伝聴研ニュース36号が来て、聴覚トレーニングのツールがついにCDからメモリ・プレーヤーになり、ヘッドフォンもモデル・チェンジするとの予告。正式発表は2月予定。プレーヤーには音楽も追加できるそうで、なにせここの DenDAC やヘッドフォン・アンプはやたら音が良かったから、これは楽しみだ。そのヘッドフォン・アンプは小型で、本来携帯用ではないけれど、 DAP と一緒に携帯している人をヘッドフォン祭で見たこともある。
ボックス・セットは持っているけど、CDP が必要なのはやはり面倒で、トレーニングはあまりやってない。やればいいことはわかっている。筋肉のように鍛えることで視覚や聴覚の老化を遅らせることはできない。伝聴研の聴覚トレーニングは、あたしには効果があって、やると聞こえが良くなる。音楽をよりよく聴けるようになる。老化が遅れているように感じる。時には逆転したとさえ思える。ミュージシャンにはもっと実際的な効果、リズムのとり方が良くなるとか、音程が良くなるとかがあるそうだ。あたしはもちろんそこはわからん。
新しいヘッドフォンも写真ではツラがいい。またオーテクの OEM だろうが、ベースはどれだろう。形からすると ATH-M60x かな。ATH-770XCOM からマイクを取りはずした形にも見える。
##本日のグレイトフル・デッド
12月09日には1966年から1994年まで9本のショウをしている。公式リリースは3本。うち完全版2本。
1. 1966 Fillmore Auditorium, San Francisco, CA
4日連続の初日。共演 Big Mama Mae Thornton と Tim Rose。セット・リスト不明。
ビッグ・ママ・ソーントン (1926-1984) はよく知られたリズム&ブルーズのシンガー。後にプレスリーがカヴァーする〈Hound Dog〉が最大のヒット。〈Ball and Chain〉の作者。女性ドラマーのパイオニアの1人。
Tim Rose (1940-2002) はワシントン、D.C.出身のフォーク・シンガー。後にママス&パパスに参加する Cass Eliot やジミヘンと The Big 3 というバンドを組んでブレイクする。Bonnie Dobson が書き、デッドがカヴァーした〈Morning Dew〉の作者クレジットに自分の名前を勝手に加えたことで知られる。ドブスンはローズの貢献を全否定している。
2. 1971 Fox Theatre, St. Louis, MO
開演7時。2日連続の初日。全体が今年のビッグ・ボックス・セット《Listen To The River》でリリースされた。
セント・ルイスには3月に続き、この年2度目の登場。3月のショウは2日目が《30 Trips Around The Sun》の1本でリリースされている。
9月に入院したピグペンが復帰した。
第二部がやけに短く、全体としてもこのショウのみ他より1時間短かい。が、事情がわからない。ライナーにも書いていない。
3. 1979 Kiel Auditorium, St. Louis, MO
デッドは移動日でショウの無かった前日にジョン・レノンが射殺された。
4. 1981 Activity Center, University of Colorado, Boulder, CO
12.65ドル。開演7時。全体が《Dave’s Picks, Vol. 20》でリリースされた。
この年のツアーの打ち上げ。この後は12月12日にサンフランシスコの南のサン・マテオでジョーン・バエズとの公演をした後、年末恒例の年越しショウに向けての5本連続になる。
第一部が〈China Cat Sunflower> I Know You Rider〉で終り、第二部が〈Scarlet Begonias> Fire On The Mountain〉で始まるという黄金の組合せ。第二部はその後も黄金の並び。
5. 1988 Long Beach Arena, Long Beach, CA
開演8時。
セット・リスト以外の他の情報無し。
6. 1989 Great Western Forum, Inglewood, CA
同じヴェニュー2日連続の2日目。開演8時。第一部クローザー前の〈Bird Song〉が《Without A Net》でリリースされた。
セット・リスト以外のその他の情報無し。
7. 1990 Compton Terrace Amphitheatre, Chandler, AZ
21ドル。開演1時。2日連続の2日目。
セット・リスト以外のその他の情報無し。
8. 1993 Los Angeles Sports Arena, Los Angeles, CA
25ドル。開演7時半。
第二部 Drums にアイアート・モレイラが、Space にアイアート・モレイラ、フローラ・プリムとオーネット・コールマン、その後の〈The Other One〉からクローザーの〈Turn On Your Love Light〉まで、オーネット・コールマンが参加。
9. 1994 Oakland-Alameda County Coliseum Arena, Oakland, CA
4本連続の2本目。27.50ドル。開演7時。第一部半ば〈El Paso〉でウィアがアコースティック・ギター。この曲はウィアがアコースティックをまた演るようになって復活した。
この頃になると、チケットが売り切れなくなり、前の晩は空席が目立ったらしい。この日はほぼ満杯。SBD で聴くかぎり、第一部は音が良くない。初めはドラムスとヴォーカルだけで、ベースは終始聞えず、ウィアのギターはスライドを演っているときだけ。ガルシアは時々歌詞を忘れ、ギターでカヴァーする。もっともそのギターは歌詞忘れを補って余りある。第二部はがらりと音が良くなり、まずオープナーの〈Scarlet Begonias> Fire On The Mountain〉がベストの出来で、しかも長い。長いといえば、この日の Drums> Space はひどく長く、その後は〈Box of Rain〉とアンコールの〈Johnny B. Goode〉のみ。DeadBase XI の Mike Dolgushkin と David Greenberg のレポートによる。(ゆ)