クラン・コラ・ブログ(アイルランド音楽の森)

 アイリッシュ・ミュージックなどのケルトをはじめ、世界各地のルーツ音楽を愉しむブログです。そうした音楽の国内の音楽家も含みます。加えて主宰者の趣味のグレイトフル・デッド。サイエンス・フィクション、幻想文学などの話もあります。情報やメモ、ゴシップ、ただのおしゃべりなどもあります。リンク・フリーです。

タグ:ポータブルヘッドホンアンプ

 Dock コネクタ問題であれこれ試していたときに気がついたことが一つ。ユニバーサル・ドックのヘッドフォン(イヤフォン)・ジャックからの音が良くありません。これも変更点の一つですが、ドックにさしたままでも iPod 側で音量をコントロールできます。そのせいかどうかわかりませんが、ここに刺して聞くよりも、直刺しの方が音がずっと生き生きしています。これまでは文句なくドックのラインアウトからの音の方がよかったので、ちょっと意外です。

 それにしても iPod touch 2G の音は良いです。サウンド・ステージは広いし、奥行もあります。低音不足という声もありますが、「重低音」を求めるのでないかぎり、不足とは思えません。リトル・フィートのライヴ《レイト・ナイト・トラック・ストップ》やムーンライダーズの《アンソロジー 1976-1996》などを聴くかぎり、コントロールのきいた良い低音です。クレタの Stelios Petrakis《ORION》のタイトル曲はアラブ系の大型の片面太鼓が何枚(?)も活躍しますが、この低音もリアリティたっぷりに聴かせます。低音は羽毛のように軽いものがベスト。それに、これだけ高域の抜けがよいのは、低域が締まっているからのはず。

 総合的には、たとえばこれまでの iPod touch に Go-Vibe Petite を付けたときの音の9割ぐらい、ひっとするとそれ以上のクオリティではないかな。まったく同じ、というわけにはいきませんが、ここまでの音なら、わざわざよけいなものをくっつけることがマイナスになってきます。iTouch 2 自体も第一世代よりさらに薄くなっていますし。手もとの DOCK STAAR 製 DS-AUGpt を iPod touch 2G(以下 iTouch 2)対応してもらえることになったので、それでこれがどう変わるか。(ゆ)


 ようやく Magnum の使用時間が70時間を超えました。8月は出歩く回数が激減したので iPod の出番も激減。おかげで遅々とした歩みであります。100時間超えないと実力が出ないといわれる Magnum ですが、ついこの間、60時間越えたあたりから、ぐんと良くなってきた感じです。音楽の鮮度があがったというのかな。今までも充分にディテールが聞こえていたのが、さらに一層ありありと、手にとるように聞こえてくる。雨のあとで、空気が澄み、もの皆濡れて生きかえっている。うーむ、この先どこまで行くのか。ちょと心配になるくらい。

 それと、Magnum は比較的スロースターターで、少し時間が空くと、スイッチ入れてから1曲分ぐらいかな、ちょっと鈍い感じがして、それから霞が晴れるみたいにあたりが鮮やかになるんですが、これも改善されて、オン直後の音と少し経ってからの音の差が小さくなってきました。

 そこでもう一つ、となるのが、やはりあたしもマニアなのかなあ、いろいろ試したくなるわけです。音が変るのはやはり楽しい。

 で、今回はレゾナンス・チップ

 こいつの音質改善効果は体験済。いちばん凄かったのは、ブレーカーのスイッチと冷蔵庫のコンセントにつけたとき。これはもう、ウソみたいでした。今では、もちろんその音があたりまえになってしまってますが。昔使ってたフランス製のCDプレーヤーのトレイにつけたときも、なかなかでした。

 というわけで、Magnum のボリューム・ノブの頭につけてみました。付けたのはレゾナンス・チップ・クライオ。メーカー曰、いちばんオーディオ的だというし、公式サイトのオンライン・ショップでスノウとセットで売ってたので。こういう安易さがオーディオには必要です。

 これは良いです。Magnum にかぎらず、ポータブルヘッドホンアンプ使っている人は、試してみる価値はあります。ワンランクは確実にアップします。まず解像度が上がります。微妙な陰翳はより微妙に、大胆な音はより大胆に。Rinka の小松崎操さんのフィドルは響きの美しいことでは世界でも指折りだ、とぼくは思いますが、新作《BLACK DIAMOND》ではその響きがますます美しい。で、このフィドルの音が、実は結構ノイズをともなっているのが、わかるようになりました。今さらですが(^_-)。こういうノイズは響きや音楽の邪魔にはならず、かえって、ノイズがあるために美しく聞こえるんですね。同じことはフィドル系の擦弦楽器にはどれもいえることなんでしょう。クレタ島のリラなど、出てくる音の半分以上はノイズじゃないかな。

 音のキレもよくなります。おなじく《BLACK DIAMOND》では、Rinka としてははじめてバゥロンを入れてますが、抑えめにしたバゥロンがよく弾んで、しかもきっちりコントロールが利いてます。こういう控えめな入れ方は良いなあ。こういうバゥロンは録るのも再生するのも、結構難しいんではないでしょうか。

 Magnum の低血圧症にも効果があるようでもあります。

 レゾナンス・チップの種類を変えて試してみるのも面白いでしょうねえ。もっともスノウは厚みがあるので、PHA のノブに付けると操作しにくくなるかもしれません。直径はコチップ以外はどれも10ミリで、Magnum の場合、ノブとほとんど同じ。なので、音量の位置をしめす白い線が見えにくくなります。マイナスといえば、それくらいで、こんなことに比べれば、プラスの比率は無限大。

 こうなると、イヤフォンやヘッドフォンにも付けたくなりますが、さて、どこに付ければよいのか。EarPhone M だと、お尻につけられそうですが、直径が細いので、つけるとすればコチップでしょう。Yuin OK3 は、ちょっとつけられそうなところがないなあ。K701 はどこだろう。

 レゾナンス・チップのメーカー、レクストのサイトには、iPod の高音質化方法も出ているので、近々試してみるつもりですが、レゾナンス・スクエアは面白いです。これは置くだけでよいので、置いたりはずしたりして楽しめます。MacBook で聴くとき、パーム・レストにこいつを置くと、音の肌理が格段に細かくなります。細かくなるけど、ぎすぎすしない。こいつはほんとうに気持ちがよい。やはり、良い音は聞いていて気持がよい音ですね。(ゆ)

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