも入れなかったアイリッシュにも通じます。

 ブズーキのように、バンドネオンもブルターニュ音楽に不可欠の楽器になる
かどうかはわかりませんが、少なくともビューゲル・コーアルの音楽として、
ブルターニュ音楽に新しい次元を開いて見せたことは確かです。

 それ以前の流れとは断絶したこうした展開は、アイルランドやスコットラン
ドとはいささか様相を異にします。あえて言えばアイルランドのプランクシティ
革命に相当するものでしょう。とはいえ、プランクシティにおいてもイルン・
パイプに象徴される伝統の連続性があります。

 ビューゲル・コーアルの音楽はより大胆に、伝統の換骨奪胎を徹底していま
す。このあたりはむしろファーンヒルに代表されるウェールズ音楽に通じるよ
うにも見えます。言語面でウェールズのキムリア語とブルターニュのブレイス
語が近縁であることは、ここにも顔を出しているのかもしれません。

 フィリップは1969年、ブルターニュ半島北端の海辺ペンヴェノンに生まれま
した。7歳から11歳までピアノを習いましたが、身は入らず。16歳で地元のバ
ガドに参加してボンバルドを始め、17歳のとき、弟が借りてきたダイアトニッ
ク・アコーディオンに心を奪われます。

 しかし、かれにとってほんとうの転機は13歳のときでした。名付け親の女性
が2枚のレコードをプレゼントしてくれたのです。ニール・ヤングの《ハーヴェスト
とマイク・オールドフィールドの《Five Miles Out》。前者は「カントリーと
クラシックの融合」、後者は現代音楽に、フィリップの眼を開くことになりま
す。

 ブルターニュの若者として伝統音楽に漬かりながらも、フィリップはより広
い視野をはじめから備えていたわけです。ダイアトニックからクロマティック
のアコーディオンに移っても、次第に満足できなくなっていったのは、こうし
た広い素養と志向をもっていたからでしょう。

 いっぽうでまたブルターニュ音楽内部でも新しい動きが始まっていました。
1990年代に入り、ブルターニュ音楽を展開する枠組みが、アイリッシュ・ミュー
ジックからクラシックに代わったのです。1970年代のアラン・スティヴェル
来、ブルターニュ音楽はブリテンやアイルランドの音楽の手法を手本として展
開されていました。80年代には時代の流れに沿って使われる楽器が電気増幅の
ものからアコーティックなものに変わりますが、この時にも本来ブルターニュ
の伝統にはなかったウッド・フルートが採用されたりもします。

 フィリップは90年代の変化に感応し、またこれを担うことになります。かれ
のお手本はスティーヴ・ライヒであり、フィリップ・グラスであり、アルヴォ・
ペルトであり、クセナキスです。

 この変化の根柢にあったのは、アイリッシュ・ミュージックの枠組みを借り
ることへの疑問でした。スティヴェルがアイリッシュ・ミュージックにモデル
を仰いだのは、やむをえないところもあったでしょう。ですが、アイリッシュ・
ミュージックの手法はブルターニュ音楽にとってほんとうにプラスなのか。両
者はやはり違うものではないのか。

 マルト・ヴァッサーロもクラシックの訓練を受けています。オペラをうたっ
てもいるそうですから、スウェーデンのレーナ・ヴィッレマルクのような存在
でしょう。レーナが伝統のコアをも伝えているように、マルトも一方で ロワネ
ド・ファル Loened Fall というバンドでフェス・ノーズのためにうたってもい
ます。

 フェス・ノーズはブルターニュのうたと踊りを中心とした集まりで、ブリテ
ン諸島の「ケイリ」に相当する催しです。ただし、ブルターニュではうたは基
本的にダンス伴奏であり、人びとはうたに合わせて踊ります。ブルターニュ伝
統音楽の根幹をなす「カン・ハ・ディスカン」とは、何よりもまずこのダンス
のためのうたです。

 うたとダンスが截然と分かれているアイルランドやスコットランドとは対照
的です。ダンスもペアあるいはソロによるものでなく、多数の男女が手をつな
いで長い列を作ります。ロワネド・ファルの最新作《DIWAR LOGODENN 'VEZ
KET RAZH》の DVD で、この模様が見られます。YouTube でも、たとえばこの動画
の後半に踊っている人びとが現れます。

 マルトはこうした活動も積極的に続けながら、これとは別のブルターニュ音
楽の可能性を考えていました。フィリップとマルトは直接共演したことは無い
ながら、たがいの存在や活動は知っていました。フィリップは一時演奏活動を
離れ、録音エンジニアとして働いており、ロワネド・ファルの録音も手がけて
います。ちなみにフィリップはこの方面でも優秀で、ビューゲル・コーアルの
アルバムの録音は秀逸です。

 フィリップは新しいブルターニュ音楽を模索するなかで、マルトとやれば面
白いのではないか、次に会った時誘ってみようと考えていました。ところが実
際にイニシアティヴをとったのはマルトの方でした。むろんフィリップは二つ
返事でオーケーし、かくてビューゲル・コーアルが生まれます。

 最初の一年はレパートリィ作りとリハーサルのみに費やしました。オリジナ
ルはフィリップが曲を書き、マルトが詞をつけます。マルトの書く詞はエスプ
リとユーモアと諷刺にあふれ、時に悽愴な美しさを感じさせます。ビューゲル・
コーアルの音楽の大きな魅力の一つです。アルバムにはブレイス語原詞、フラ
ンス語対訳、英語による大意が載っています。

 アルバムではサポートを入れていますが、ライヴは二人だけが基本です。コ
ンビとして息がぴったり合い、たがいに過不足を感じていないからですが、実
際、日仏学院でのライヴでは、二人だけで一つの宇宙を生みだしていました。

 もっとも次のアルバムでは、サックスのヤニック・ジョルディを加えたトリ
オの形を試してみる計画だそうです。ビューゲル・コーアルの 2nd《NEBAON!
の[06]〈ケンパー・グウェツェネグの漁師たち〉を展開したものになるようで
す。

 フィリップはマルトとならぶブルターニュの最重要シンガー、アニー・エブ
レルを擁したバンド Dibenn のメンバーでもあり(録音には参加せず)、ベー
シストのアラン・ジェンティ(もうすぐ来日するスコットランドのトニィ・マ
クマナスとも共演しています)、アコーディオンのアラン・ペネックなどとも
旧知の仲。とすれば、ビューゲル・コーアルとは別の活動も期待しましょう。

 オリジナルが格段に増えた《NEBAON!》は、ビューゲル・コーアルの個性を確
立し、その可能性を見せてくれています。しかし、このユニットのほんとうの
姿が現れるのはおそらくこれからです。それはまたブルターニュ音楽の潜在能
力がまたひとつ解放される瞬間でもありましょう。

 来日中のブルターニュのフィリップ・オリヴィエの東京での唯一のライヴが、下北沢「ぐ」であるというので行ってみる。フィリップは来てすぐ関西に行ってしまったので、年明けに会うことにしていたが、ライヴがあるなら、その方がただ会って話をするよりはるかに良い。おまけに共演がナギィとくればなおさら。

 「ぐ」は名前はもちろん前から知っていたが、入るのは初めて。つい先日オーナーが亡くなられたそうで、遺影が店内に飾られていた。最後にアンコール代わりに、岡大介さんがヴォーカルをとって〈東京〉をうたい、故人に捧げていた。故人のお気に入りだったそうだが、たしかに名曲といっていい。岡さんは先日見たナギィのライヴでもうたっていて、この方面にはうといぼくにはハシケンに続くシンガーが現われた想い。ちゃんとしたライヴも見たい。

 構成はまず「蛇腹姉妹」、ナギィときて休憩が入り、フィリップ、最後に全員でブルターニュのトラッドをやる。

 蛇腹姉妹はナギィのメンバーでもある藤野由佳さんとキキオンのアコーディオン担当佐々木絵実さんのデュオ。佐々木さんの楽器は大型の、ドイツ語圏でよく使われるようなタイプで、ダブル・リードらしく、音が重なる。ひょっとすると三台の楽器が鳴っているようで、重層的な響きが快い。曲は凝ったつくりのオリジナルでおもしろい。最後にトシさんがバゥロンで加わり、ブルガリアとルーマニアのダンス・チューン。アナウンスを聞いて、失礼ながら大丈夫かと一瞬不安がよぎったのだが、杞憂であった。

 正直、藤野さんのアコーディオンはこれまであまり評価できなかったのだが、この日は見直した。ナギィでもアイリッシュのノリが出るようになっていて、前回のライヴからでも精進の痕は歴然。するとオリジナルの曲の味わいも深くなる。当然全体の音楽の質も一段上がって、このままライヴ録音してもOKではないかと思われた。あらためて、これはかなりおもしろいバンドだし、これからもっとおもしろくなるだろう。フィドルの大渕さんをフィリップが食いいるように見つめていた。

 フィリップはまずバンドネオンのソロ。曲はオリジナルで、やはりおもしろい。伝統色はほとんどなくて、むしろ現代音楽に近い。3曲ほどやってヴァイオリンが加わる。ぼくは初めてだったので、もう仰天してしまった。クラシックの基礎があるのは明かだが、とてもそんなおとなしいものではない。フィリップが作る音を土台にもうすっ飛びまくる。楽譜は見ていたが、アドリブも相当入っているし、それがまた切れまくる。これは、ハウホイのハラールやフィドラーズ・ビドのクリス・スタウト級ではないか。こんな人がわが国にもいたのか。後で聞くと、この人は喜多直毅さん。鬼怒無月さんの Salle Gabeau のメンバーだそうだ。今年春にフィリップがビューゲル・コーアルとして来たとき、そのライヴを喜多氏が見て誘い、喜多氏のライヴにフィリップがゲストで出た、その返礼だったそうだ。演奏する喜多氏を見ているフィリップが、何ともいえず嬉しそうな顔をしていた。うーん、これは Salle Gabeau も一度見なければ。

 仕上げにブルターニュの伝統ダンス・チューンを、フィリップを先頭に全員で合奏。これがなかなか良かった。フィリップは藤野さんの持ってきたメロディオンを使い、蛇腹3台、フィドル2本で、うまくはまって音が共鳴する。テンポがちょうどよいのか、聞いているとトランス状態に入りかける。ブルターニュのダンス・チューンは「ケルティック・トランス」か。

 おかげで最高のライヴ納めができた。ありがたや、ありがたや。よく晴れて、寒夜に星ぼしが鮮やかだった。(ゆ)

 今年の春にマルト・ヴァッサーロとのデュオ Bugel Koar として来日したブルターニュの革新的なバンドネオン奏者フィリップ・オリヴィエが、この年末に、今度は一人でやってきます。今回の来日はわが国の音楽に接し、また音楽家に会うことが主な目的のようですが、関西ではライヴもします。

 ブルターニュでは他にはほとんど演奏者のいないバンドネオンを操るところからも想像されるように、フィリップは伝統音楽をベースにしながらも、つねに表現とレパートリィの幅を拡大している、真の意味で「前衛的」なミュージシャンのひとりです。ビューゲル・コアールの音楽も相当おもしろいものですが、フィリップ独自の音楽もなかなか他では聞けない類のものでしょう。

--引用開始--
フランスでケルト人の文化が残るブルターニュ
地方出身。

17の歳の時にボタンと蛇腹の楽器に魅了され、
演奏、作曲活動を開始する。
演劇や映画への演出、作品提供も多数。

2008年夏に慶応大学の招聘で歌手のマルト・
ヴァサロとともに来日、日本のミュージシャンと
共演するなどで好評を博した。

2008年12月 関西ツアー日程

12/13(土)大阪市生野区 bar tanatraja
19:30 Start
charge: 1,000円
with/ hatao , みどり( fiddle )

12/14(日)大阪市西区 fiddle club
Open 13:00  Start 14:00
2,000円1ドリンク付  
with/ hatao ( fl ) 
☆コンサートと、ブルターニュのダンスや音楽のワークショップです、

12/15(月)京都 Irish pub field
Start 20:00
Charge Free
with / hatao

12/16(火)京都 C. Coquet
Start 20:00
Charge 1,500円 1ドリンク込 
with /都丸智春(acco)

12/18(木)神戸 blue fox  
Start 21:00
Charge Free
with / hatao 

12/19(金)西宮 Capulluisce
Start 21:00
Charge 300円(!)
with / hatao 
--引用終了--


Thanx! > hatao さん

 今月号を本日17時に配信しました。未着のかたは編集部までご一報ください。

 先月号にインタヴューを載せたブルターニュのデュオ Bugel Koar が今晩、NHK教育テレビのフランス語講座に出ます。放送は 23:30〜23:55。再放送は 10/25(土)06:00〜06:25。

 思い出させてくれてありがとうございます。>粕谷さん@金沢

 先日来日したブルターニュのデュオ Bugel Koar のかたわれマルト・ヴァッサーロに誠小のCDを送ったら、いたく気に入ったとお礼のメールが来た。これはチャンスとメール・インタヴューを申しこんだら快諾。先日山のような返事。

 この人、実におもしろい。音楽もすばらしいが、音楽への態度がまたすばらしい。好奇心がめちゃくちゃ旺盛で広い。ブルターニュ伝統音楽のど真ん中で週に一度は fez nos というダンス・パーティーで何時間もうたいながら、ジャズやクラシックでもうたう。今日はジャズ・ミュージシャンと共演し、明日はオペラを歌い、明後日はブルターニュのフェス・ノーズでダンスの伴奏をするというのが日常なのだ。

 このインタヴューは今月のメルマガに掲載予定。

 お礼に沖縄音楽のコンピを作ってあげようと手持ちのCDを先日からあれこれ聞きなおしているのだが、それにしても嘉手苅林昌という人はいったい何なのだろう。この人の魅力を外国人にどう説明すればよいのか。誠小はまだわかりやすい。いっそ明解でもある。しかし、嘉手苅は難しい。聞けば凄いことはわかる。誠小や照屋林助もいるけど、戦後沖縄の唄者を一人だけ選べと言われれば、やはりこの人になるのではないか。

 わからないままに、あまりに気持ちよく、とにかく持っている音源をずっと聞いていったら、すばらしいものにぶちあたる。《ジルー》に入っている誠小との共演。二人が交互にかけあいでうたうのだが、これは正にブルターニュの「カン・ハ・ディスカン」ではないか。二人のうたい手が交互にうたうことには、コーラスやユニゾンとは違う形で、魂を揺さぶる力がある。

 たがいへの競争心と共鳴共振する感興に次第に緊張度が増してゆくのだが、表面の音楽自体はゆるいままだ。外殻のゆるさと内部のしまりはまったく融合して、どちらかが欠けることもできないし、分離もできない。意味は一切わからないのに、耳を離せない。引きこまれ、身動きもならない。それでいて身も心もリラックスしきっている。

 これをマルトはどう聞くだろう。(ゆ)

 ブルターニュから女性シンガーと男性バンドネオン奏者のデュオ Bugel Koar が来日し、東京でライヴをするそうです。

 シンガーのマルテ・ヴァッサーロは、バガド・ケンパーの大作《Azeliz Iza》(2001) に参加している人らしく、すばらしいうたい手です。ブルターニュの女性シンガーとしてはアニー・エブレルにも肩を並べられると思います。

 シンガーと蛇腹という組み合わせはブルターニュでは珍しいはずで、ましてやバンドネオンと組んでいるのは他にはちょっといないでしょう。ブルターニュに限らなくても、かなり珍しい方ではないでしょうか。下記のサイトでアルバムのサンプルが聞けますが、なかなかおもしろい。サウンドがブルターニュの蛇腹とは変わることもありますが、一台でいろいろな音が出せるのはこの場合やはり有利。ライヴでは見る目にも楽しいのではないかと思います。

 ポセイドンが呼んだらしく、キキオンが対バンです。一曲ぐらい、共演もあるでしょうか。

 慶応の日吉でもブルターニュの文化を紹介するイベントがあり、ここでもライヴがみられるそうです。

 ところでポセイドンさん、「伝統文化がこれほどまでに洗練されたものだとは、一体、誰が知り得ただろうか!」は無いでしょう。伝統文化ほど洗練されたものは、ありません。


--引用開始--
「伝統と現代性、都市に流れるトラッド」

-Bugel Koar & Quikion -
06.12(木) open 19:00 start 19:30
前売2,000円 予約/当日2,500円 1ドリンク付
会場、予約:東京日仏学院ラ・ブラスリー 03-5206-2741
問合、前売:東京日仏学院(飯田橋) 03-5206-2500
協力:POSEIDON

*Bugel Koar
Marthe Vassalo: vo
Philippe Ollivier: bandoneon, accordion

伝統と現代性が交差する瞬間。フランス西端、ケルト文化の秘境の地ブルターニュよ
り、バンドネオンのタンゴのリズムに乗ってブルトン語の歌姫がやってくる。伝統文
化がこれほどまでに洗練されたものだとは、一体、誰が知り得ただろうか!


discography
-Ar Solier
-Nebaon

*キキオン QUIKION
十時由紀子 Totoki Yukiko: vocal, concertina
小熊英二 Oguma Eiji: guitar, bouzouki
佐々木絵実 Sasaki Emi: accordion

アコースティックトリオによる、美しい魔法の音の玉手箱。キキオンは、世界各地の
トラッドに影響を受けつつも、世界中のどこにもない音楽を紡ぎ出しています。CDの
近作3枚はフランスでも発売されました。

discography
-エスカルゴ・ビアンコ (1999)
-ZOO(十時由紀子ソロCD 1999)
-夜のハープ (2001)
-ハレルヤ (2002)  2006年にボーナス付再発 POSEIDON/Musea
-断食月 (2004) POSEIDON/Musea
-キキオン+リズマ・クノムバス ライブ (2005) DVD: POSEIDON
-カプリッツォ (2008) POSEIDON/Musea

関連イベント
Fest Noz 「フランス ブルターニュの伝統、音楽とダンスの祝祭」
06/13 18:00開場、終電の時刻まで(ブルターニュ文化の紹介)
06/14 13:00開場 14:30~19:30(演奏) QUIKION, Loened Fall, BugelKoar ほか
無料
場所:慶應大学日吉校舎内 来往舎
主催:慶應大学
問合:patochanul@mac.com  (francais) / kr@hc.cc.keio.ac.jp (日本語)

音場舎の北里さんが、Bugel Koarについて解説を書いてくださいました。
--引用終了--


Thanx! > 増田さん@ポセイドン

続きを読む

 「百人町音楽夜噺」無事、終了しました。ご来場くださった方々、ありがとうございました。

 上野洋子さんが実に要領よくベーシックかつ鋭い話をしてくださったので、大いに助けられました。やはり、実作者は視点が違うので、音楽が立体的に見えてきます。

 選曲は後でお話しを聞いた方々から、一応面白いと言っていただけたので、まず及第点でしょうか。

 選曲も含め、詳しい内容は後日、公式サイトに載ります。音源もなるべく入手しやすいものを選んだつもりです。

 また来年ぐらいに何かできるかもしれません。こんなことをやってくれというリクエストは、公式サイトでも、ここでもかまいませんので、ご遠慮なくお寄せください。

 スコットランドとか、北欧とか、地域別もあるんですが、昨日もちょっと話題になっていた「倍音」とか、あるいは「リード楽器」とか、さらには「モード(旋法)」といった切口でやってみるのも面白そうです。(ゆ)

 新宿百人町に会場を移した「音楽夜噺」通算17回目、今月22日(木)の「ケルト・ミュージックの正体」ですが、予約があんまり入っていないと連絡がありました。ぼく自身はむしろほっとしてるところもありますが、そのおかげで「音楽夜噺」自体の今後の存続が危うくなるのは困るので、御用とお急ぎでない方は、どうぞ、本来のゲスト、上野洋子さんのお話を聞くつもりおいでください。「ネイキッド・ロフト」まで予約を入れていただくとさらにありがたく存じます。

ネイキッド・ロフト
Tel: 03-3205-1556

 あまり、ふだん、聞けないようなものが聞けると思います。お気に召すかどうかはまた別ですが(爆)、ケルトはアイルランドだけではないですから。

 平日の夜ではありますが、「ハナ木」でありますし、会場はなかなかおいしい酒があり、食べ物もシブイ、いや旨い。(ゆ)

 沖縄に行ったり、確定申告に追われたりしているうちに、情報がたまっているので、まとめてメモしておきます。時間がないので、コピペか、要点のみにて失礼。

 以下、日付順。


Pauliina Lerche
 カンテレ、アコーディオン、フィドルを操る女性がフィンランドから来日。新宿ピット・インでツーデイズを行うそうです。ソロCDが国内盤でリリースされています。

03/03(土) - 04(日)19:30 開場 20:00 開演)
東京都 (新宿Pit Inn)


●バウロン・ワークショップ
 バタードッグスを中心に関西のアイリッシュミュージックシーンで活動する本岡トシとオルファンを中心に関東のアイリッシュミュージックシーンで活動する長浜武明の2人のトップバウロンプレーヤーによるバウロンワークショップを開催します。

ワークショップ・テーマ:「アップストロークの上達」
 バウロン初心者がもっともつまづき易いのが、アップストローク今回のワークショップでは、アップストロークを課題に、少し上のスキルアップを目指したレッスンを行います。

 バウロン・ワークショップ
03/04(日)12:15(90分)
 定員:15人程度
 受講料:2500円
 場所:アドリブスタジオ
 対象:バウロン初心者/初級者
 申込:メールにて以下の内容をお伝え下さい
 1 お名前
 2 緊急連絡先
 3 メールアドレス
 あて先

 ※基本的に楽器はご持参下さい。


●Heel & Toe
【聖パトリック・デイ記念 アイリッシュ・ライブ】

広島市を拠点に活動する実力派アイリッシュ・バンド、『ヒール&トウ』を迎えてのアイリッシュ・ライブです。

今回は、広島県立大アイリッシュ・サークルの学生さんたちも急遽ゲスト参加してくれることとなりました!こちらもお楽しみに。

聖パトリック・デイとは、毎年三月に行われるアイルランドのお祭り。緑のものを身につけ、野菜、青りんご、ポテトなど、緑のものを食べて感謝を捧げるもの。アイリッシュのお祭りにぜひ、参加してみてはいかが☆

03/11(日) 20:00〜
広島県府中市 『always』
料金:1,500円 (ワン・ドリンク付)
TEL:0847-45-9888 (担・田村)
主催者メール


●Ricochet
 ケルティック系のインスト・ユニットが東京・目黒でライヴをするそうです。庄司さんは安井敬さんのバンドで活躍されてますね。

03/11(日)open 13:00, start 13:30 
不動前「クライネ・ウィーン
料金 ¥2000(全席自由)
Ricochet:庄司祐子(ホイッスル&リコーダー)、榊 聖(ギター)、椙元広雪(ギター)

☆Special Guest:宮田真由美(ピアノ from zuppa di pesce)、おーいしとものり(パ−カッション、バウロン from TLMG)

予約制です。ご予約人数が25名を超えた場合、立ち見席となる可能性もあります。
詳細は、下記HPでご確認&お申し込み下さい
庄司祐子HP


●KETTLE OF CELT
 フィドル、ブズーキ、バゥロンのトリオによるライヴ。どこが「異色」かは、聞けばわかる!?

 ともに20:00スタート、ノー・チャージ。

#Live@Dubliners'渋谷
と き:03/13(火)
ところ:ダブリナーズ渋谷店

#Live@Dubliners'新宿
と き:03/15(木)
ところ:ダブリナーズ新宿店

出 演:KETTLE OF CELT
    大渕愛子(fiddle)
    武田良平(bouzouki&vocal)
    島地史泰(bodhran)
 
* 異色のメンツでセンパト週間の夜を盛り上げます^^


●Inter Celtic Festival
 ブルターニュから中世音楽を主なレパートリィとするバンドを招き、東京、青森のバンドが加わってのライヴ。ブルターニュがメインのフェスティヴァルはたぶん、わが国では初めてでしょう。

 それにしても青森にブルターニュ・バンドがあるとは、正直、驚きました。

 なお、このイベントはメルマガでも既報ですが、会場が自由が丘から品川のダブリナーズに変更になっています。ご注意。


日時 03/17(土)15:00〜23:30
場所 品川『ダブリナーズ』(品川駅に隣接)
  (当初予定されていた自由が丘から変更になりました)

  ♪♪♪ 4組のバンドが参加 ♪♪♪
アイリッシュ・・・(e)Shuzoバンド(東京)Dubliners'バンド
ブルトン・・・An Dud Nevez (フランス・ブルターニュ)
       The Almost Breizh (青森県)

特に予約は必要ありませんので、お気軽に遊びに来てください!
当日は、ダブリナーズさんのご好意で、ギネスもエビスも1パイント500円です

詳しくは、
ブルトン ドゥ ジャポン
品川ダブリナーズ
または、ミクシの『Fest-noz大好き☆』コミュまで


03/18(日)14:00〜
表参道で行われるセントパトリックデーパレードに
ブルトン ドゥ ジャポンも参加します。
こちらにも遊びに来てくださいね!


●『来年のセントパトリックスのパレードを千葉でやろう!!』
 千葉でもセント・パトリックス・ディのパレードをやろうという準備会が、約一月後に開かれるそうです。

 あれ、千葉って、アイリッシュ・パブはなかったでしたっけ。

04/15(日)14:00--17:00
参加費3,000円
メキシコ料理 UPPER FLOAT

アイルランド好きが集まって今から千葉を盛り上げようと思います♪
アイルランドの音楽!!
アイルランド料理を食べながらギネスにサイダーで乾杯!!
当日はアイルランド直輸入のグッズも販売します
是非気軽にみんな参加してね♪
『グリーンの物を身につけて来てくれたら嬉しいです』
 

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