クラン・コラ・ブログ(アイルランド音楽の森)

 アイリッシュ・ミュージックなどのケルトをはじめ、世界各地のルーツ音楽を愉しむブログです。そうした音楽の国内の音楽家も含みます。加えて主宰者の趣味のグレイトフル・デッド。サイエンス・フィクション、幻想文学などの話もあります。情報やメモ、ゴシップ、ただのおしゃべりなどもあります。リンク・フリーです。

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 エックス=旧ついったーの更新をやめた。もともとブログの記事の告知くらいしか使っていなかったので、これまでと大きく変わるわけではないけれど、一応おことわりしておく。

 ネット上のコミュニケーションはパソコン通信の時代からメーリング・リスト、Mixi など、ある時期、とことん突込んだことがあり、やりとりの面白さがわからないわけではないけれど、一方でひどく時間やエネルギーをとられることも実感している。残された時間がどんどん減るなか、それよりももっとやりたいこと、やるべきことに時間を注ぎこみたいと思う。もっと本も読みたいし、音楽も聴きたい。あたしにとってはこの2つが最大の関心事だし、2つだけでも多すぎるくらいだ。

 それでもともかく生きていることの証しは残したいので、このブログの更新頻度をもっと多くする心積もりではある。最低でも1週間に1度、理想は毎日だろう。「ほぼ毎日更新ブログ」をめざすか。

 ということで最新の発見はアメリカはケンタッキーのこのギター・デュオ。



 影響を受けた相手としてバート・ヤンシュ、ジョン・レンボーン、ニック・ジョーンズ、リチャード・トンプソンなどを筆頭に挙げているように、サウンドはまったくのブリティッシュ。サポートも含め、アメリカンなところがほとんど無いのが面白い。こういうアコースティック・ギターの響きには無条件で降参。(ゆ)

 Kevin Hearne がプロファイルだけ残してツイッターの書き込みのほぼ全てを削除し、アプリも削除したとニュースレターでアナウンスしていた。とりあえずコンタクトはニュースレターとインスタグラム。そして Bluesky のベータ・テスターに登録したという。

 Bluesky は Twitter 創業者が立ちあげた新しい SNS で、分散型のシステムをとる。Twitter や Facebook では「ユーザーの投稿や情報が各プラットフォームによって管理されています。ADXはSNSの非中央集権化を目的に開発されており、ユーザーデータを各ユーザーの個人データリポジトリに保存して、ユーザーのコンテンツをあらゆるプラットフォームで利用可能にすることを目指して」いるそうだ。

 ハーンのこのふるまいはもちろんイーロン・マスクによる Twitter 買収を受けてのものだ。とりあえず Bluesky のローンチを知らせるウェイトリストに登録する。

 ケヴィン・ハーンは The Iron Druid Chronicles がベストセラーになっているファンタジー作家。アリゾナ出身で今はカナダに住んで市民権も取得している。話はいわゆるアーバン・ファンタジィのジャンル。いずれ読もうと思っていたが、こうなるとあらためて興味が出てきた。(ゆ)

08月12日・金
 Penguin の サイトで、Tik Tok 内の #booktok がパンデミックによるロックダウン以後のこの2年で出版界に革命を起こしているということで、フォロワーが多く、投稿も面白い数人の自宅を訪問して本人に会ってみたの記事は面白い。日本語 tik tok ではこういう現象は無いらしい。日本語文学を紹介しているユーザーが出てくる。



 日本語ネイティヴの若者は活字を読まないか。もっとも中年、老人はもっと読まないな。英語ネイティヴの方が活字を読む量が多いのは確か。日本語は漢字かな混じり文で、「絵」としての漢字を拾えば、だいたいの内容はとれる。マンガはこれを拡張したものだ。漢字が絵、かながネームだ。そのせいか、活字中毒者は稀だ。表音文字はとにかく一語一語読まねば意味を取れないから、その文化に育った人は文字を読む癖がつく。活字中毒になりやすい。

 韓国はハングルばかりになって、ほぼ表音文字だけになったわけだが、漢字を使っていた頃に比べて活字を読むようになったのだろうか。

 #booktok に集まり、また発信しているのは女性が圧倒的らしい。ここでも男性は一人だけだ。また #booktok でバズって、ベストセラーとなる本には、多様性をキーワードとするものが多いこともわかる。ここに登場するのにも、ナイジェリア、インド、中東、ソマリアをルーツとする人びとがいる。文化、言語、種族、または LGBT、あるいはそうしたものが混淆したもの、しかもそれらに限られない多様性。彼女たちは発信者だが、同時に #booktok のコミュニティから学ぶことも多いと口をそろえる。自分は多様な本を読むと思っていても、世の中にはさらに多様な書き手、多様な世界があると教えられる。

 読書によって映画や SNS やマンガなどには不可能な体験ができることも繰返し語られる。テレビ画面を見るときには、まずたいていは片手にスマホを持っているが、本を読む時には電話も置き、集中することができる。幼ない頃から転居を、それも国境を超える転居を繰返して、ADHD と診断された人にとって、どっしりと落着いて、安定できる環境を本を読むことは提供する。あるいは、本を読むときには、そこから自分だけの、オリジナルの「映画」を作ることができる。好きなキャストで自分が監督になって、どんな CG でも不可能な映像を思い描くことができる。自分だけが見ることができるし、人が違えば同じ本から違う「映画」が、その人だけの「映画」ができる。それって、魔法と呼んでもいいものじゃないか。


%本日のグレイトフル・デッド
 08月12日には1966年から1991年まで7本のショウをしている。公式リリースは1本。

1. 1966 Fillmore Auditorium, San Francisco, CA
 金曜日。このヴェニュー2日連続の2日目。共演ジェファーソン・エアプレイン。セット・リスト不明。

2. 1967 Grande Ballroom, Detroit, MI
 土曜日。このヴェニュー2日連続の2日目。共演 Rationals, Southbound Freeway, Bishops, Ashmollyan Quintet。セット・リスト不明。

3. 1972 Sacramento Memorial Auditorium, Sacramento, CA
 土曜日。前売4.50ドル。開演7時半。
 この年の夏に悪いショウは無し。

4. 1979 Red Rocks Amphitheatre, Morrison, CO
 日曜日。9.35ドル。開演7時。この年だけは単独だが、当初3日間の予定だったのが、後の2日は雨で会場が変更になった。こういう屋外のヴェニューでのショウは雨天決行が普通だが、あまりに雨がひどかったらしい。ここでのショウの常として、ごく出来の良いショウのようだ。
 第二部5曲目〈Estimated Prophet〉が《So Many Roads》でリリースされた。
 確かにベスト・ヴァージョンの一つ。間奏のガルシアのギターがまず聴かせる。ウィアが歌をフェイドアウトさせる後ろでミドランドが電子ピアノでぱらぱらと音を散らすようにソロをとり、そのまましばらく続ける。こういう芸当は彼にしかできない。その後を引きとるガルシアに、レシュ、ウィアも加わって、バンド全体のすばらしいジャムになる。《So Many Roads》ではフェイドアウトだが、いずれ全体をリリースしてほしい。

5. 1981 Salt Palace, Salt Lake City, UT
 水曜日。07月14日以来のショウ。夏のツアーのスタート。
 第二部クローザー近く〈Morning Dew〉を歌いながら、ガルシアはずっと涙を流し続けた。頬をつたい落ちる涙が2本の川のようだった。

6. 1987 Red Rocks Amphitheatre, Morrison, CO
 水曜日。このヴェニュー3日連続のランの中日。17ドル。開演7時。
 とりわけ第一部の流れが自然なのと、第二部後半に聴き所が多いそうな。

7. 1991 Cal Expo Amphitheatre, Sacramento, CA
 月曜日。このヴェニュー3日連続のランの初日。22.50ドル。開演7時。06月28日以来のショウ。ここで3日間、ショアライン・アンフィシアターで3日間やり、09月初旬から秋のツアーに出る。
 1ヶ月半の間があいた割には、エンジンのかかりは良く、第一部クローザー前の〈Bird Song〉からはすばらしい出来の由。(ゆ)

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