クラン・コラ・ブログ(アイルランド音楽の森)

 アイリッシュ・ミュージックなどのケルトをはじめ、世界各地のルーツ音楽を愉しむブログです。そうした音楽の国内の音楽家も含みます。加えて主宰者の趣味のグレイトフル・デッド。サイエンス・フィクション、幻想文学などの話もあります。情報やメモ、ゴシップ、ただのおしゃべりなどもあります。リンク・フリーです。

タグ:無線

0216日・水

 Tidal Master 音源がどう聞えるか、各種設定でチェック。

イ。AirPlay M11Pro に飛ばし、DSD変換で聴く。

ロ。有線で DenAmp

ハ。有線で hip-dac

ニ。Bluemini R2R で無線。

 Bluemini R2R を試すためもあり、ヘッドフォンは当然 HE-R9。有線は3.5mm のシングルエンド。

 結果はこの順番の逆に音がいい。MQA レンダラーを備えた hip-dac の音がいいのは当然だが、Bluemini R2R は正直驚いた。しかも単に音がいいだけでなく、愉しく聴かせる。有線に比べると、人工的に作っている感覚が、ごくわずかながら滲む。プラシーボかもしれないが、無いことにはできない。しかし、それが気にならない。むしろ、実にうまく演出している。final ZE3000 が、無線にするためにアンプを備えていることで、上流の条件に左右されない音質を保っていることが指摘されていた。そのことにも通じる。つまり、最終的な音は Bluemini R2R で作られていて、それが直接ヘッドフォンに入る。音の鮮度が高い。そして、そこで理想とされている音の素姓がいい。まっとうな、生演奏をベストとし、それに近づける努力がなされた音だ。うーん、HiFiMAN、恐るべし。Edition XS にこれが使えるとはどこにも書いてないのだが、こうなると、Bluemini R2R が使えることは、HiFiMAN のヘッドフォンの場合、必須になってくる。

 一方、Himalaya DAC を備えた外付の、汎用の DAC/amp も気になる。



##本日のグレイトフル・デッド

 0216日には1982年と88年の2本のショウをしている。公式リリースは無し。


1. 1982 Warfield Theatre, San Francisco, CA

 このヴェニュー2日連続の初日。この年最初のショウ。25ドル。開演8時。ここから21日までサンディエゴ、ロサンゼルスと回る。

 1982年のショウは計61本とやや減り、レパートリィは110曲。新曲としてはまず〈Touch of Grey〉。5年後、《In The Dark》に収録、シングルカットされて、デッドにとって最初で最後のトップ10ヒットとなる曲だが、ニコラス・メリウェザーによれば、元来ガルシアのつもりではコカインから覚めた後の宿酔の感覚を歌ったもの。歌詞はデッド演奏のものと、ハンター演奏のもので複数のヴァージョンがある。

 ハンター&ガルシアは〈West L. A. Fadeaway〉〈Keep Your Day Job〉も投げ入れる。後者はデッドヘッドの反発でレパートリィからとりさげられた。

 バーロゥ&ウィアは〈Throwing Stone〉を披露し、以後、定番となる。


2. 1988 Henry J. Kaiser Convention Center, Oakland, CA

 このヴェニュー7本連続の3本目。ドクター・ジョン前座。開演7時。

 この年、デッドは働いている。4回のツアーで全米を回り、20の州で80本のショウを行う。チケット販売数は130万枚。2,860万ドルを稼いで、アメリカで4位となる。レパートリィは131曲。新曲で最も目立つのはウィアが Gerrit Graham と共作した〈Victim or the Crime〉。後に荘厳な曲となって、最後まで演奏された。

 ハンター&ガルシアは〈Foolish Heart〉〈Believe It Or Not〉〈Built To Last〉を発表するが、最初のものを除いて、早々にレパートリィから落ちる。

 ミドランドはバーロゥと組んで〈Blow Away〉〈Gentlemen, Start Your Engines〉を書き、単独で娘のための子守唄〈I Will Take You Home〉を書く。ミドランドの在生中はどれも定期的に演奏された。

 歌の話題としては0903日、メリーランド州ランドーヴァーで突如7年ぶり、そして最後に〈Ripple〉が演奏された。1970年にデビューし、誰もが認める名曲にもかかわらず、わずか41回しか演奏されず、デッドヘッドたちが最も生で聴きたい曲の一つになっていた。この時の演奏は、病で死の床にあったデッドヘッドからのリクエストによる。(ゆ)


 FiiO MP11Pro には THX と並んでもう一つほかには無いメリットがあることを発見した。AirPlay だ。DAP で AirPlay に対応しているのは、どういうわけか FiiO 製品だけなのは興味深い。


 

 AirPlay を使うとどうなるか。

 Mac または iOS 機器のオーディオ出力をロスレスで無線で飛ばし、M11Pro で DSD 変換して聴けるのだ。youtube も spotify も Apple Music も soundcloud も Bandcamp も、とにかくオーディオで音が出るものはすべて DSD で聴けるのだ。MP11Pro には MQA のフルデコードも入っている。TIDAL の master クラスに対応し、これまた DSD で聴ける。

 Apple Music は M11Pro にインストールはできるが、あたしの場合、サインインができない。Bandcamp のアプリはインストール、サインインできた。

 音はどうかって? 有線と比べてみた。hip-dac と RME ADI-2 DACの2機種。まったく遜色が無い。前者にはMQAもあるが、出音は M11Pro の方が上だ。THX アンプのおかげだろう。後者では MQA の恩恵がない。

 そして無線の便利さ。USB ポートは少しずれてもすぐ外れる。iDefender などかますとさらに外れやすくなる。その都度つなぎなおし、出力の設定をやりなおさねばならない。どのケーブルを使うか、気を使う必要も無い。敢えて言えば音の良い WiFi のルーターを選ぶことか。そんなものがあればだが。もっとも古い iPad Mini 4 より iPhone 8 から飛ばした方が音が良かったりする。

 WiFi の届く範囲なら DAP を持って移動もできる。歩きながらでも、竹踏みしながらでも聴ける。なるほど、皆さん、ワイヤレスに行くわけだ。

 正直、AirPlay はどういうメリットがあるのか、さっぱりわからなかったのだが、ようやく納得がいった。いやあ、Apple エライ。ウィンドウズでは DNLA がこれに相当することになるのか。

 将来もしスピーカーを買うにしても、AirPlay 2 対応が必須になってくる。ということは、アクティヴで、DAC 入りになる。今なら KEF の LS50 Wireless II とかだ。Airpulse は残念ながら対応していない。

 ただし、Mac 用オーディオ・プレーヤーでも AirPlay をサポートしていないものもある。やや古い Decibel や Colibri はしていない。Colibri はサポートするべく、全面的に書き換え中とサイトにある。Pine Player はOK。Audirvana はサポートしている。JRiver Media Center は不明。

 もっとも、1曲だけ聴く分には Finder で再生するのが最も手取り早く、音も良い。クィックルックすると操作もできる。

 そうそう、AirPlay のメリットはもう一つ、あるんだよ。

 Mac のポートの数が少なくてすむのだ。ということは安くすむ。Mac からオーディオを出すためにわざわざ Thunderbolt 3 x 4ポートの MacBook Pro を選んでいたが、そんな必要も無い。2ポートで充分だ。まだ繋ぐ必要があるのは CD のリッピングだけだ。これも最近は Bandcamp で買うことが増えて、リッピングする頻度は以前の半分以下だ。それに今は iOS 機器に無線でリッピングすることも可能だ。音はやってみないとわからないが、WiFi だから AirPlay と同じレベルではあるだろう。しかし不思議なことに macOS 機器と無線でつながる外付 DVD プレーヤーは無いようだ。

 こうなると、CHORD Hugo 2+2Go か iFi Pro iDSD が欲しくなる。AirPlay に対応している DAC は今のところこの2つだけ。前者には MQA が無い。後者はコンセントが要る。

 しかし、当分は M11Pro で楽しむ手もある。今年の年末にこれの後継機を楽しみにして。(ゆ)

このページのトップヘ