9月23日・木

 北日本音響からクラウドファンディングしたイヤフォン Mother Audio ME5-BORON 着。ドライバーの素材にボロンを使用したダイナミック型。ボロンはダイナミック・ドライバー振動板の素材としてはベリリウムに継ぐ優秀な特性を持つのだそうだ。

 純粋ベリリウム振動板は加工が極端に難しく、Campfire の Lyra II も、final の A8000 も、20万近い。最近中国の Nicehck が3万を切る値段で出した。と、思ったら、その後からも出てきた。もっとも、「純粋ベリリウム・ドライバー」というのが何を意味するのかは、ユーザーは確めようがない。ただ、やはり中国の FiiO が、純粋ベリリウム・ドライバーをうたって FD7 を出し、そちらは直販で7万しているから、Nicehck 他は疑わしくはなる。それに、スピーカーの音が振動板の素材だけで決まるわけでもないことは、A&Cオーディオのブログでも散々言われている。イヤフォンといえど、極小のスピーカーなわけだ。A8000 はしかし究極とも思える音で、こんなものを買ってしまったら、そこで終ってしまう、さもなければ死んでしまうような気がしきりにする。

 ME5-BORON はクラウドファンディングの立ち上げが4月で、その時にはまだ Campfire と final しか無く、二番手の素材を使っても3万以下というのは面白くみえて、乗ってみた。それから待つこと5ヶ月にして製品が届く。

 早速試す。箱出しでは低域が弱い。しかし、聞えている音はまことにクリアで、ウィアの歌っている歌詞が明瞭に聴きとれる。分離もいい。明朗でさわやかな音。聴いていて気分のよくなる音。どんどん音楽が聴きたくなる音。A8000 のあの深み、掘ってゆくと後から後からいくらでも現れてきそうな奥行きは無いが、曇りやにじみの無い、愉しい音だ。一方でただキレがいいだけではなく、曖昧なところはきちんと曖昧に聞かせる。深みはまだこれから出てくるかもしれない。

 ピンクノイズをかけ、《あかまつさん》を聴いているうちによくなってくる。Yaz Ahmed のセカンドではベースも活き活きしている。デッドでもそうだが、ヴォーカルが前面に出て、微妙なアーティキュレーションもよくわかる。様々な細かいパーカッションの響きが実にきれい。聴こうとしなくても耳に入ってくる。とともに、ボロンという素材のおかげか、インピーダンスや能率の数字推測されるよりも音量がずっと大きい。いつも聴いている音量レベルよりかなり下げてちょうど良い。

 これは先が楽しみだ。
 

あかまつさん
チェルシーズ
DANCING PIG
2013-07-14



 watchOS 8.0。今度は Apple Watch 3 にもインストールできた。使う頻度が一番多いタイマーの UI ががらりと変わっていて、面喰らう。


##本日のグレイトフル・デッド

 9月23日は1966年から1988年まで7本のショウをしている。公式リリースは1本。


1. 1966 Pioneer Ballroom, Suisun City, CA

 2日連続の初日。サスーン・シティはオークランドの北40キロにある街。サンフランシスコ湾の北に続くサン・パブロ湾からさらに東にサスーン湾、グリズリー湾があり、その北のサスーン・マーシュという北米最大の沼沢地の北側。サスーンはかつてこの辺に住んでいた先住民の名前。ここで演ったのはこの2日間だけ。ポスターが残っているのみ。セット・リストなし。the 13 Experience というバンドが共演。


2. 1967 Family Dog, Denver, CO

 前日と同じヴェニュー。デンヴァーの Family Dog で演ったのもこの2日間のみ。ポスターのみ。


3. 1972 Palace Theater, Waterbury, CT

 同じヴェニュー2日間の初日。料金5.50ドル。開演7時半。ある人が開演3時間前に会場に行くと、ここでやる他のロック・コンサートなら前3列の席がとれるのに、この時はすでにデッドヘッドが2,000人ほど集まっていてショックを受けたそうな。そのうち、デッドのクルーが卵サラダ・サンドイッチを大きなゴミ袋に入れて運んできて、配ってあるいた。さらには、でかいオープンリール・デッキと自動車用バッテリーを2本、堂々と持ち込んでいるやつがいた。この日は比較的短かくて前後3時間。アンコール無し。


4. 1976 Cameron Indoor Stadium, Duke University, Durham, NC

 良いショウらしい。チケットが残っているが、開演時刻と料金の頭のところがちょうど切れていて、確認できず。


5. 1982 New Haven Coliseum, New Haven, CT

 秋のツアーもあと1本。前半最後の〈Let It Grow〉が2011年の、後半2曲目〈Lost Sailor > Saint Of Circumstance〉のメドレーが2014年の《30 Days Of Dead》で、各々リリースされた。後者、音は少し上ずっていて、ベースがほとんど聞えないが、ウィアの声はすぐ目の前だし、演奏はすばらしい。

 会場は正式名称 New Haven Veterans Memorial Coliseum で、1972年オープンした多目的屋内アリーナ。2002年に閉鎖。2007年に取り壊された。定員11,500。デッドはここで1977年から1984年まで、主に春のツアーの一環として11演奏している。秋に行ったのは79年とこの82年。うち公式リリースされたのは6本。1977年5月の完全版、78年5月のショウの大部分がある。


5. 1987 The Spectrum, Philadelphia, PA

 3日連続の中日。これも良かったらしい。


6. 1988 Madison Square Garden, New York , NY

 9本連続の8本目。こういうレジデンス公演の場合、この日がベストになることが多い。この日も好調だった由。(ゆ)