06月29日・水
推理作協会報。出しているのが電子書籍のみの作家から入会の問合せがあって、入れるかどうか、理事会で迷っているらしい。商業出版なのか、見分けがつかないから、資格がないんじゃないかとか言う人がいるそうな。何を世迷い言を言っているのか。これからは電子がデフォルトなので、紙の出版は贅沢品になる。最低でもオプションないしオンデマンドだ。発行元だってどんどん作れる。要は中身なので、メディアのタイプや、発行元の形式はどうでもよくなる。
これからのマンガ家は専業で出版社から出すのは減って、好きなときに好きなように描いて、オンラインで出す、というのが主流になるだろうと、友人の編集者が言っていた。小説も同じだろう。
英語圏では、いかに自己出版に負けないタイトルを出すか、既存の出版社は必死になっている。SFWA は電子出版のみの書き手だけではなく、ゲームやグラフィック・ノヴェルのライターたちにまで門戸を開いている。今年はとうとう名前から America を削った。英語で出していれば、世界中どこにいても会員の資格はあることになる。推理作協も日本語で書いていれば、形式にとらわれず、地球上に限らずどこにいる人間でも受け入れないと、ガラパゴスになるぞ。
%本日のグレイトフル・デッド
06月29日には1969年から1992年まで7本のショウをしている。公式リリースは1本。
1. 1969 The Barn, Rio Nido, CA
日曜日。サンタ・ローザでの二晩に続いて、同じメンツでのコンサートで、ポスターも同じ。
リオ・ニドはサンタ・ローザから直線距離にして北東に20キロほどの、ロシア川という川沿いに少し山の中に入ったところの村。ソノマ郡の北東の隅。ヴェニューは相当に小さなところらしい。Lost Live Dead のブログの記事によれば、前2日に参加した The Cleanliness and Godliness Skiffle Band のハーモニカ奏者の記憶では、サンタ・ローザでのギグの後、バークリーまで車で戻った。だから、この日のギグはキャンセルされた可能性もある、という。
一方で、リオ・ニドのヴェニューのサイズからすれば、そんなにたくさんの出演者がいては元がとれるはずもなく、デッドだけで演った可能性も否定できない。
2. 1973 Universal Amphitheatre, Universal City, CA
金曜日。このヴェニュー3日連続のランの初日。
ここも屋根がなく、終演時刻厳守になっていた。23時きっかりに終ったそうな。
3. 1976 Auditorium Theatre, Chicago, IL
火曜日。このヴェニュー4日連続のランの楽日。8.50ドル。開演7時半。
第二部4曲目〈The Wheel〉が《So Many Roads》でリリースされた。
ドナの入ったコーラスは実に美味しい。ガルシアもウィアも愉しそうに歌う。歌の後がゆるいジャム、集団即興になるのはこの曲では珍しい。ガルシアが〈The Other One〉のリフをほおりこむ。が、誰もついてこないので、元のゆるい、ぽろんぽろんのギターに戻る。どこに中心があるのかわからないが、何とも美味しい。ああ、いい湯だ。3分の2ほどのところで、少しテンポが上がって、引き締まる。こりゃあ、すばらしい。これぞ、デッド。《So Many Roads》ではフェイドアウト。この後は〈Playing In The Band〉の戻りになる。ぜひ、全体をきちんと出して欲しい。
これで復帰直後からの東部・中部ツアーが終り。10日ほど休んで、サンフランシスコで6本のレジデンス公演をする。
4. 1980 Pauley Pavilion, University of California, Los Angeles, CA
日曜日。
第二部半ば drums からクローザー〈Sugar Magnolia〉までリー・オスカーがハーモニカで参加。
良いショウの由。
5. 1984 Blossom Music Center, Cuyahoga Falls, OH
金曜日。13ドル。開演8時。
この夏中、追っかけをしたファンのお気に入りのショウになるくらい良い。
6. 1986 Alpine Valley Music Theatre, East Troy, WI
日曜日。このヴェニュー2日連続の2日目。開場2時半、開演4時。
非常に良いショウらしい。
7. 1992 Deer Creek Music Center, Noblesville, IN
月曜日。このヴェニュー2日連続の2日目。開演7時。
ヴェニューは1989年にオープンしたインディアナポリスとその周辺最大の屋外コンサート会場。屋根付き6,000席、芝生18,000席。この名前はオープン当時で、2001年に Verizon Wireless Music Center、2012年から Klipsch Music Center。主に音楽イベントに使われ、単独のコンサートだけでなく、各種フェスティヴァルの会場にもなっている。
デッドはオープン直後から1995年まで毎年ここでショウをしている。計14本。(ゆ)