クラン・コラ・ブログ(アイルランド音楽の森)

 アイリッシュ・ミュージックなどのケルトをはじめ、世界各地のルーツ音楽を愉しむブログです。そうした音楽の国内の音楽家も含みます。加えて主宰者の趣味のグレイトフル・デッド。サイエンス・フィクション、幻想文学などの話もあります。情報やメモ、ゴシップ、ただのおしゃべりなどもあります。リンク・フリーです。

タグ:リケーブル

 6月の REB fes 0.0 を覗いたら面白かったので、同じ final 本社の REB fes 2 に行く。

 入口で試聴はするかと訊かれ、すると答えるとトレイを渡される。試聴するものをこれに載せ、中央のテーブルのどこかで試聴してくれ、同時には3アイテムまでできる。トレイは社食や学食で使われるようなほぼ正方形のダークブラウンのプラスティック製。黒のメッシュが敷いてある。柔かい素材のこのメッシュはただ置いてあるだけで、固定されてはいない。入って右側の壁際にならんでいる試聴用アイテムのブースで何か借りると、借りた品数に応じて1とか2とかの数字と出展社の名前が書いてある札を品物と一緒に渡される。トレイに札を立てて試聴する。

 まずは一番手前の Sound Labo AIMS のブース。Maestraudio MA910SR の4.4mm ケーブルを相談。SR はリケーブルできるが、デフォルトのケーブルで最適チューニングしてある、バランスでは低域が瘠せると配給元アユートの営業氏が言う。そのデフォルトでは低域がふくらみ過ぎに聞えるから、バランスで低域が瘠せるならその方がいい。前回0.0の時に買った 2pin のものが良かったので、それに似た音のものを2種類薦められて試聴。より気に入った方はケーブル自体がひどく太い。

 決めかねて、保留し、イヤフォンを試聴する。MA910SB を試聴したかったが、試聴機は無し。値下げしたから買ってくれということか。qdc Superior、Intime 煌 MarkII、雅 MarkII、E5000、B2、A5000を試す。

 アユートさん一押しで宣伝している qdc Superior は final の A シリーズそっくりに聞える。 ならば評判がいいのはわかるが、要らない。Intime の2機種は MA910SR そっくりに聞える。そりゃまあそうだろう。先に Intime を持っていれば、MA910SR は買わなかっただろう。

 B2 がなかなか良い。筐体の材質にもよるのか、A4000より装着感がいい。音も気に入る。とはいえ、BA一発なら、夏のヘッドフォン祭 mini で聴いた Acoustic Effect を先に欲しい。final はダイナミック・ドライバーを聴きたい。Acoustic Effect は BA に命を賭けていて、それが音にも出ている。

 A5000はなるほど良い。A4000よりヴォーカルが生身に近い。となると MA910SR と似てきて、あえて買うこともない。

 とにかく聴いてみないとこういうことはわからなかったのだから、マイペースで試聴できたことはよかったと思いながら、final のカウンターにある REB ブランド新製品のプロトタイプというのを、ことのついでに聴いてみる。Acoustune のイヤフォンに外見が似ている。

 すばらしい。これに全部持っていかれた。今回一番のヒット。聴きながらどうしようもなく顔からしまりがなくなり、にやけてしまう。マスクをしていてよかった。すっぴんだったら、あの爺さん、とうとうイカレたと思われて、拘束衣を着せられていただろう。

 ヴォーカルが実に気持ちいい。晴れやかな空間に、身の詰まった音が鮮明に新鮮に鳴る。音じゃあない、音楽が鳴っている。試聴用の音源を次々に聴いてしまう。聴きなれた曲が洗われたようにみずみずしく聞える。どれもこれもあらためて名曲名演名録音、と惚れなおす。いつまででも聴いていたい。でももう時間が無い。こうとわかっていたなら、開場と同時に来て、閉場までずーっとこれだけを聴いていたかった。次はそうしよう。なろうことなら、このままもって帰りたい。この試聴機、売ってくれませんか。さもなきゃ長期貸出でも……。

 これまで聴いた全てのイヤフォンの中でベストの音。むろんこれまでのだって、どれもその時々でベストだったわけだが、この先どんな製品が出ても、この音ならずっと好きでいるだろう。死んだら、他は売っぱらっていいが、これだけは棺桶に入れてくれ。地獄に落ちても、これがあれば耐えられる。

 製品化は年内どうか、というところだというが、来年3月までに出てくれればいい。もちろん、早ければ早いほどいい。今の世の中、いつどうなるか、わかったものではないのだ。完成した音を聴かずに死ねるか。

 値段は5万以下らしい。10万でも買う。やはり試聴はしてみるものだ。

 これを聴いてしまうと、持っているものまで霞んでしまった。試聴にデメリットがあるとすればこれだな。でも聴いてみなければ出逢えない。

 とにかく、気をとりなおして、あらためてケーブルを試聴。結局オーダーメイドのものを注文。Black Back という  AIMS のサイトには出ていない、新しいシリーズらしい。

 クロージング間際まで2時間たっぷり遊ぶ。入れ替わり立ち替わり人が来て、場内はずっといっぱいの感じ。もっとも、ヘンにわさわさしていないし、殺気立ってもいない。皆さん、おちついている。試聴していた隣の席の人は MAKE 4 のチューニングに余念がなかった。ピンセットで何かやっては、自作のDAPらしきもので聴いている。A&KのハイエンドDAP をトレイに置いて、腕組みして目をつむってじっと聴き入っている人もいる。背後ではクマさんが、Analog Squared Paper のアンプについて熱弁をふるっている。それにつられて聴いてみて、のけぞって驚いている人もいる。アンプは使ったことがなかったらしい。そう、アンプでも音は変わる。MAKE シリーズのチューニングはそこまで入れることもできる。

 REB fes はこの後しばらく遠隔地を回るらしい。でも、いずれまたここに戻ってくるだろうから、その時は行くぞ。あのプロトタイプを聴かねばならぬ。(ゆ)

4月6日・火

 八重桜が満開。温水のヨークマートの前にあった八重桜は背後の斜面に移したのだろうか。屋上の駐車場から見ると正面に間隔をおいて4本ほど並ぶ。その奥、上の道路脇に、こちらは前からある木だろう、もう3、4本ある。どれも満開。ヨークマート隣の SEL研究所のグラウンドの落合医院側の角に5、6本並んでいて、これも満開。梨畑で花が満開。あちこち藤も開きだした。こでまりも満開。

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 SFWA からニュースレター購読者対象無料本プレゼントの当選通知。二度目。Julia C. Czerneda の新作も面白そうだが、ハードカヴァーだそうで、もう片方の電子版にする。Susan Kaye Quinn の新シリーズの1作め。この人はロマンス風 YA の作家らしい。

 Julie E. Czerneda の SFシリーズ The Clan Chronicles の最初の3冊を Book Depository に注文。この3冊は Stratification 三部作で、書かれた順番としては後になるが、話の時間軸では最も早い。チャーネイダは同い年の同じ牡羊座。とすれば、読まないわけにはいかない。今一番好きな Michelle West とは同じカナダ出身、同じ DAW Books から本を出している仲間でもある。ますます、読まないわけにはいかない。この The Clan Chronicles のシリーズは三部作が3本からなる。他にアンソロジーが1冊。同じ宇宙の別の系統の話 Esen のシリーズが三部作が今のところ2本。2本めの第三部がもうすぐ出る。プレゼント対象はこのもうすぐ出る本。

 この人のファンタジィのシリーズ1作め A Turn Of Light, 2013のために作ったという舞台になる村の3D模型の製作過程の写真が公式サイトにある。これでもメシが食えるほどの水準。
 
 
 散歩のお供は Show Of Hands, Dark Fields。冒頭 Cousin Jack から Longdog への流れ、Crazy Boy、The Bristol Slaver と名曲が揃う。Flora のタイトルがつけられた Lily of the West、ニック・ジョーンズ編曲とクレジットされた The Warlike Lads of Russia、そして High Germany の伝統歌も名演。High Germany はライヴ録音で、ゲスト・シンガーはケイト・ラスビー。まだそれほど売れない頃だが、もう自意識目一杯の歌唱。ではあるが、ナイトリィのくだけたヴォーカルと並ぶとその固苦しいところがいいバランスになり、ビアのギター、クリス・ウッドのフィドル、アンディ・カッティングのアコーディオンもすばらしく、この歌のベスト・ヴァージョンの一つ。今回聴き直して最大の収獲。それにしてもこれはいいアルバムだ。Cousin Jack では珍しくピアノが活躍する。他にも案外ゲストは多彩にもかかわらず、実質2人だけの音作りなのも、全体を引き締めている。Lie Of The Land、ロイヤル・アルバート・ホールのライヴ、そしてこの Dark Fields と聴いて、こいつらはずっと追いかけるぞと、決意したはずだ。本国での人気もこのあたりで決定的になったと記憶する。ファンのネットワークも Longdog と呼ばれていた。Show Of Hands は何から聴けばいいかと問われれば、やはりこれにまず指を折る。

Dark Fields
Show of Hands
Twah!
1999-10-26



 夜、M11Pro > 428 > HE400i で酒井さんのソロと田辺商店《Get On A Swing》を聴く。HE400i の良さを改めて認識。ヘッドバンドとイヤパッドを替えたのも良いのだろう。

  ハーディングフェーレは一つひとつの音を共鳴弦の響きが美しい。響きの量は Ether C Flow 1.1 の方が多いが、美しさはこちらの方が上かもしれない。共鳴弦の響きに耳が行く。Ether C Flow 1.1 の音は豊饒。こちらは細身。あちらが壮麗ならこちらは流麗。

vetla jento mi 〜ハーディングフェーレ伝統曲集〜
酒井 絵美
ロイシンダフプロダクション
2020-12-27



 《Get On A Swing》はこれで聴くとかなり良い。もう少しチェロとギターのからみ合いを聴いてみたい気もするが、それぞれのソロをしっかり支えるというコンセプトなのだろう。チェロのベースはドーナルのバゥロンのベースにもにて、なかなか腰がある。コントラバスのように大きく響かないのが、かえってビートを効かせる。それに HE400i では音の芯が太くなる。これも使用150時間を超えてきたからでもあろう。やはりこれくらいは鳴らしこまないと、本当の実力はわからない。

GET ON A SWING
田辺商店
F THE MUSIC
2014-12-03



 これを聴いていて、HE400i に使っている onso のヘッドフォン・ケーブルから、公式サイトを覗いてみると、イヤフォン・ケーブルの新作 06 シリーズが出ていた。ヘッドフォン・ケーブルは HD414 用も使っていて、気に入っているから、イヤフォンもひとつ買ってみるか。(ゆ)

 John Crowley, And Go Like This 着。この人、ディレイニーと同い年だった。デビューは一回り遅い1975年。やはり長篇でのデビュー。
 
And Go Like This: Stories
Crowley, John
Small Beer Pr
2019-11-05



 散歩で久しぶりに高松山に登る。頂上に展望盤が新設されていたが、冬の晴れた日に、しかも頂上そのものではなく、脚立かなにかで少し上から撮った写真らしく、木の枝などが邪魔になってその通りには見えない。新宿副都心やスカイツリーまで見えると写真には写っているが、今の季節に見えるはずがない。裏に降りて森の里に出る。若宮公園の上、富士通側の山の斜面一面に染井吉野が植えられて、なかなかの見もの。若宮橋を渡り、向こうから見る。気候が良く、眺めも良く、気分良く歩けるからついつい長くなる。

 ブリスオーディオの TSURANAGI は音は聴いてみたいが、買う気にはなれん。M11Pro の THX アンプ+DSD変換出力のおかげで、アンプにつなぐことがほとんど無くなってしまっている。アンプそのものもマス工房の 428 があるし、PhatLab の PHAntasy II もあるし。それにしてもここの製品名は意味がわからん。方言だろうか。

 M11Pro > Unique Melody 3D Terminator + OSLO Cable 4.4 で酒井絵美さんのハーディングフェーレのソロ Vetla Jento Mi を聴く。すると、楽音と倍音が明瞭に聞える。ひどく明瞭に聞える。そのために否応なく引きこまれ、集中してしまう。凄いことをやっているのも明瞭に聞えてくる。一体どうすればこんな音が出てくるのか、実際の演奏を見たくなる。映像ではなく、生で見たくなる。一方で、そんなことはどうでもいいとも思える。ただただ音楽に浸っていたい。もっとも、あまりに内容が濃いので、全体で25分弱しかないのがありがたい。これで1時間とかやられたら、死んでしまう。

 共鳴弦は勝手に鳴ると思っていたが、何らかの形でコントロールして鳴らしたり、鳴らさなかったりできるのか。少なくともある音を鳴らすことはできるように聞える。そして弾いている音と共鳴している音の重なりは計算されているらしい。重なりが美しく響くような音、フレーズ、メロディを探りあて、組み合わせて曲ができているらしい。そうとしか思えない。そこまではっきりとそれがわかったのは、これが初めてだ。スピーカーでここまで鳴らすには、金も時間もかなり注ぎこむ必要があるだろう。イヤフォンもケーブルもほとんどおろしたてで、この先、エージングが進んで練れてくるとどうなるか、そこも愉しみだ。

 カーサ・モーツァルトで Winds Cafe 291。山中信人&山本謙之助。いやもう、すばらしかった。

 前半で山中さんが、津軽民謡で三味線は何をやっているかの解説をしたのがまず面白い。うたい手が自由に即興で引き延ばし、コブシを回すところで、三味線も即興でそれに合わせてゆく。むろん、ある程度の基本の型はあるはずだし、いつも一緒にやっていれば、その日の調子の良し悪しもわかる。とはいえ、やはりたいへんなことにはちがいない。

 津軽三味線の楽器、三味線についての話も面白い。通常、三味線は猫の腹の皮を使う。そこには乳腺が四つあるので、それを「ヨツ」と呼ぶ。津軽三味線は犬の背中の皮を使う。東南アジアからの輸入品に頼っていたが、そちらで犬肉を食べることが減り、供給不足になったため、代用品がいろいろ試されている。カンガルーの皮もその一つで、そのカンガルーの皮の楽器を使われる。カンガルーの皮はどこを使うといいか、まだ試行錯誤だそうだ。

 山本さんは久しぶりのライヴで、COVID-19 のため、練習がほとんどできなかった由。公民館の会議室などを借りてされるそうで、確かに自宅では無理だろう。当日、会場に来て練習されたそうだが、最初に声が出たときは、練習が不足とも思えなかった。ところが、歌ってゆくにつれて、どんどん声にハリが出て、よくなっていく。5曲めだったか、いきなりどかんと来た。なるほど、練習不足とはこういうことなのか。

 こういう歌と三味線にひたると、元気が出る。もりもり湧いてくる気がする。今年も聴くことができて、ありがたや、ありがたや。

 雨が止んでいたので、歩いて四谷に出る。そこから電車で御茶ノ水、歩いて秋葉原のファイナルの直営店。試聴してオスロ・ケーブルを購入。A4000 では、シルバーコート・ケーブルとは方向が異なる。悪いわけでは全然ないが、これにはシルバーコート・ケーブルの方が合うようだ。Unique Melody 3D Terminator にはモロにハマる。試聴なのに聴くのをやめたくなくなる。駿河台下まで歩くがザ・ハンバーグは臨時休業。まっすぐ本厚木までもどり、慶福楼で食事してバスで帰宅。17,000歩超えて、くたびれる。

 
 表参道と明治通り交差点から四谷に出るには、竹下口から斜めに入って北東に向かい、国立競技場脇を通って、日本青年館前から神宮球場の外周を通り、絵画館前の銀杏並木の通りを横切りながらまわって東宮御所の西側に沿い、迎賓館から四谷の交差点に出る。東宮御所の周りは日曜なのに走っている人が結構いる。警官がぶらぶらしている。国立競技場脇の付属工事は中断されたまま。神宮球場では試合があったのか、これからあるのか、という雰囲気。後で、電車に神宮球場帰りの若いカップルがいた。球場の中に入るのはゲートがあるが、外は公共空間。東宮御所手前で左折すれば信濃町の駅にも出るが、時間調節で四谷まで歩く。途中、あちこち、桜、桃、その他いろいろ咲いている。落葉樹の芽も萌えでている。

 皮膚科がようやく開いたので電話する。予想通り、なかなか通じないが、念力で通す。薬だけもらえないかと頼み、それなら今日でもOKというのですぐに支度をして出かける。無事、痒みどめの飲み薬と無くなりかけていた塗り薬をもらえてほっとする。

 慶福楼で昼食をとり、早速に痒みどめを飲んで、上京。ちょうどロマンスカーがあったので乗る。カネはかかるがこの方がソーシャル・ディスタンスがとれる。秋葉原のファイナル・ストアに試聴室の予約を入れておいた。新しく出たシルバーコート・ケーブルの HD600 シリーズ用を聴くためだ。愛用の HD414 で試す。ところが左チャンネルの音が出ない。比較のため持参したブリスオーディオの TOTORI や onso のケーブルでは問題がない。コネクタのきつさも TOTORI と同じくらい。念のため 2.5mm プラグのケーブルでも試すが、同じだ。左右を逆にするとやはり右からしか音が出ない。となると、この個体の左チャンネルのコネクタとケーブルのプラグが合っていないのだろう、とスタッフの熊五郎氏が言われるのは、その通りだろう。むむう、しかし、残念無念。

 試聴室に入ってまず TOTORI で聴いてみたのだが、その音の良さに驚いた。ソースは FiiO M11Pro で、Pure Music モードにして DSD 変換をオンにしてある。林正樹のバンド、間を奏でるのセカンド《Green Chorus》の中の〈櫂〉。録音優秀(MA Recordings の Todd Garfinkle による)、演奏もトップ・クラス、そして曲が面白い。アイリッシュ・ハープ、フィドル、エレキ・ベース、ピアノ、それに多彩なパーカッションという、音量も音の性質もかけ離れた楽器のアンサンブルで、試聴にはちょうどいい。TOTORI は試聴用に借りているもので、ここ数日聴き続けて、常用している onso との違いもわかってきていたが、この試聴室で聴くとまるで別物。これが実力か。防音ということもあるのだろうが、それだけでもない気もする。この試聴室が欲しくなる。これはヤマハ製の「マイルーム」で、家の中に造る形。サイトをみると工事費含めて60万ぐらい。オープン・タイプのヘッドフォンの場合は聴く環境もモノをいう。ヘッドフォンでも部屋は大事なのだ。本気でオーディオ・ルームを造ろうとすれば、ウン百万からかかるわけだが、ヘッドフォンなら数十万でできると考えればやはり安上がりか。

 せっかく来たので、イヤフォン・ケースの2を買って辞去。まっすぐ帰る。帰りも、うまくロマンスカーがあったので乗る。ここ数日、痒みでよく眠れず、ゆったりすわっているとうつらうつらしてあやうく乗り過ごしそうになる。

 FiiO M11Pro の Pure Music モードへの切替方法がどうしてもわからず、やむをえず輸入元のエミライに問い合わせた。どこの画面でもいいから、画面上端からのスワイプで出てくる Android モード切替で切替える。切り換えると FiiO Music のみ立ち上がり、他は一切操作できなくなる。ゲインの切替や DSD 変換のオン・オフを行う「設定」も出てこない。これをやるには Pure Music をオフにしなければならない。

 Pure Music モードへの切替の件は唯一付いているクイックスタート・ガイドにも、公式サイトのFAQにも、どこにも無い。再度エミライに問合せると、M11 のファームウェアの 1.0.6 へのアップデートの記事にある、との答え。見ると確かにあるが、ここにしかないのはいくらなんでも不親切。M11 を経由せず、M11Pro をいきなり買ったあたしのような人間は、旧機種の古いファームウェア・アップデートの注記なんぞ、見るはずがない。M11Pro は THX、Pure Music モード、DSD変換を備えて、現状最強の DAP、THXの無い M15 より上ではないかとすら思うが、とにかくマニュアルが無いのは困る。これの前に買った HiBy R5 もマニュアルがなく、沢山ある設定項目の半分は何を設定して、どうなるのか、まるでわからない。中国製品はモノは良いが、こういう周辺環境がマイナス。輸入元の人手不足か。

 DSD 変換は何でもかんでもこれにすればいいというわけでは無さそうだ。音楽のスタイルと録音の質を選ぶと思う。しかし THX と Pure Music モードはどちらも強力。後者は R5 も備えていると謳っているが、デフォルトで入っているのか、設定するスイッチはこれまたどこにも見当たらない。

 本厚木まで帰ってきて、いつも買うパン屋がすべて夏休みで閉まっているので、最近できた食パン専門店の Pan Pa Pan でパンを買ってみる。甘いのと甘くないのと2種類あるというので、もちろん甘くない方にする。が、こちらはまた味が無い。不味くもないが、旨くもない。見るといろいろ入ってもいる。「本厚木店」とあるから、チェーン店の一つだろう。検索すると「高級食パン専門店」のチェーンがブームになっているらしい。本厚木駅周辺にも二つもできるくらいだ。どちらのも食べてみたが、どちらもパンとは別のもので、これも一過性。(ゆ)

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