0302日・水

 Brandon Sanderson から思わせぶりなニュースレター。リンク先の YouTube のビデオで、来年1年「サンダースンの1年」企画の発表。来年、世界があることへの祈りの一環で参加すべえ。急な出費ではある。価格としては安くはない。送料が例によってほぼ同額で、ハードカヴァーだけだと300USD

 サンダースンの YouTube チャンネルの登録者数が30万。これだけの基礎読者がいるのは凄い。ストレス処理が小説を書くこと、というのも当然といえば当然だが、2年で5冊書いてしまった、というのはそう多くはないだろう。アメリカの作家にしては量産でもある。2019年には本のプロモーションなどで旅行している時間が1年の3分の1。2020年にはそれがほぼゼロになり、時間ができた。

 結局ハードカヴァー4冊でプレッジ。開始24時間で45,000人弱1,200万ドルを超えている。平均270ドル。ということは電子版が多い。コメントを見ると、ヨーロッパはじめ、国外からの送料に対する不満が噴出している。


 Kickstarter でのこの企画は、4冊のタイトルも中身も隠したままなのに、わずか4日で200万ドルを集めて、Kickstarter 史上第一位となった。Washington Post の Book Club までがとりあげる騒ぎになっている。それはそうだ。つまり、ニューヨークの出版社も、エージェントも要らない、ということになる。WPBC の Ron Charles のインタヴューに答えて、サンダースンは、これを試みた理由の一つはアマゾンの独占に対する対策だとしている。数年前、価格の面でトラブルとなった Mcmillan のタイトルを Amazon が1週間、販売を止めたことがあった。今後、そうしたことが無いとも限らない。ジョフ・ベゾズがある日突然、サンダースンを嫌いになるかもしれない。その時に備えてのことだ、というわけだ。もちろん、誰もがこれをできるわけではない。サンダースンは30人のスタッフを抱えている。本だけではなく、そこから様々な商品、かれが swag と呼ぶマーチャンダイジングをして、これまでにも成功している。自分の書いているファンタジー世界のシンボルをかたどったメダル、プレイング・カード、カレンダーなど、かなりの数にのぼる。今回も4冊の小説とともに、8セットの swag ボックスを用意して、12ヶ月毎月リリースする。こうした商品化も、出版業界は怠けている、ともサンダースンは指摘する。もちろん、基本には、かれの書く小説が面白い、ということはある。ロバート・ジョーダンの衣鉢を継いで、現時点では英語圏最大の SFF作家になっている。売行だけではなく、質と作品の多様性の点でも、今後、世界が存続すれば、21世紀前半最大の作家の一人に数えられるだろう。



##本日のグレイトフル・デッド

 0302日には1969年から1992年まで4本のショウをしている。公式リリースは完全版が1本。


1. 1969 The Fillmore West, San Francisco, CA

 日曜日。このヴェニュー4日連続のランの最終日。第二部3曲目〈Death Don't Have No Mercy〉、クローザーに向けての2曲〈Feedback〉と〈And We Bid You Goodnight〉が《Live/Dead》でリリースされた。《Fillmore West 1969: The Complete Recordings》で全体がリリースされた。また第二部2曲目の〈That's It for the Other One〉と、4曲目〈Alligator〉からクローザー〈And We Bid You Goodnight〉までが、抜粋盤《Fillmore West 1969 (3CD)》に収録された。


2. 1981 Cleveland Music Hall, Cleveland, OH

 月曜日。このヴェニュー2日連続のランの初日。この頃になると〈Playing In The Band 〉は成長して他の曲や Drums> Space をはさむようになる。


3. 1987 Henry J. Kaiser Convention Center, Oakland, CA

 月曜日。このヴェニュー3日連続の中日。17.50ドル。開演8時。クローザー〈Morning Dew〉は、ガルシアが昏睡から回復して初めての演奏。


4. 1992 The Omni, Atlanta, GA

 月曜日。このヴェニュー3日連続の中日。開演7時半。Drums の終りの方で、ハートが梁?の上でとびはねだし、ウィアが携帯用の削岩機ないしドリルを打楽器に使った。(ゆ)