クラン・コラ・ブログ(アイルランド音楽の森)

 アイリッシュ・ミュージックなどのケルトをはじめ、世界各地のルーツ音楽を愉しむブログです。そうした音楽の国内の音楽家も含みます。加えて主宰者の趣味のグレイトフル・デッド。サイエンス・フィクション、幻想文学などの話もあります。情報やメモ、ゴシップ、ただのおしゃべりなどもあります。リンク・フリーです。

タグ:環境

 これはやはり「ゲーム・チェンジャー」だと思うので、ファースト・インプレッションを記録しておく。

 紹介ビデオを見るかぎり、これはゴーグルの形をしたコンピュータだ。iPhone がスマホの形をしたコンピュータ、Apple Watch が腕時計の形をしたコンピュータであるのと同じ。



 ビデオにはないが、キーボードを呼びだしてテキストを打ったり、ペンと「紙」を呼びだして手書きしたりもできるだろう。

 もっとも目標はキーボードに代わるインターフェイスを備えたコンピュータ、平面ディスプレイに代わるディスプレイを備えたコンピュータであろう。

 むろん通信機器でもあって、その意味ではスマホでもあり、やはり格段に進んだインターフェイスと機能を備える。

 そして AV機器でもあって、ゲーム環境であり、ホーム・シアターである。ゴーグル一つで、これらすべてにとって代われる。大袈裟な設備も機材も要らない。しかも、従来不可能だった超大画面、高音質、没入感覚を可能にできる。アップグレードも簡単だ。

 こうしてみれば3,500ドルは安すぎる。

 iPhone が出る前から携帯電話はあった。が、iPhone が出ることでスマホが生まれた。AirPods が出る前から無線接続のイヤフォンはあった。が、AirPods が出ることで、イヤフォン、ヘッドフォンは無線接続がデフォルトとなり、空間オーディオ、3Dオーディオもあたり前になった。

 Apple Vision Pro が出ることで、創作・製作活動やビジネス活動など、コンピュータを使うあらゆる活動のデフォルトの形が変わるだろう。これからの競争で、ゴーグルが眼鏡に、さらにコンタクト・レンズにまでなるだろう。様々なグレードのものも出て、選択肢も増えるだろう。

 これまで別々だった活動、創作と鑑賞、プログラミングとアプリの使用といった「分業」も、間の壁がゆらぎ、溶解することにもなるかもしれない。

 それにしても、いきなり "Pro" とつけてきた。Apple はよほど自信があるにちがいない。(ゆ)

自然界に潛むものを探し出して集める採集という行為ほど、人を夢中にさせ、心ときめかすものはない。たいていの人が子供時代にそのことに夢中になるのは、自然科学への扉を開けることに他ならない。(中略)近頃は、自然が特に好きでもなく、自然のことを何も分かっていない大人たちが、この採集という行為を罪悪と決めつけてしまい、自らがナチュラルヒストリーの芽を摘んでしまっていることに気づかない。私が自然観察会の案内役を頼まれると、植物をちぎり、臭いをかぎ、虫を捕まえ、草やキノコを食べさせる。そうしないと、自然の大切さを頭で理解する子はできても、自然を心から愛する人間は育たない。

青木淳一「ナチュラルヒストリーの魅惑」『UP』2012年2月号02pp.

このページのトップヘ